世界一治安が悪いベネズエラのカラカスに滞在!南米旅行の危険な体験談とドルの闇レートと物価の安さ

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首都カラカスの公衆電話

目次

世界一治安が悪いが物価は安いベネズエラは天国か、それとも地獄か?

今、ぼくは南米ベネズエラの首都カラカスにいる。

ベネズエラは殺人発生率が毎年世界トップクラスなので、世界一治安が悪い国として有名である。

ベネズエラの治安が著しく悪い原因は、経済状況が非常に悪く失業者や貧困者が多いからだとされている。

またベネズエラ政府による独裁体制に対する批判も多く、首都のカラカスではデモや暴動も頻発している。

しかし違った見方をしてみると、ドルをベネズエラの通貨であるボリーバルに換金する際には、公的な為替レートが機能せず闇レートが横行している。

そのことから、旅行者にとっては物価が安い国としても知られている。

ベネズエラなら高級リゾート地にある三ツ星ホテルでも、十数ドルで宿泊できるらしい。

果たして、ベネズエラは天国なのか、それとも地獄なのか?

ベネズエラに滞在を始めてから一週間が経過したので、ベネズエラで感じたことを書き残そうと思う。

【追記】ひったくり強盗に襲われかけました

カラカスは治安が悪いと感じていたが、実際に真っ昼間に治安が良いとされているエリアで、ひったくり強盗に襲われかけた。

この記事の最後に関連記事を載せているので、合わせて読んでほしい。

 

 

南米ベネズエラは治安が悪い世界一危険な国なのか?

南米にあるベネズエラは、治安が悪く危険な国というイメージがあるが、本当にそうなのか?

1.ベネズエラが最も危険な国に選ばれる

アメリカの企業が行った調査で、ベネズエラが世界一危険な国に選ばれたそうだ。

中東やアフリカ、他の中南米諸国を抑えての堂々のワースト一位獲得である。

米ギャラップが134カ国を対象におこなった調査でベネズエラが最も危険な国に選ばれました。

引用元:世界で最も危険な国はベネズエラ!ちなみに日本は治安の良い国27位!意外と低い・・

 

実は、ベネズエラは中南米のラテン人からも恐れられている。

どれくらい恐れられているかというと、治安が悪いことで有名なメキシコに住むメキシコ人の友人から

「ベネズエラは危険だから、行くのはやめておけ!」

と忠告されたし、パナマ人からは

「ベネズエラへ行くなんて、お前は頭がおかしいのか!?」

と怒られ、麻薬マフィアが牛耳っているコロンビアに住むコロンビア人は

「ベネズエラ」

と聞くだけで震えあがるという。

治安が悪い中南米に住んでいるラテン人が怖がるなんて、マジでヤバい。

 

2.外務省の警告内容が超怖い

怖くなって日本の外務省の資料をみると、恐怖を植えつける内容しか書いてなかった。

特に首都のカラカスで、強盗、殺人、誘拐が多発しているらしい。

中でも日本人は金持ちというイメージがあるので、犯罪者のターゲットになりやすい。

カラカス首都区、マイケティア国際空港(シモン・ボリバル国際空港)周辺地域及びコロンビアとの国境地帯
「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」(継続)

(1)ベネズエラは近年、南米で最も治安の悪い国の一つとされており、年に数回、日本人がけん銃使用の強盗被害に遭っています。2014年の犯罪発生件数(274,606件)は前年よりも約6.8%増加しており、その中でも各種強盗(対前年比約4%増)、自動車強盗(対前年比約4%増)、侵入強窃盗(対前年比約23%増)が増加しており、体感治安も確実に悪化しています。政府は2013年5月から、国軍を街頭に出動させ治安対策に当たらせるなどの対策をとっていますが、最近では、原油価格の低迷や経済状態の急激な悪化の影響もあって、治安の更なる悪化が懸念されており、引き続き十分な注意が必要です。

引用元:外務省

 

ぼくは首都のカラカスに、一人で二週間も滞在する予定だ。

ガクブル、ガクブル ((+_+))

首都カラカスのビル

 

3.ベネズエラは刑務所が機能していない

なぜ、こんなにもベネズエラの治安が悪いのか?

要因の一つは、刑務所が機能していないからだ。

ベネズエラでは、刑務所に服役中の囚人が「刑務所でストリップ嬢とマリファナパーティを開催する」という意味が分からない事件が起きた。

パナマも同じような状況だったが、犯罪者を逮捕して刑務所へ入れても犯罪組織の力が弱まらないので、いつまで経っても治安が改善されない。

カリブ海に浮かぶベネズエラ北部マルガリータ島の刑務所で、服役囚がナイトクラブを勝手に開業し、家族や友人を招いてパーティーを開催していたことが明らかになった。ストリッパーも交えたドンチャン騒ぎにあきれる声も多いが、囚人による「やりたい放題」は恒常化しているようだ。背景には、治安の悪化でベネズエラ国内の刑務所が過密状態にあり、刑務官へのわいろや暴力がはびこっているという、笑えない実態がある。無法地帯と化した刑務所内では、毎年数百人が殺害されるなど、事態は深刻だ。

