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JICA青年海外協力隊とは?ボランティア経験者が受験、訓練、派遣、帰国後のすべてを徹底的に解説する

      2017/06/02


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JICAの青年海外協力隊とは何ですか?

ぼくは青年海外協力隊経験者なので、青年海外協力隊に関する質問を受けることが多い。

・青年海外協力隊はボランティアだから無給なの?

・どうやったら青年海外協力隊になれるの?

・青年海外協力隊は途上国で何をしているの?

青年海外協力隊とは、日本の税金を使ったJICAのボランティア制度なのに、意外と日本人に理解されていない。

そこで今回は、青年海外協力隊経験者のぼくが、青年海外協力隊について解説しよう。

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青年海外協力隊とは?

青年海外協力隊とは、かんたんにいうと「JICAボランティア」である。

ここから青年海外協力隊やJICAについて、詳しく説明しよう。

1.青年海外協力隊とは?

青年海外協力隊とは、JICAのボランティア制度の一つ。

・海外青年協力隊

・海外協力青年隊

・青年協力支援隊

などとよばれることもあるが、すべて間違っている。

ただしくは「青年海外協力隊」で、英語ではJapan Overseas Cooperation Volunteers(通称JOCV)である。

日本版ピースコープ

青年海外協力隊は、アメリカの平和部隊ピースコープ(Peace Corps)を参考にしてつくられた組織。

ピースコープは青年海外協力隊と同じような制度のアメリカのボランティア制度。

青年海外協力隊が派遣されている地域には、ピースコープも派遣されていることが多いので、協力してワークショップなどの活動を行うことがある。

ぼくが活動していた村にもピースコープが何人も住んでいた。

例えば、ぼくの村のピースコープは学校で英語教師や農業指導、性教育指導をしていた。

青年海外協力隊よりもピースコープの方が生活費が安く、途中で辞めて国へ帰る割合が高いが、任期終了後の人材としての評価が高く転職活動に有利に働く。

青年海外協力隊の歴史

JICAの前身である「海外技術協力事業団」の事業として「日本青年海外協力隊事務局(JOCV)」が1965年4月20日に設置された。

最初の派遣国は東南アジアのラオス。

2013年までに派遣国は88ヶ国、派遣隊員数は延べ38,300名。

現在は常に2,000名の協力隊員が派遣されており、延べ4万人以上のボランティアが派遣されている。

地域おこし協力隊の元になった

総務省の地域おこし協力隊事業は、青年海外協力隊が元になって誕生した。

地域おこし協力隊とは、日本の田舎に若者を1年から2年間移住体験させて、住民と一緒に村おこしをする制度。

参考:国際協力を行う青年海外協力隊から見た地域活性を行う地域おこし協力隊のイメージ「悩みは一緒でも喜びは違う」

 

2.JICAボランティアとは?

