南米ベネズエラのマクドナルドでハンバーガーが売れない理由
南米ベネズエラのマクドナルドへ行ってみると、なぜかハンバーガーが売れていなかった。
お客さんの多くがサンデーや飲み物だけを注文し、ハンバーガーを食べていないのだ。
その理由は、路上で販売されているある食べ物に隠されていた。
なんと、ベネズエラでは「熱い犬」が食べられており、そのためマクドナルドのハンバーガーの人気がなかったのだ。
そこで今回は、ベネズエラのマクドナルドでハンバーガーが売れていない理由を説明しよう。
ベネズエラのマクドナルドではハンバーガーが全然流行っていない
南米ベネズエラにはマクドナルドがたくさんあるが、ハンバーガーを食べている人が少ない。
それはいったいなぜだろうか?
1.南米ベネズエラにもマクドナルドがたくさんある
ベネズエラといえば反米な社会主義国として知られているが、実はマクドナルドやケンタッキーフライドチキン、サブウェイなどのアメリカ資本の企業がたくさんある。
ショッピングモールへ行けば、フードコートはアメリカ系のファーストフード店だらけだ。
ベネズエラの食事にも飽きてきたので、ベネズエラのマクドナルドへ行ってみると、レジの前には行列ができていた。
「世界中どこでもマクドナルドは人気なのだな~」と感心しながら、ぼくも列に並んだ。
メニューはハンバーガー、チーズバーガー、チキンナゲットなど、日本のマクドナルドとほぼ同じだった。
ポテトとドリンクのセットメニューも一緒。
ぼくはビッグマックが好きなので、ビッグマックセットを注文することにした。
お値段は700ボリーバル。
闇レートで換金した場合(1ドル=500ボリーバル)に日本円へ直すと「168円」と激安だ。
ただし、正式なレートで換金した場合(1ドル=6.3ボリーバル)には、日本円で「1万3000円」と超高額になる。
マクドナルドの店内を見渡すとお客さんで席が埋まっているが、誰もハンバーガーを食べていない。
何も注文していない人も多いし、何か食べている人でもジュースかソフトクリームかサンデーを食べているくらいで、ハンバーガー類が不人気なようだ。
「マクドナルドなのに、なぜハンバーガーが不人気なのだろう?」と不思議に思い、調査してみることにした。
2.ビッグマックセットを購入したらビニール袋に入ってた
その前に、まずは腹ごしらえ。
ビッグマックセットをお持ち帰りで注文したら、商品は透明なビニール袋に入って出てきた。
透明なビニール袋の中には、ビッグマックとポテトっぽいものとケチャップとストローと紙ナプキンが入っていた。
この透明なビニール袋を持ち歩いていると、他人からマクドナルドで買った商品が丸わかりでちょっと恥ずかしい。
日本のように紙袋を使わない理由はなぜだろう?
ぼくは、拳銃を隠し持つために使われて危険だからだと推測する。
3.【悲報】ビッグマックがくそ不味い
滞在しているホテルへ帰って、ゆっくりとビッグマックセットを楽しむことにした。
まずはコカ・コーラから。
コカ・コーラは、世界中どこで飲んでも安定した美味しさ。
これはフライドポテトかと思いきや、「ジュカ・フリタ」だった。
ジュカフリタとは中南米の伝統的な料理で、英語にすると「キャッサバ・フライ」である。
キャッサバを細く切り油で揚げた料理なので揚げたては美味しいが、冷えてしまうとクソ不味い。
これがビッグマック。
日本では紙の箱に入っているが、ベネズエラでは紙で包まれていた。
包み紙を開くと、見知らぬ物体が入っていた。
ショートケーキのビニールのように、ビッグマックの周囲が厚紙で固定されていた。
厚紙を外すと、ようやくいつものビッグマックが現れた。
バンズ、ハンバーグ、レタス、チーズでできている。
ハンバーグの雰囲気も日本と同じ。
肝心の味は、不味かった。
生まれて初めてハンバーガーを食べることを途中であきらめ、残飯にしてしまった。
原因はわからないが、不味かった。
ベネズエラのマクドナルドのハンバーガーの不味さに驚愕し、「ハンバーガーが不人気の理由は、ただ不味いからでは?」と思ったが、他の要因も探してみることにした。
路上に激安で美味しいハンバーガー屋がたくさんある
ベネズエラの首都カラカスを歩いていると屋台がたくさんあり、ハンバーガーが売られている。
1.食事時には路上の屋台が大人気
ベネズエラの首都カラカスには、路上に食事を販売する屋台がたくさんある。
屋台は朝・昼・夕方の食事時しか開いていないが、食事時には人だかりができていて大人気だ。
メキシコのタコス屋台のように立ち食いスタイルなので、回転率も高い。
メインメニューはハンバーガーで、値段は1個100円くらい。
屋台にはガスコンロが備え付けられているので、目の前でハンバーグやベーコンを焼いてくれ、ホワイトチーズなどもトッピングしてくれる。
アボカド、ベーコン、目玉焼き、ハンバーグ、キャベツ、フライドオニオンが挟まっていた。
熱々のハンバーグが、たった100円!
安いし、ボリューム満点。
マクドナルドのハンバーガーよりも、100倍美味しい!
2.Perro Cariente(熱い犬)が安くて美味しい
ハンバーガー屋さんのもう一つの人気メニューが、Perro Cariente(ペッロ・カリエンテ)だ。
日本語に直訳すると、「熱い犬」という意味である。
なんと、南米ベネズエラでは「熱い犬」を食べるのだ!!
Perro Carienteを英語に訳すと、「Hot Dog」だけどね!!
というわけで、ベネズエラの屋台では、ホットドッグが人気である。
ホットドッグにはホワイトチーズとオニオンフライがトッピングされ、お値段は日本円でなんと50円。
出来立て熱々のホットドッグが50円で食べられるのだから、マクドナルドのハンバーガーは不人気なのだろう。
3.伝統的なサンドイッチ「アレパ」も安くて美味しい
ベネズエラには、「アレパ」というトウモロコシの粉でできたパンで作るサンドイッチもあり、安くてボリューム満点で美味しいのでハンバーガーと競合している。
しかも、値段は1個100円くらいと安い。
これは牛肉煮込みのアレパに「ワサカカ」というハーブマヨネーズソースをかけたもので、マクドナルドのハンバーガーの100倍美味しい。
ベネズエラのマクドナルドでハンバーガーが不人気の理由は、
1.マクドナルドのハンバーガーが不味い
2.路上にハンバーガー屋がたくさんある
3.ホットドッグ、アレパなどの競合商品が多い
という3つだと推測される。
まとめ
南米ベネズエラのマクドナルドでハンバーガーが不人気の理由を調査してみた。
屋台のハンバーガー、ホットドッグ、アレパなど美味しくて安い料理が多いので、マクドナルドのハンバーガーはあまり人気がないのだろう。
せっかくベネズエラにいるので、これからもベネズエラの食文化を調査したい。
追記:少数民族の村に47日間滞在して、テーブルマウンテンに登頂したよ
少数民族の村に47日間滞在し、テーブルマウンテンに登頂したので、ぜひ読んでみてほしい。
一生忘れられない時間になった。
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