引用元:囚人がストリップ嬢とマリファナパーティー ベネズエラの刑務所 ナイトクラブも運営

 

首都のカラカスにある建物には、ほぼすべてに電気柵が設置されている。

パナマシティでは有刺鉄線だったが、ここはさらに守りを厳重にする必要があるようだ。

首都カラカスの電気柵

 

ベネズエラは治安が悪すぎて、この世の地獄のような気がしてきた…… 

 

 

 

ベネズエラは闇レートでドルを換金すれば物価は超安い

しかし、アメリカドルを闇ルートで換金すると、とても換金率がよいのでお金持ちになれる。

1.ベネズエラの換金方法には公式レートと闇レートがある

ベネズエラでは、通過であるボリーバルへ換金する方法として、公式レートと闇ルートがある(正確にはもうひとつレートがあり3つある)。

公式レートは、1ドルが6.3ボリーバル。

闇レートだと、1ドルが最低500ボリーバル(※600~850ボリーバルで換金してくれる場所もある)。

なんと、闇レートで換金するとおよそ80倍もお得なのだ!

そのため、違法である闇レートがもはや基本の換金方法になっている。

ただし、ベネズエラ国内でATMやクレジットカードを使うと、公式レートで換金されるので注意が必要だ。

例えば、5ドル(600円)を闇レートで換金すると2500ボリーバルになるので、財布が紙幣でパンパンになりお金持ち気分を味わえる。

※現在は換金レートがさらに悪化している

ベネズエラの通貨ボリーバル

 

2.ベネズエラは物価が安いので旅行者は生活コストが安い

ベネズエラは物価が安いので、生活コストが安くすむ。

例えば、この伝統的な朝ご飯がカプチーノ付きで150円くらい。

目玉焼き、チーズ、牛肉煮込み、トウモロコシの粉を焼いたもののセット。

ベネズエラの朝食

 

昼食がカプチーノ付きで、100円くらい。

アレパというトウモロコシの粉のサンドイッチ、中身は牛肉煮込み。

ベネズエラのアレパとカプチーノ

 

マクドナルドのビッグマックセットが、170円くらいと激安。

でも、くそ不味かった。

参考:「熱い犬」が美味しいから??南米ベネズエラのマクドナルドでハンバーガーが不人気な理由

ベネズエラのマクドナルド

 

ショッピングモールで売っていたTHE NORTH FACEのカバンは、1200円。

たぶん本物だと思うけど、めちゃくちゃ安くて買いたくなった。

ザノースフェイスのカバン

 

すべての物品の値段が安くて、生活しやすそう!!

ただし、iPhoneや一眼レフカメラの値段は、他の国と同じくらいだった。

 

3.ベネズエラの危険な首都カラカスの意外な楽しい一面

首都カラカスに一週間滞在して気がついたのは、治安が悪いからといって楽しい時間がないわけではないことだ。

首都には巨大なショッピングモールがあり、賑わっていた。

首都カラカスのショッピングモール

 

建物は古いけど、中は綺麗だった。

カシオ、ZARA、ケンタッキーなど、ありとあらゆるお店が入っていて、日本と同じような空間だった。

巻き寿司のチェーン店が5店舗くらい入っていて、寿司屋だらけで面白かった。

首都カラカスのショッピングモール内部

 

休日の公園では、ボクササイズをする集団、スポーツをする若者、散歩する老人など平和でのどかな時間が流れていた。

ただし、公園の入り口では警察官が荷物検査を行っていた。

首都カラカスの公園でボクササイズ

 

意外とベネズエラは天国かもしれない、と思い始めていた。

 

 

 

カラカスに住むベネズエラ人の言葉「俺たちにとっては、値段は高いんだよ」

そんな時に、ベネズエラ人とお金の話をして、軽率な発言をしてしまい反省した。

1.120円を「安い」と感じる日本人と「高い」と感じるベネズエラ人

「ダイ、ちゃんとご飯食べてるか?」

と友人のベネズエラが尋ねてくれた。

ぼくは

「うん、めっちゃ安いから外食してるよー(*’▽’) ベネズエラは物価が安くて、いいね~」

とのん気に答えた。

すると、彼は答えた。

「いや、ぼくらには高くて買えないよ。外食なんてできないから、毎日家からお弁当を持って来ているんだ」

それを聞いて、ぼくは軽率な発言をしてしまったと反省した。

 

ぼくが食べている食堂の昼食、鶏肉煮込みとご飯とサラダのセット。

コカ・コーラ付きで120円くらい。

まったく同じものをパナマで食べようとすると、およそ6倍の700円くらいする。

ベネズエラの昼食

 

ぼくにとってはたった120円だが、彼らにとっては手が出せないのだ。

それはなぜだろうか?