次に、JICAボランティアについて説明しよう。

JICAボランティアには、青年海外協力隊、シニア海外ボランティア、日系社会青年ボランティア、青年海外協力隊・短期派遣の4つの種類がある。

JICAボランティアの目的は、途上国でボランティアをしたい日本人にその機会を提供すること。

シニア海外ボランティア

シニア海外ボランティアとは、40歳から69歳までの日本国籍を持つ男女が参加できるボランティア制度。

かんたんにいうと、青年海外協力隊のシニア層向けだ。

シニア海外ボランティアは、現地生活費が青年海外協力隊の2倍ほどもらえ、その分国内手当(給料)が少ない。

任国へ家族を連れて一緒に生活することができ、健康診断のためにJICA負担の一時帰国もできる。

もっと詳しくシニア海外ボランティアについて知りたい人は、こちらを読んでほしい。

参考:給料540万円!JICAシニア海外ボランティアとは?年齢40歳以上TOEIC330点から応募できる

日系社会青年ボランティア

日系社会青年ボランティアは、中南米に暮らす日系人コミュニティの支援をするボランティア。

かんたんにいうと、青年海外協力隊の日系人が対象バージョン。

派遣先は日系人が暮らす中南米に限られている。

青年海外協力隊とほとんど同じ制度だが、ボランティア活動の相手は日系人なので、見た目が日本人で日本語が話せて日本人と変わりがない場合もある。

そのため、知り合いの日系社会青年ボランティア経験者は、「ボランティア活動には日本語しか使わなかった」と話していた。

青年海外協力隊・短期派遣

青年海外協力隊・短期派遣は、一ヶ月間から一年間の間だけ活動するJICAボランティア。

かんたんにいうと、青年海外協力隊の短期間版。

青年海外協力隊よりも短期間で成果を出すことが求められているので、即戦力となる人材が求められている。

青年海外協力隊・短期派遣を経験してから普通の青年海外協力隊になる人もいるし、その逆もいる。

ぼくの同期隊員でも、青年海外協力隊を経験した後に短期派遣に参加した人がいる。

 

3.青年海外協力協会(JOCA)とは?

青年海外協力隊の運営を行っているのは、公益社団法人の青年海外協力協会(通称JOCA)。

青年海外協力協会は青年海外協力隊OBOGで成り立つ組織で、派遣前訓練の運営など青年海外協力隊を支援する事業を行っている。

 

 

独立行政法人国際協力機構JICAとは?

青年海外協力隊を運営しているのは、独立行政法人国際協力機構(通称JICA・ジャイカ)。

青年海外協力隊を理解するためには、まずはJICAについて理解しないといけない。

1.JICAの目的

JICAは、日本の政府開発援助(ODA)を行う機関。

かんたんにいうと、日本を代表して開発途上国の経済的発展を促すために存在している。

JICAの年間予算は一兆円を超えている。

今のJICAのビジョンは、「すべての人々が恩恵を受ける、ダイナミックな開発を進めます」。

 

2.JICAの事業

開発途上国の経済的発展のために、JICAが行っている事業は以下の通り。

【JICAの事業】

・開発途上国への技術協力

・有償資金協力

・無償資金協力

・国民等の協力活動の促進

・海外移住者・日系人への支援

・技術協力のための人材の養成及び確保

・調査および研究

・緊急援助のための機材・物資の備蓄・供与

・国際緊急援助隊の派遣

 

この中でJICAの主な事業は「途上国への融資」と「技術協力プロジェクトの実施」。

ボランティア事業は途上国のためというよりは、ボランティアをしたい日本国民のための事業。

なので、国際協力のプロとして仕事がしたい人は、青年海外協力隊以外の選択肢を選ぼう。

詳しくはこちらを読んでほしい。

参考:青年海外協力隊予備軍へ伝えたい”プロの国際協力師”になる選択肢

 

3.JICAの資金源は税金

JICAの資金源は、主に日本国民の税金。

平成29年度のJICA運営費交付金は、1,707億1,900万円

外務省に要求する有償資金協力部門の資金は、1兆2,055億円

参考:平成29年度JICA運営費交付金等の予算概算要求について

なので、青年海外協力隊の運営費も税金で賄われている。

青年海外協力隊は常時2,000名が派遣されており、その国内手当(給料)は一人およそ200万円なので、それだけで40億円がかかっている。

国内手当以外にも2年間の生活費、往復渡航費、派遣前訓練費、採用コストもかかっているので、「青年海外協力隊一名のコストはおよそ2,000万円」といわれている。

 

4.JICA職員と青年海外協力隊は別物

「青年海外協力隊ってことは、JICAで働いているんですね!?」

と勘違いされることが多いが、青年海外協力隊とJICA職員は別物である。

JICAで働いている職員は、JICAの正規職員もしくは契約社員である。

青年海外協力隊は、ボランティア制度に参加しているただのボランティアである。

そのため、2年間の契約期間が終われば、JICAとは何も関係がなくなる。

 

5.JICAに就職する方法

青年海外協力隊ではなくJICAに入りたい人もいるだろう。

JICAに就職したければ、新卒採用試験か中途採用試験を受ければ良い。

ただし、JICAはめちゃくちゃ人気な就職先なので、東京大学とか京都大学とか海外の大学卒の優秀な人材が集まっている。

 

 

青年海外協力隊の専門用語

これから青年海外協力隊について説明するのだが、さきに専門用語の意味を理解してほしい。

JOCV

JOCV(ジェーオーシーブイ)は青年海外協力隊のこと。

JICA関係者は青年海外協力隊のことをJOCVと呼ぶことが多い。

 

