2016年10月から11月にかけてスペイン一周旅行を行い、バルセロナで日本文化イベント「第22回サロン・デル・マンガ・デ・バルセロナ」に参加してきた。
このイベントの存在を知ったのは前日でチケットが買えない状態だったが、スペイン人オタクとTwitterのおかげでチケットを入手して入場することができた。
過去にメキシコやパナマでも日本文化イベントには参加したことがあったが、バルセロナは規模もクオリティもぼくの予想を遥かに上回っていた！
スペイン中から美女コスプレーヤーが集まっていたし、日本料理や日本文化などのレベルも高かったのだ。
そこで今回は、バルセロナの日本イベントに参加した様子をご紹介しよう。
バルセロナで日本イベントが開催される！？
バルセロナ近郊にある人気観光地モンセラットから帰って来て、バルセロナの街をぶらぶら歩いていたらある看板が目に留まった。
参考：バルセロナから世界遺産コロニア・グエル神殿と断崖絶壁の絶景モンセラットを日帰り観光する方法
日本イベントが開催されると前日に気がついた
アニメキャラクターと妖怪ウォッチの絵が描かれていて、なんだか日本に関係ありそうな看板だと思った。
近づいて読んでみると、「2016年10月29日から11月1日まで、ココで『漫画の部屋 in バルセロナ』が開催されます」と書いてある。
その日は10月28日だったので「明日から日本イベントが開催されるやないかい！！」と驚いた。
さっそく、このイベントの名前「Salon del Manda de Barcelona」をググってみると、公式サイトが見つかった。
公式サイトを読んでみると、毎年開催している大型イベントだった。
・今年の会場面積は東京ドームのおよそ2倍！
・オタク系と文化系の両方あるイベント！
・角田光代さんと吉本ばななさんが来る！（実際に吉本ばななさんとはお話することができた）
・ホンダと任天堂が協賛している！
絶対に楽しいじゃん。
今年のサロン・デル・マンガは10月29日から11月1日にかけてモンジュイックの国際展示場「フィラ」で開催される。会場となるのは第1、2、4、5パビリオンに加え、巨大なステージが設置されるウニベルス広場だ。会場の総床面積は過去5年間拡大をつづけており、本年は7万平方メートルとなる予定。
FICOMIC会長兼カタルーニャ出版業者協会会長のパトリシ・ティシスはこうした規模の拡大を指摘するとともに、イベントの内容はマンガにとどまらず日本文化全般にわたることを強調した。今年のテーマは日本文学で、国際交流基金の協力のもと現代文学を代表する二人の作家、角田光代氏と吉本ばなな氏をゲストに迎える。
協賛企業であるホンダモータースのコミュニケーション責任者アルベルト・カベロ氏は、「日本文化に関するあらゆる表現を支える」ことの大切さを分かち合いたいとコメントした。特別協賛企業の任天堂は、ビデオゲーム「妖怪ウォッチ」のイメージを広い会場のいたるところに掲げている。
・イベント内容は日本料理、ビデオゲーム、講演、伝統文化、コスプレ、映画など盛りだくさん。
・土曜と日曜の入場券と4日間の通し入場券は、すでに完売
チケットが完売していて無理じゃん！
第1パビリオンには日本料理エリア、第2パビリオンの地上階には出展者ブース、展示会、任天堂のビデオゲームエリア、講演会場のひとつがあり、その上階には日本の伝統文化エリアがおかれている。
第4パビリオンにはコスプレ、ビデオゲーム、youtube、マンガとアニメ、第5パビリオンには大きな上映室がありスペイン未公開の長編作品の上映が行われる予定だ。
ウニベルス広場に設けられた屋根付きの屋外ステージではコスプレコンクールや音楽コンサートが開かれる。
カルラス・サンタマリア事務局長は、土曜と日曜の入場券と4日間の通し入場券はすでに完売しており、土曜と日曜は入場券の販売窓口は閉鎖されると説明した。また、出展者数は去年比＋10%を記録したと付け加えた。
とにかく面白そうなイベントということはわかったので、チケットは持っていないけど翌日はとりあえず会場へ行ってみることにした。
日本イベントの初日にチケットがないけど行ってみた