 

2.ベネズエラ人の平均月収は1万5千円

ベネズエラ人の平均月収は、1万5千円。

日本人の平均月収は、35万円。

平均月収の差は、23倍。

日本よりもベネズエラの方が物価が安いが、物価の差以上に収入の差があるので、ベネズエラ人の生活は厳しいのだ。

確かに、ベネズエラの首都カラカスを歩いていても、お金持ちという雰囲気の人は見たことがない。

中流層かそれ以下の人しかいない。

 

旅行のためベネズエラに来た外国人にとっては、物価が安いが治安が悪いので、天国であり地獄でもある。

しかし、ベネズエラ人にとっては、物価が安くても収入はもっと低くしかも治安が悪いので、地獄でしかない。

ベネズエラは社会主義国なので、日本とは状況が違うだろうし、ぼくはまだまだベネズエラのことを理解できていない。

しかし、ベネズエラが抱えている問題は少しずつだが、見えてきた。

 

これは首都カラカスの公衆電話に描かれた落書き。

ベネズエラの落書きはレベルが高いが、悲しげなデザインが多い。

首都カラカスの公衆電話

 

 

3.ベネズエラの経済状況は世界最悪・崩壊寸前で、あのギリシャ以下

ベネズエラの経済状況は、

「破産寸前のギリシャよりも悪い」

と言われている。

しかし、正確なデータがわからずに、どれほどヤバいのかすら把握できていない。

それほどヤバい。

現在、ベネズエラではインフレが続きハイパーインフレも懸念されています。正確なデータが公表されていないため、実際のところハイパーインフレなのか否かすらも正確にはわかっていないようですが。

そして物不足が深刻化しています。行列屋として行列に並ぶのを仕事にする人が出てきたり、密輸で稼ぐ主婦がいたり、コンドームも不足し、国営の薬局でもあれもこれも何もない状態で、状況は悪化の一途をたどっています。治安の悪さも相変わらず。国連によればベネズエラでは貧困も急激に深刻化しているようです。

引用元:ベネズエラ近況(経済状況について)

 

ベネズエラ人は国の状態がよくなることを願いながら、ずっと今の暮らしを耐えているそうだ。

我慢できなくなった人は、国外へ脱出している。

 

路上に貼ってあったポスター。

どんなメッセージが込められているのだろうか。

街角のポスター

 

今のベネズエラの状況は彼らにとっては地獄のように辛いと思うが、今のところ経済状況を改善する手立てはない。

ぼくにベネズエラの経済状況を良くすることはできないが、せめて農業で手助けしたいと思う。

 

【YouTubeで旅ハック】飛行機の機内に持ち込むべきアイテム

2018年に年間52回も飛行機に乗った私が「飛行機の機内に持ち込むべきアイテム」を厳選しました。

これから飛行機に乗る予定がある人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

ベネズエラのカラカスの治安情報まとめ

ベネズエラで一週間過ごしてみて感じたことをまとめた。

ベネズエラの治安は悪いが、物価は安い。

しかし、ベネズエラ人の所得はもっと低く、生活は苦しいようだ。

これからベネズエラのことをもっと理解して、役に立てるように頑張りたい。

 

【追記】ひったくり強盗に襲われかけ、犯人がリンチされました

カラカスは治安が悪いと感じていたが、実際に真っ昼間に治安が良いとされているエリアで、ひったくり強盗に襲われかけた。

そして、その犯人は一般市民に捕まり、目の前でリンチされてしまった。

その様子をまとめたので、ぜひこちらも読んでみてほしい。

 

 

【追記】ベネズエラの少数民族の村に47日間滞在して、テーブルマウンテンに登頂したよ

ペモン族の子供と民族衣装ふんどしで記念撮影

ベネズエラのカナイマ国立公園で、少数民族ペモン族の村に47日間滞在し、エンジェルフォールがあるテーブルマウンテンに登頂した。

その体験をこのブログで紹介しているので、ぜひ読んでみてほしい。

一生忘れられない時間になった。

参考:ベネズエラのカナイマ国立公園に暮らすペモン族の村で47日間農業を教え、テーブルマウンテンに登頂したよ

参考:ベネズエラでアウヤンテプイトレッキング1日目!大雨の中バックパックを背負い真っ暗闇の中を歩いた

参考:カナイマ国立公園でアウヤンテプイに登山2日目!5分で息が切れる急斜面を2時間登り土砂降りの雨の岩場を綱渡り

参考:ベネズエラのギアナ高地トレッキング3日目!7本のロープで断崖絶壁をよじ登りついにテプイの頂上へ

参考:ベネズエラのギアナ高地登山4日目は下山編!頂上で珍しい植物を見てから3つの断崖絶壁を一気に駆け下りた

参考:ベネズエラの世界遺産カナイマ国立公園でトレッキング最終日!5日間で最も辛い思いをしながら歩き続けた

 

【追記】中南米旅行でのお金の持ち歩き方

中南米へ行きたい人、中南米へ旅行する予定がある人へ。

中南米11カ国に3年以上滞在した私の経験から、安全なお金の持ち歩き方をまとめました。

ぜひ読んでみてください!

 

 

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ベネズエラ関連のおすすめ本

地球の歩き方 ブラジル ベネズエラ 2016~2017

 ベネズエラ革命―ウーゴ・チャベス大統領の戦い ウーゴ・チャベス演説集

 ミ・ファミリア

 大統領チャベス

 チャベス革命入門―参加民主制の推進と新自由主義への挑戦

 

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