SV

SV(エスブイ)とはシニア海外ボランティアのこと。

JOCVと区別するためにSVと呼ばれる。

 

OV(Old Volunteer)

JICAボランティア経験者のことを、OV(オーブイ)とよぶ。

これはOBOGのボランティア版。

 

隊次(たいじ)

青年海外協力隊は年間に4回、3ヶ月毎に派遣されている。

そして、呼び方は一次隊(いちじたい)から四次隊(よじたい)まである。

【青年海外協力隊の隊次】

一次隊:7月派遣

二次隊:10月派遣

三次隊:1月派遣

四次隊:4月派遣

例えばぼくは、「平成25年度一次隊」である。

このように「平成○○年度○次隊」というのが、青年海外協力隊の自己紹介方法だった。

ただし、最近は「平成○○年度」ではなく「20○○年」という言い方に変わったそうだ。

 

職種

青年海外協力隊の職種は120種類以上あり、9つの分野に分かれている。

こちらから青年海外協力隊の職種を検索できる。

公式サイトを見てみる→ 青年海外協力隊の職種検索

(1)計画・行政

コミュニティ開発、行政サービス、交通安全、防災・災害対策、コンピュータ技術

コミュニティ開発が、青年海外協力隊で一番人気の職種。

ぼくが受けたときまでは「村落開発」という名前だったが、2012年から名称が変更になった。

(2)公共・公益事業

上水道、下水道、廃棄物処理、土木、都市計画、造園、建築、測量、映像、通信インフラ、番組制作

(3)農林水産

食用作物・稲作栽培、花き栽培、野菜栽培、果樹栽培、バイオテクノロジー、きのこ栽培、土壌肥料、農業土木、農業機械、家畜飼育、獣医・衛生、畜産・乳製品加工、林業・森林保全、水産開発、養殖

ぼくは農林水産部門の「野菜栽培」という職種で採用された。

(4)鉱工業

化学・応用化学、溶接、工作機械、冷凍機器・空調、電気・電子機器、電気・電子設備、建設機械、船舶機関、自動車整備、木工、陶磁器、貴金属装身具製作

(5)エネルギー

再生可能・省エネルギー

(6)商業・観光

経営管理、品質管理・生産性向上、マーケティング、観光

(7)人的資源

青少年活動環境教育、エアロビクス、陸上競技、体操競技、新体操、水泳、シンクロ、水球、卓球、バドミントン、バレーボール、バスケットボール、ソフトボール、野球、ハンドボール、サッカー、レスリング、フェンシング、柔道、空手道、相撲、ウエイトリフティング、PCインストラクター、音楽、美術、日本語教育、理科教育、数学教育、体育、小学校教育、幼児教育、機械工学、電子工学、科学、考古学、植物学、学芸員、デザイン、文化財保護、写真、美容師、編集、家政・生活改善、手工芸、料理、服飾、文化

青少年活動と環境教育は特別な資格が必要ないので、合格しやすい職種だ。

(8)保健・医療

看護師、保健師、助産師、臨床検査技師、診療放射線技師、薬剤師、言語聴覚士、作業療法士、理学療法士、医療機器、病院運営管理、栄養士、公衆衛生、感染症・エイズ対策、食品衛生、学校保健

青年海外協力隊には「医者」という職種はない。

(9)社会福祉

ソーシャルワーカー、障害児・者支援、福祉用具、高齢者介護

 

派遣国

青年海外協力隊が派遣された国の数は、88カ国。

これまでに派遣された地域の割合は、以下の通り。

アジア:29%

中東:7%

アフリカ:28%

北米・中南米:26%

大洋州:9%

欧州:1%

 

要請内容

青年海外協力隊の活動は、基本的には「要請内容」で指定されている。

しかし、実際に現場に行くと要請内容とは状況が全然違うことも多いので、臨機応変な対応が求められている。

 

要望調査票

要請内容は、要望調査票にかかれている。

要望調査票とは現地のジャイカ事務所が作成した書類で、任地や受け入れ先の情報がまとめられた書類。

青年海外協力隊を受験するときには、この書類を見てどこを希望するか決める。

 

