メキシコシティのテキーラ&メスカル博物館でテキーラの正しい飲み方を学んだ
青年海外協力隊の任国外旅行でメキシコを訪れた。
そして、メキシコシティにあるテキーラ&メスカル博物館に行った。
(メスカルとは、リュウゼツランからできるお酒の総称)
今まで知らなかったテキーラの正しい飲み方やテキーラの製造方法、テキーラとメスカルの違いを学んだ。
以前はテキーラといえば、罰ゲームで一気飲みするアルコール度数が高いお酒だと思っていた。
でも、実は味わいがあるおいしいお酒だと知った。
そのためには、テキーラの正しい飲み方をマスターしないといけない。
また、テキーラの作り方やメスカルとの違いも理解していた方が楽しめるだろう。
そこで今回は、みなさんにテキーラ&メスカル博物館の魅力と、テキーラの正しい飲み方をご紹介しよう。
メキシコシティのテキーラ&メスカル博物館
1.テキーラ&メスカル博物館への行き方
テキーラ&メスカル博物館は、メキシコシティの中心地から少し北に外れた場所にある。
タクシーもしくは地下鉄で行けるが、博物館の周囲は治安が良くない。
なので貴重品は持って行かないようにしよう。
ヤバめな雰囲気の場所もあるので、複数人で行くことをおすすめする。
2.テキーラ博物館の入場料金
開館時間は、13時から22時まで(土曜日は24時まで)。
テキーラ&メスカル博物館の入場料金は、50ペソ(400円)。
しかも、テキーラ1杯とメスカル1杯の試飲もできる!
この入場チケットを最上階のバーに持って行くと、テキーラとメスカルを1杯ずつ飲ませてもらえる。
テキーラとメスカルの製造方法・蒸留方法
1.テキーラとメスカルの違い
まずは、テキーラとメスカルの違いを説明しよう。
簡単にいうと、メスカルというお酒の中に「テキーラ」というブランドがある。
例えるならば、日本酒の中の大吟醸酒的なイメージだ。
詳しく説明しよう。
メスカルとは
リュウゼツラン科の植物を原料にした蒸留酒のこと。
リュウゼツラン科には150種類も品種があるが、どれを使ってもよい。
またメキシコ中のどこで製造しても、メスカルと呼ばれる。
酒の中にイモムシが入っていることも多い。
テキーラ
テキーラは、リュウゼツラン科の
「アガベ・テキラーナ・ウェーバー・ブルー(Agave Tequilana Weber, Blue)」
という品種を使い、テキーラ村の周辺で製造された蒸留酒だ。
アガベ・テキラーナの使用率が51%以下では、テキーラと呼べない。
アガベ・テキラーナを使用していても、テキーラ村から遠く離れた村で製造した場合も、テキーラとは呼べない決まりだ。
テキーラは、選び抜かれたエリート酒なのだ!
2.テキーラとメスカルの材料
テキーラもメスカルも、原材料はリュウゼツラン科の植物だ。
リュウゼツラン科の植物はスペイン語ではマゲイ(Maguey)といわれ、150種類以上の品種がある。
150種類のほとんどが、メキシコ国内に分布している。
テキーラの原料「アガベ・テキラーナ」
これがテキーラの原料に使われる「アガベ・テキラーナ」だ。
3.テキーラとメスカルの製造方法
テキーラ&メスカル博物館の展示物を使いながら、2つのお酒の製造方法を説明しよう。
(1)リュウゼツラン科の植物を栽培する。
テキーラはサボテンから作られると勘違いされているが、実はリュウゼツランはアロエに近い植物だそうだ。
(2)肥大化した茎を収穫して、蒸し焼きにする
肥大化した茎はまるでパイナップルのよう。
なので、スペイン語でパイナップルを意味する「Piña(ピニャ)」と呼ばれる。
(3)蒸し焼きにしたマゲイを絞る
現在ではほとんどが機械化されているが、昔は巨大な石臼と石で絞ったそうだ。
(4)煮汁を発酵させてから、蒸留する
自然発酵させる蔵、ワイン酵母を使う蔵など会社ごとに発酵方法が異なり、味に変化を生んでいる。
(5)完成したら樽で貯蔵して、バーで飲む!
なんと、貯蔵する樽は中古のバーボン樽だそうだ!
ウイスキーの残り香が、テキーラに香りを付けるのだろうか。
もっと詳しくテキーラのことを勉強したい人は、日本テキーラ協会のホームページを見て勉強して欲しい。
日本テキーラ協会公式サイト – Japan Tequila Association Official Web Site
参考:品川T.Y. HARBOR(予約必須マイクロブリュワリー)の裏メニュー・クラフトビールの飲み比べがおすすめ
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テキーラとメスカルのボトル・種類
博物館の中には、数百本のテキーラとメスカルのボトルが展示されていた。
ジャンルごとに、気になったボトルを紹介しよう。
1.オシャレ系
まずは思わずお土産に買いたくなる、オシャレなボトルから。
中にサボテンが立っているボトル
中に透明な人が立っているボトル
綺麗な模様のボトル
カラフルなドクロ型のボトル
竹製のショットグラスつきのボトル
カラフルな絵が描かれたボトル
3段重ねのボトル
2.面白い系
ここからは、面白い系を紹介しよう。
覆面レスラーのボトル
民族の服と仮面をつけたボトル
水道の弁型のボトル
バッタの頭型のボトル
イモムシ型のボトル
3.イモムシ系
メスカルといえば、イモムシ入りのお酒として有名だ。
赤いイモムシ(Gusano Rojo)や、黄金イモムシ(Gusano de Oro)というメスカルがあった。
メスカルに芋虫を入れる理由
メスカルにイモムシを入れる理由とは?