バルセロナの観光予定を変更して、日本イベントへやってきた。
ただし、チケットは持っていないので会場の中には入れない。
会場付近にはすでにたくさんの来場者が集まっていた。
大行列がヤバイ
イベント会場の正面に人だかりがあるので、その行列がどこまで続いているのか調べてみたらヤバかった。
巨大な会場をぐるっと一周するように行列が続いている。
しかも、一周ではなく三周くらいしている。
警察が来て道路の一部を封鎖して対応していた。
バルセロナの中心部にオタクが溢れ返っている様はシュールだった。
コスプレしている人も多かったので、事情を知らないスペイン人や外国人観光客たちが驚いていた。
行列は何回も折れ返しながら会場の周りを囲んでいた。
日本のコミケもこんな感じなんだろうな。
とにかくすごくたくさんの来場者が日本文化イベントに集まっていた。
スペインの日本オタクイベントの規模は想像以上でした。 #SalonMangaBCN pic.twitter.com/sCeSLzj6rN
— 宮﨑大輔@パナマ (@JIBURl) 2016年10月29日
コスプレーヤーの写真を撮らせてもらう
過去にもメキシコとパナマでオタクイベントに参加したことがあったので、コスプレーヤーさんたちが写真を撮られたがっていることは知っていたので撮影することにした。
・キシコの海外オタク・コスプレイベントの熱狂ぶりがヤバかった！かわいい外国人コスプレーヤーの過激セクシー衣装
・マンガ・アニメ・コスプレは海外でも人気！パナマのオタクイベントで日本文化紹介をした。
行列で暇そうにしている人やまだ並んでいないコスプレーヤーに声をかけることにした。
このときのためにスペイン語を学んできたといっても過言ではない。
「こんにちは、元気？ かっこいい衣装だね、写真を撮ってもいいですか？」と聞くと「もちろん！」とのことだったので、写真を撮らせてもらった。
彼らは不思議の国のアリスの人たちだよね、たぶん。
※ぼくはアニメや漫画、ゲームをまったくしないのでコスプレ業界が全く詳しくない。
彼女は青い髪が綺麗だね。
闘う系のキャラだろうね。
バッドマンは知ってる！！！
とげとげしいね！
彼女と同じコスチュームを着ている女性が多かったので、きっと人気キャラクターなのでしょう。
スペインのコスプレーヤーさんたち。Cosplayers en Barcelona. #SalonMangaBCN pic.twitter.com/uUleBNyi8v
— 宮﨑大輔@パナマ (@JIBURl) 2016年10月29日
いくらコスプレーヤーさんの写真を撮れても、チケットがなければイベントには参加できない。
イベント3日目からのチケットはネットでも販売していたが、日本のクレジットカードは拒否されてしまい購入することができなかった。
なので、事実上日本人のぼくにはチケットを手に入れることは不可能……
自暴自棄になったぼくはTwitterでこのイベントのハッシュタグである「#SalonMangaBCN」がついたツイートをひたすらリツイートした。
そうしたら……
奇跡的に二日目のチケットが手に入った
なんと、その行為を見ていたスペイン人オタクが「この日本人ヤバイwww めっちゃイベントに行きたがっているのにチケットがないのかよ。しょうがない一枚余ったチケットをあげるか」と同情してくれ、TwitterでDMを送って来てくれた。
スペイン語が話せてよかった！！
スペインのコミケに行きたい→チケット完売で買えない→やけくそになり関連ツイートをRTしまくる #SalonMangaBCN →「やばい日本人がいるwwwしかもチケットないらしい」とスペイン人オタクの間で話題になる→ Twitter経由で見ず知らずのオタクがチケットくれた！←NOW pic.twitter.com/nnh5jOw2CR
— 宮﨑大輔@パナマ (@JIBURl) 2016年10月30日
そして、イベント2日目の朝に会場前で待ち合わせをして入場チケットを一枚頂いた（チケット代は払ったよ）。
スペイン人オタクはマジでいいやつすぎる！！ありがとう。