健康診断

青年海外協力隊になるためには、健康な肉体でないといけない。

なぜかというと、開発途上国の環境や医療レベルは悪いので、怪我や病気のリスクが高いからだ。

重大な持病がある人は、健康診断で落とされることが多い。

 

技術補完研修

青年海外協力隊に合格しても技術が不足していると評価された人は、技術補完研修という研修を受けなければいけない。

コミュニティ開発や環境教育、看護師、農業系など多くの職種で、技術補完研修が実施されている。

ちなみにぼくは野菜栽培で採用されたが、技術補完研修は免除だった。

 

派遣前訓練

青年海外協力隊に合格したら、およそ70日間の派遣前訓練を受けなければいけない。

ちなみに読み方は、派遣前(ぜん)訓練。

シニア海外ボランティアも半分の30日ほどの派遣前訓練を受ける。

場所は、福島県二本松訓練所か長野県駒ヶ根訓練所。

訓練所は派遣される国の語学ごとに分かれている。

例えば、スペイン語、フランス語、英語(一部の国)、ウズベク語、ネパール語などは駒ヶ根訓練所だ。

参考:JICAボランティア派遣前訓練の服装&持ち物&日程 in 駒ヶ根訓練所【青年海外協力隊&シニア海外ボランティア向け】

 

JOCA(ジョカ)

ジャイカの青年海外協力隊の派遣前訓練は、協力隊OVで構成されたJOCAが実施している。

訓練所にはJOCAのスタッフと、JICAのスタッフが分かれているので、間違えないように注意しよう。

ぼくの協力隊同期でも、帰国後にJOCAに就職した人がいる。

 

駒ヶ根マジック

派遣前訓練では、候補生同士が恋愛関係に発展することが多い。

駒ヶ根訓練所でカップルができることを、駒ヶ根マジックとよぶ。

参考:青年海外協力隊の恋愛ぶっちゃけます!JICA訓練所で恋人カップルが生まれる駒ヶ根マジックがおきる5つの理由

 

二本松イリュージョン

二本松訓練所で候補生同士のカップルが成立することは、二本松イリュージョンとよばれる。

候補生同士のカップルは派遣後に別れることが多いが、中には協力隊同士で結婚する人もいる。

 

任期

青年海外協力隊の任期は、基本的には2年間

ジャイカ事務所と配属先とボランティア本人が希望すれば、最大で一年間の任期延長が可能。

ただし、任期延長に対する考え方は派遣国ごとに大きく異なる。

またボランティアが現職参加の場合には、任期は「1年9ヶ月間(訓練と合わせて2年間)」または「派遣期間だけで2年間」を選択する。

 

現職参加

現職参加とは、一般企業や公的機関に籍を残したまま、青年海外協力隊に参加する制度のこと。

仕事を辞めずに青年海外協力隊に参加できる制度だ。

ただし、所属先が承諾しないといけないため、実際には中小企業や学校によっては難しい。

例えば、学校の校長先生が反対すれば、学校の先生でも辞めるか休職しないといけなくなる。

 

人件費補てん

青年海外協力隊には、JICAが現職参加するボランティアの人件費を補填する制度がある。

要するに、現職参加のボランティアは、給料の8割程度を24ヶ月間支給されるのだ。

例えば、月給40万円だった場合には、毎月32万円が24ヶ月間支給されるので、支給額は768万円になる(プラス2年間のボーナスの8割分)。

補てん対象の概要は、月額給与(俸給、地域手当、扶養手当、住居手当に相当するものの合計×80%(上限)。

それ以外の手当等は補てん対象外)及び賞与の80%、社会保険料事業主負担相当額(一律15.5%)、退職給与引当金相当額(一律11%)です。

参考:人件費補てんのご案内

一般的に青年海外協力隊の給料はおよそ200万円だが、現職参加の場合にはボランティア参加前の給料によって異なるのだ。

なので、青年海外協力隊から帰国後に700万円くらいの貯金ができるボランティアもいる。

このお金で車を買ったり、家を買うための頭金にする人もいるそうだ。

 