①イモムシをメスカルの中に入れることで味が美味しくなる説
②イモムシが腐っていないことでアルコール度数を証明するため説
があるそうだ。
このイモムシは、ぼくが食べたイモムシと同じ種類である。
参考:バッタコス!長野県民がメキシコで9種類の虫料理を食べてみた
このイモムシは、メスカルとテキーラの原料であるリュウゼツラン科の植物に住んでいる。
リュウゼツラン科の植物を育てると、
①メスカルが作れる
②メスカルに入れるイモムシが採れる
③イモムシが食べられる
リュウゼツラン科の植物って、最強だ!!
ラテンアメリカと日本の主食作物の違い
そう、ラテンアメリカに共通することとして、日本よりも簡単に食料が手に入るのだ。
日本のように冬がないので一年中食べ物が手に入るし、植物の生育は早く、虫も食べられる。
そして、ラテンアメリカの主食は「トウモロコシ」である。
トウモロコシは他の穀物よりもタンパク質含有率が高く、かつ栽培が非常に簡単なのだ。
トウモロコシが主食の地域は、農作業する時間が短いので余暇があり、文明が高度に発展しやすいという説もある。
実際にメキシコでは、マヤ文明が発展した。
しかし、余暇があるために闘いも発生しやすいという。
日本のような稲作文明は、農作業が忙しいし、すべてが共同作業なので、闘いが起きにくいらしい。
最近は古代の主食作物まで遡って、日本とラテンアメリカを比較している。
なぜここまで文化が違うのか、幸福度が違うのか。
テキーラでも飲みながら考えよう。
参考:中南米に2年間住んだぼくが初めてのラテンアメリカ旅行にパナマをおすすめする5つの理由
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テキーラ博物館のバーでテキーラとメスカルの正しい飲み方を教わる
展示物を見終わると、博物館の最上階にあるバーに行った。
1.テキーラ・メスカル博物館のバー
バーにはたくさんの蒸留酒が並んでいた。
お金を払えば、好きな銘柄のメスカルやテキーラを1杯ずつ飲むことが出来る。
2.入場チケットを渡すと、2杯もらえる
入場チケットを渡すと、テキーラとメスカルを1杯ずつもらえた。
ぼくはテキーラを飲んだことがなかったので、メキシコ人のバーテンダーさんに正しい飲み方を教えてもらった。
まずは、ライムとレモンの輪切り、そして塩を用意する。
1.テキーラの正しい飲み方
メキシコ人バーテンダーから教わった、テキーラの飲み方は以下の通りだ。
(1)ライムに塩を振る
(2)ライムにかぶりついて、口中に果汁と塩を回し、飲み込む
(3)テキーラを少しだけ口に含み、口中に回して味わい、飲み込む
そして、これを繰り返す。
2.メスカルの正しい飲み方
次は、メスカルの飲み方を紹介しよう。
(1)オレンジにかぶりつき、果汁を口中に回し、飲み込む
(2)メスカルを少しだけ口に含み、口中に回し味わい、飲み込む
これを繰り返す。
初めてテキーラとメスカルを飲んだが、とても美味しかった。
ただし、予想以上に酔ってしまった。
その他のメスカルとテキーラの飲み方
この方法以外にも、
①親指付け根にライム果汁とチリ塩を振って舐めながら飲んだり、
②トマトジュースと一緒に飲んだり、
③ライムとテキーラを口の中で合わせて飲んだり、
いろんな飲み方があるそうだ。
④ソーダを注いで手で蓋をして、叩き付けてから一気飲みする「ガンショット」と呼ばれる飲み方も存在する。
もちろん、メスカルやテキーラはカクテルのベースとしても使われる。
そして、テキーラの付け合せとして、イモムシやバッタを食べることもあるそうだ。
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メキシコシティのテキーラ博物館で買える3つのお土産
博物館の1階では、お土産もたくさん売っている。
1.テキーラとメスカル
まずは、いろんな種類のテキーラとメスカル。
お土産用のミニボトルも種類が揃っていて、嬉しい。
2.テキーラのショットグラス(カバジート)
テキーラ用のショットグラス(カバジート)も、ガラス製や陶器製などいろんな種類が売っていた。
3.虫食品のお土産
テキーラ博物館では、お土産用の虫食品がたくさん売っていた。
試験官に入ったテキーラの原料マゲイに住むイモムシ(チニクイル)。
マゲイのイモムシを粉末にして、塩と混ぜたもの。
昔は、この「イモムシ塩」と一緒にメスカルを飲んだそうだ。
さらに、バッタ塩も売っていた。
このバッタは、新メキシコ名物バッタコスのバッタだ。
メキシコの虫食品はバリエーション豊富だ。
テキーラ&メスカル博物館は、虫食品のお土産を探している人にもおすすめのスポットだ。
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メキシコで習ったテキーラとメスカル情報まとめ
メキシコシティのテキーラ&メスカル博物館に行って、テキーラの製造方法と飲み方を勉強してきた。
テキーラとメスカルの試飲ができるので、酔っぱらってテキーラのことをすべて知った気になれる場所だ。
テキーラ好きの方は、ぜひ一度は行ってみよう!
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