そして、ぼくもこの超長い行列に一時間半くらい並んで、ようやく会場内に入ることができた。
バルセロナの日本イベントを体験してきた
ここからはバルセロナの日本イベントの様子をお伝えしよう。
会場入り口で入場チケットを確認され、スペイン人オタクからもらったチケットは無事に使うことができた。
ついにオタクイベントの中へ潜入成功！
会場内にはすでにオタクがいっぱい。
コスプレをしている人もいれば、普通の服の人もいる。
イベントは5つの会場に分かれて実施された。
会場内に人が多すぎて入場制限を行うほどの盛況ぶり。
スペインのオタク人口は多いようだ。
アニメグッズが買える物販コーナー
まずはアニメや漫画のグッズが売っている物販コーナーへ行ってみた。
このお店はワンピースグッズがずらり。
ここは日本刀が売っていた。
ここは妖怪ウォッチやアメリカンヒーローが売っている。
こちらは海外では定番の招き猫グッズ店。
アニメキャラクターのTシャツ屋さんもあった。
※きちんと使用料を支払っているかは不明。
100円ショップで売ってそうな和風の看板もたくさん売っていた。
ド派手な着物を売っていたのは中国人の女性。
日本イベントだが日本人のお店はほとんどなく、スペイン人か他のアジア人が出店していた。
ここはアニメのフィギュアのお店。
美少女系もあったよ。
物販コーナーは大人気。
漫画を販売するエリアもあった。
物販コーナーの雰囲気はメキシコのコミケとまったく同じ。
カードゲーム遊戯王のデュエルコーナー
カードゲーム遊戯王の対戦場所もあり、デュエリストたちが死闘を繰り広げていた。
遊戯王人口もなかなかのもの。
真剣にバトルをしていていい雰囲気。
テレビゲームコーナー
任天堂が協賛しているのでテレビゲームコーナーもあった。
懐かしいファミコンをしているスペイン人を見て、思わずほっこり。
ここは任天堂DSのコーナー。
ポケモンバトルのブースも盛り上がっていた。
任天堂DSに夢中のスペイン人がこんなにいるとは驚き。
妖怪ウォッチの保育所的な場所もあった。
韓流ダンスショーコーナー
メキシコのコミケにもあったが、ダンスショーといえば韓流。
スペインでもダンスショーは日本ではなく韓国が圧倒的に人気だった。
スペイン女性がセクシーな韓流ダンスを見せて会場を盛り上げていた。
HONDAの車展示
HONDAも協賛しているので、車を展示していた。
飲食スペース
巨大な飲食スペースもあった。
主に日本食やアジア料理が提供されていた。
カレーライス、照り焼チキン、焼きそば、ラーメン、たい焼き、どら焼きなど。
おにぎりやカップラーメンも売っていた。
それぞれのお店で食べ物を買って、会場内のベンチで食べていた。
一番盛況だったのは漫画ナルトに出てくるラーメン屋風のお店。
これは日本人でも行きたくなるよね。
あれ？ 見覚えがある人が並んでいるぞ！？
カカシ先生がラーメンを食べに来ていた！
昼時になると会場のベンチが一杯になり、床に座る人が続出する人の来場者数だった。
日本料理の教室も開催されていた。
日本人やスペインの料理人が日本料理の作り方を解説していた。
日本のマンガや絵画の展示
日本のマンガや絵の展示をしているブースも。
ひと昔前のマンガ。
かなり古い妖怪の絵。
浮世絵の解説までもあった。
ゴジラのポスターも。
チャンバラコーナー
メキシコの日本イベントでもあったけど、スペインにもチャンバラコーナーがあった。
もしかして、海外で日本イベントを開催している団体は一緒なのでは？？
男子がチャンバラ好きなのは世界共通なんだね(笑)
アマチュアプロレスコーナー
なぜかアマチュアプロレスのリングもあった。
「痛み」と書かれたタンクトップを着ているのは悪役レスラー。
二人のレスラーが普通にプロレスをしていて全然日本とは関係ない。
※1日目にはウルトラマンvs怪獣のプロレスをしていた。
日本とは全然関係ないから人気がないかと思いきや、めちゃくちゃ人が集まっていて大人気だった(笑)
しかも、すごく盛り上がっている……
日本のジオラマコーナー
日本のジオラマコーナーには、渋谷にウルトラマンや怪獣が並べられていてシュールな光景が。