自営業者補てん金

自営業者にも、補てん金制度がある。

補てん金額の上限は、月額55万円(補てん率80%)。

 

任短(任期短縮)

任短とは、任期短縮という意味。

青年海外協力隊になって驚くのが、任期短縮する隊員の多さ。

ぼくの同期でも10名ほどが任期短縮した。

理由は家庭の事情や健康状態の悪化、治安の悪化、やる気がなくなった、問題を起こしたなど。

 

任国外(任国外旅行)

青年海外協力隊は、配属先の休暇とは別に「年間20日間」の休暇を取ることができる。

その休暇を利用して、多くの隊員が任国外旅行をする。

任国外旅行とは、任国以外の国を旅行すること。

青年海外協力隊は基本的には任国の外に出ることは禁止されているので、任国外旅行に行く場合には事前に計画書を作成してJICAの許可を取らないといけない。

そして、国ごとに任国外旅行へ行ける国が決まっていて、それはJICAのホームページやパンフレットで公開されているが、実はそれは古いデータで嘘だ。

例えば、ぼくが派遣されたパナマの隊員は、中米のいろんな国へ行けることになっていたが、実際に許可が下りるのはメキシコとコスタリカだけだった。

 

一時帰国

青年海外協力隊は「2年間で一度だけ」日本へ一時帰国できる。

任国外旅行の日数を使うので、最大で20日間。

ぼくは一年目の最後に、日本へ一時帰国した。

ただし、病気の療養などで一時帰国する場合には、これは適用されない。

参考:青年海外協力隊に日本への一時帰国(2年間で1回最大20日間)を勧める3つの理由メリット・デメリット

 

公用旅券・公用パスポート

青年海外協力隊は外務省から「公用旅券」を発行してもらい、それを所持する。

公用旅券とは外交官など政府関係者が所持するパスポートで、緑色をしている。

公用旅券は汚したりなくしたり絶対にするなときつくいわれ、もし無くしたりすると外務省へ謝罪に行くことになるそうだ。

なので、JICAからは「公用旅券は命の次に大切」といわれる。

そして、代わりに一般旅券(普通のパスポート)はJICAに提出して、任期終了まで保管される。

中には、パスポートを持っていないと嘘をついて一般旅券を持って任国へ行き、勝手に海外を旅行する人もいるらしい。

※もちろんダメです

 

配属先

青年海外協力隊が働く機関を、配属先と呼ぶ。

配属先は任国の省庁やNGO、学校などが多い。

ぼくの場合には、パナマ国農牧省べラグアス県カニャーサス郡支所が配属先だった。

 

カウンターパート

仕事のパートナーとなり、一緒に仕事をする相手をカウンターパートという。

基本的には一人のボランティアに、一人の現地人がつく。

カウンターパートに技術を教えて、ボランティアが帰国したあともカウンターパートが継続的に指導する形にするのが理想。

しかし、実際にはカウンターパートが途中でコロコロと変わったり、カウンターパートがボランティア活動にまったく協力してくれないことが多い。

参考:JICAが悪い?カウンターパートが働かない?否!青年海外協力隊員の活動が上手くいかない原因は、100%ボランティアに責任がある。

 

グループ派遣

通常、青年海外協力隊は一人ずつバラバラに派遣されるが、「グループ派遣」といって複数人のグループで派遣させる場合もある。

グループ派遣のメリットは異なる職種のボランティアが助け合って相乗効果を生み出すことだが、逆に人間関係のトラブルを抱えることも多い。

ぼくもグループ派遣だったし、周りにもグループ派遣の隊員が多かったが、どこも問題を抱えていた。

 

ボランティア調整員と企画調整員

JICAには調整員という契約社員が居る。

ボランティア調整員はJICAボランティアの対応を行い、企画調整員がJICAプロジェクトの対応を行う。

 

隊員ドミトリー(隊員連絡所)

人国には「隊員ドミトリー」や「隊員連絡所」とよばれる施設がある。

一軒家やアポートの一室で、協力隊員が集まる機会で宿泊所として使われる。

ぼくが派遣されたときにはパナマには連絡所がなかったので、ぼくは連絡所を使った経験がない。

噂によると、隊員ドミトリーでずっと遊んでいるだけの隊員がいたり(通称、ドミ隊員)、恋愛が起こるらしい。

 

 

青年海外協力隊になる方法

次は、青年海外協力隊になる方法を説明しよう。

1.青年海外協力隊になるための条件

 

国籍

日本国籍が必須。

年齢

20歳から39歳まで。

願書を提出するときの年齢なので、実際には40歳になってから派遣される隊員もいる。

40歳からはシニア海外ボランティアに応募できるので、30歳後半の人はどちらに応募するか検討しよう。

ただし、シニア海外ボランティアの方が待遇が良いので、ほとんどの人はシニア海外ボランティアを選択する。

参考:給料540万円!JICAシニア海外ボランティアとは?年齢40歳以上TOEIC330点から応募できる

性別

昔は男性の方が多かったが、最近は女性の方が多い。

また、性的マイノリティについては、JICAも対応している。

最近では性的マイノリティを公表する隊員も現れている。

ただし、宗教などを考慮して、任国が限定されることはあるそうだ。

参考:性的マイノリティ公表、初の海外協力隊員に:鹿児島市の永崎さん

学歴

特に学歴は必要ない。

4年制大学を卒業した人が多いが、専門学校や短大卒の人もいる。

海外の大学院を卒業した人や東京大学卒の高学歴者も多い。

職歴(社会人経験)

社会人経験があった方がいいといわれていて、ぼくも二次面接で突っ込まれた。

でも新卒でも参加できるし、大学院を休学して行く人もいる。

実務経験

青年海外協力隊では、実務経験を重要視している。

職種と関係した仕事をしていると、採用されやすい。

ぼくの場合には仕事ではなかったが、大学院での研究内容やアルバイトをアピールした。

資格

職種と関係した資格は持っていた方がいいし、看護師のように資格が必須な職種も多い。

英語力(TOEIC)

「青年海外協力隊には英語が得意じゃないとなれない」

と勘違いしている人が多いが、実際には英語が苦手な人のほうが多い(中には英語のネイティブスピーカーもいるけど)。

TOEIC330点があれば受験できるので、中学レベルの英語が理解できればOKだ。

ただし、英語圏の場合には足切りレベルがもっと高くなるので、TOEICの点数は高ければ高いほどよい。

受験したときのぼくのTOEICスコアは、たしか515点くらいだったと思う。

英語以外の語学力

英語圏以外の派遣が多いので、他の言語ができればそれはプラスになる。

ただし、スペイン語が話せてもフランス語圏など別の言語圏へ派遣されることがある。

ほとんどの隊員は、英語以外の言語を生まれて初めて習うので安心してほしい。

例えば、ぼくはスペイン語を生まれて初めて勉強したので、訓練所ではとても苦労した。

しかし、今ではスペイン語圏での日常会話はまったく問題ないし、かんたんな通訳はできるレベルになった。

参考:スペイン語学習初心者がゼロから半年で文法・単語・挨拶をマスターする効率的なおすすめ勉強法&役立つ参考書・教科書

健康診断

青年海外協力隊で意外と壁になるのが、健康診断。

心臓病などの重大な疾患があると受験できないし、わずかな問題でも再検査が必要になる。

ぼくは小児喘息があったので気にしていたがそれは問題なく、代わりに心電図で引っかかり再検査になった。

中には持病を隠して受験する人がいるが、任国へ派遣されてから問題になるので、絶対にやめよう。

 

2.会社員向け!現職参加制度とは?

国家公務員、地方公務員、民間企業、団体の中には、現職として籍を残したまま青年海外協力隊に参加させてもらえる場合がある。

現職として参加できると給料の8割がもらえるので、金銭的にはかなり特になる。

ただし、社内に前例がないと難易度は高い。

 

3.教師向け!現職教員特別参加制度とは?