こんなミニチュアを見ていったい誰が喜ぶんだ？？？
と思ったら、オタク女子からめちゃくちゃ写真を撮られていた。
漫画イラスト教室
漫画やイラストの教室も開催されていた。
先生から絵の描き方を教わっていて、めちゃくちゃ楽しそう！
子供も多いしこれはいいね！
コスプレワークショップ
コスプレイベントだけにコスプレのワークショップには人だかりができていた。
会場の外まで人が集まっている。
会場内は満員。
すでにコスプレをしている人が熱心に聞き入っていた。
先生らしき人がコスプレの解説をしていた。
コスプレーヤー用着替え部屋
コミケでは当たり前かもしれないけど、ちゃんとコスプレーヤー用の着替え部屋が用意されていて関心した。
日本文化の紹介ワークショップ
日本の大使館や領事館により日本文化の紹介ワークショップも開催されていた。
ここでたまたま吉本ばななさんにお会いできて嬉しかった。
日本文化紹介もけっこう人が集まっていた。
なんと、日本文化を紹介するのはスペイン人女性！
日本の伝統文化の展示
日本の伝統文化の展示も行われていた。
歴史の資料などが用意されていて、「アニメオタクに日本文化を伝えよう」という意志を感じた。
正統派な着物も展示されていた。
スペインの美女・美男子・面白いコスプレーヤーたち
ここからは会場で発見したコスプレーヤーたちの写真を紹介しよう。
ぼくはまったくキャラクターがわからないので、テキトーな解説をしていく。
海の神、山の神、森の神、空の神的なやつですかね。
これはナルトだとぼくでもわかる、でも黄色いやついたっけ？
これは聖闘士星矢でしょ！？
何のキャラクターなのかは知らないけど、大人数だと華やかだね。
スリム派とむっちり派で好みが分かれそう。
すごく大きな武器を持っているね、危ないよ。
美脚以外の何者でもない。
中世ヨーロッパコスプレ？
着物を着ているのに耳と羽が生えているし、のぼりを持っているしブーツを履いているしぼくには意味不明。
片手にビールを持っている亀仙人、もはや本人レベル。
360度カメラの撮影
最近人気の360度撮影できるカメラを持っている人がいて、コスプレーヤーを集めて撮影していた。
集まったコスプレーヤーはガチ勢。
手にしているアイテムや武器のクオリティが高い。
みんなで一斉に動いていて楽しそうだった。
どんな写真が撮れたのか気になるね。
ここに写っているコスプレーヤーは全員が何のキャラクターか不明。
このレベルのコスプレーヤーは後ろ姿さえド派手。
コスプレーヤーの写真がまだ続くよ
完全武装の彼氏と癒し系彼女的な組み合わせ。
アメリカンコミックの人？
ゼルダの伝説？
水の精霊と殺し屋？
これはディズニーランドのお姫様だよね。
もののけ姫？？
どう見てもセーラームーンだけど、違和感しかない。
これは絶対にサスケだな！
デジモンとポケモンのカスミちゃんと、若いオーキド博士？
腹筋が割れたモンスターハンター美女、異論は認めない！
コスプレーヤーを集めて集合動画の撮影
コスプレーヤーを集めて集合動画を撮影しているカメラマンがいた。
ガチなカメラマンはコスプレーヤーをたくさん集めるらしい。
コスプレーヤーを二列に並べて、その間をカメラを抱えて走っていた。
どうやらいい絵が撮れた様子。
ぼくのコスプレに反応したのは吉本ばななさんだけ
ちなみにぼくも「フリー素材」というコスプレをしていたのだが、これに反応したのは吉本ばななさんだけだった。
この服装で会場内を歩き回っていても誰からも何も言われなかったんですが、ただ一人だけ「それ何？あら、あなたフリー素材なの」と興味を示したのは日本からこのイベントのために来ていた吉本ばななさん（本物）だと報告しておきます。 pic.twitter.com/TVtAG2pMBU
— 宮﨑大輔@パナマ (@JIBURl) 2016年10月30日
まとめ
今回は、バルセロナで開催された日本イベントの様子を紹介した。
コスプレーヤーがたくさんいたが、他にも伝統文化や和食、漫画など、幅広く日本を紹介するイベントだった。
スペインのオタク人口の多さとコスプレのレベルの高さに驚かされた。