現職教員特別参加制度とは、国立、公立学校および私立学校の教員が身分を保持したまま青年海外協力隊へ参加するための制度。

毎年適用されるのは、「春募集のみ」。

派遣期間(1年9ヶ月)と訓練(70日間)を合わせて2年間なので、一般隊員よりも3ヶ月短い。

一次選考技術審査の代わりに、「文部科学省による推薦制度」を取っているのが特徴。

現職教員特別参加制度を使いたい人は、校長先生か教育委員会へ問い合わせないといけないが、対応はさまざまなようだ。

「ぜひ、青年海外協力隊に行ってきなさい!」と応援してくれる場合と、「青年海外協力隊に行きたいなら、辞めていきなさい!」と怒られる場合がある。

公式サイトを見てみる→ 現職教員特別参加制度

 

4.青年海外協力隊になるための応募ステップ

次は、青年海外協力隊の応募ステップを紹介するよ。

募集説明会

まずは、JICAが開催している募集説明会へ行こう。

全国で開催しているので、ポスターやJICAのホームページで情報を見てみよう。

説明会で願書がもらえるよ。

帰国ボランティア報告会

帰国ボランティアの報告会も全国で開催されている。

体験談を聞けるのでぜひ行ってみよう。

ただし、JICAにとって都合が良い情報しか出てこないので、報告会で想像する姿は実態とは全然違うから気をつけてね!

願書請求

募集説明会に行けなかった場合には、JICAに願書を請求しよう。

健康診断

一次審査で健康診断の結果が必要になるので、大きな病院で健康診断を受けよう。

志望理由書と職種別書類審査に回答

願書は主に志望理由書と職種別書類審査。

志望理由書には、ボランティア精神についてや青年海外協力隊になりたい理由を書こう。

職種別書類審査は各設問に回答すれば良い。

ぼくが受けた野菜栽培の問題は、熱帯農業に関する問題だった。

書類提出

書類が揃ったら、締め切りまでに郵送する。

書類選考

JICAで書類選考が行われる。

一次審査結果発表

一次審査の結果がネットで公開される。

二次審査の書類が家に届くはず。

二次審査(面接)

二次審査は東京のJICAで行われる。

ここで二種類の面接を受ける。

参考:合格率50%以下の難関テスト!青年海外協力隊の二次試験の人物判定面接で、JICA試験官(精神鑑定士)から受けた忘れられない質問

健康診断で引っかかった人はここで問診がある。

二次審査結果発表

合格すれば書類が家に届く。

ここで初めて任国がわかる。

書類提出

任国が行きたい場所なら、青年海外協力隊に参加する書類を提出しよう。

行きたい場所じゃないから辞める人もいる。

技術補完研修(該当者のみ)

実務経験が足りない人は、技術補完研修を受ける。

コミュニティ開発や環境教育は受講者が多い。

派遣前訓練(駒ヶ根か二本松訓練所)

70日間の派遣前訓練を受ける。

派遣前訓練が最終試験となり、語学の最終試験に合格しないと派遣が延期になる。

派遣(基本的に2年間)

任国へ2年間派遣される。

帰国

一般隊員は2年後に帰国する。

現職参加の隊員の多くは、1年9ヶ月後に帰国する。

帰国後ガイダンス(帰国のタイミングごとに)

東京のJICAで帰国後ガイダンスが行われる。

参考:【日本帰国後の準備】青年海外協力隊の帰国後プログラムに参加するときの注意点と服装、持ち物

帰国ボランティア報告会への協力

帰国した後には報告会への協力がお願いされることもある。

ちなみにぼくは一度だけ協力したことがある。

参考:JICA駒ヶ根訓練所で青年海外協力隊の帰国報告を行ったら心の整理ができたけど勝手にダメ出しされた……

任国事情の講師の協力

派遣前訓練のプログラムの中で、任国に派遣されていた協力隊OVを読んで、話を聞く任国事情という講座がある。

そこに呼ばれてパナマについて説明したこともある。

各種JICAや青年海外協力隊関連イベントへの協力

そのほかJICA関連のイベントへ協力依頼が届くことがある。

それと、協力隊向けのメーリスが迷惑メールくらいの頻度で届くようになる。

 

 

JICAボランティアの派遣前訓練

派遣前訓練についてもかんたんに説明しよう。

1.派遣前訓練とは、最終試験である。

派遣前訓練とは、実は最終試験を兼ねている。

なので、派遣前訓練を卒業しないと、青年海外協力隊にはなれない。

派遣前訓練中は「訓練生」と呼ばれる。

派遣前訓練で辞退する人もいる

派遣前訓練の途中で派遣を辞退する人もいる。

ぼくの同期でも訓練中に辞めた人がいたし、カルロスさんも辞退した。

協力隊への参加を辞退することについては、こちらにカルロスさんからのメッセージがあるので読んでみてほしい。

参考:【特別寄稿】宮﨑大輔に支えられた、カルロスの青年海外協力隊、辞退までの道のり

 

2.駒ヶ根訓練所と二本松訓練所

派遣前訓練をする場所は、長野県駒ヶ根市と福島県二本松市の二箇所。

駒ヶ根訓練所

ぼくが派遣前訓練を受けたのは、駒ヶ根訓練所。

たまたま実家からも大学時代に住んだ町からも近くて、超地元だった。

 

二本松訓練所

二本松訓練所には行ったことがないが、駒ヶ根訓練所よりも綺麗らしい。

※ただし駒ヶ根訓練所も改築工事をしたので、きれいになったらしいが

しかも、駒ヶ根訓練所は男女が別棟だが、二本松訓練所は男女が同じ棟に生活しているという。

そりゃあ、二本松イリュージョンが起きるわ!!

 

3.派遣前訓練の語学授業とは?

派遣前訓練の語学授業について紹介する。

入所前にウェブで語学講座を受ける

まず、入所前にウェブで語学講座を受ける。

例えば、ぼくが受けたスペイン語の場合には、アルファベットの読み方や数字など、基礎的なことを勉強した。

ぼくはこの事前学習をサボっていたので、訓練所に入ってからめちゃくちゃ苦労した。

なので、事前学習はちゃんと取り組もうな!!

公式サイトを見てみる→ 青年海外協力隊講座

入所直後に筆記試験がある

そして、入所直後に筆記試験があり、レベル別にクラスが分けられる。

ぼくは事前学習をサボっていたけど、中間レベルのクラスに振り分けられた。

語学の先生によって授業方法が全然違う

語学授業は、訓練所の先生もしくは語学学校の先生によって行われる。

基本的には訓練所の先生だが、候補生の数が多いときには外部の先生が呼ばれるときもある。

ぼくの先生は外部の先生で、ペルー生まれの日系人女性だった。

語学授業は先生によってやり方がまったく違っていて、他の授業のやり方を聞くなといわれるレベル。

例えば、テキストを使わずにスピーキングだけやらせる先生もいるし、逆にスピーキングをほとんどせずに文法ばかり教える先生もいる。

びっくりするくらい授業のやり方は違うけど、最終テストは超カンタンなので問題ない(スペイン語の場合は)。

中間試験

中間試験は筆記試験とスピーキング試験で、入所してから30日後にある。

中間試験の割にはまぁまぁ難しい。

ここで点数が悪いと所長に呼び出されて「外出禁止」になるので、注意しよう。

駒ヶ根訓練所の場合には、特にフランス語圏の候補生が赤点を取りまくる。

最終試験

最後にあるのが最終試験。

ここで落ちたら追試で、派遣延期もありえる。

ただし、問題のレベルは中間試験と同じくらいのレベルで、超簡単だった(スペイン語は)。

なので、そこまでビビらなくてもOK。

 

4.派遣前訓練のボランティア講座とは?

派遣前訓練では、ボランティア講座も行われる。

だいたい、午前中が語学授業で午後がボランティア講座だ。

青年海外協力隊事業について

まずは青年海外協力隊事業について講義を受けて、歴史を学ぶ。

ボランティア・スピリット

ボランティア精神についての講義もある。

国際協力について

国際協力について、グループワークをすることも多い。

宗教学

青年海外協力隊では、宗教について学ぶ機会もある。

宗教学者は「まぁ私はカトリック教徒だけどね」と話していてウケた。

参考:【日本の宗教】海外で外国人に「日本人の宗教は何?」と質問されたら仏教でも無宗教でもなく武士道と答えよう

安全対策講習

途上国は治安が悪い地域も多いので、安全対策講習も受ける。

引ったくりに襲われない方法、強盗に襲われたときの対処、レイプ被害の抵抗法などを教えてもらう。

 

派遣前訓練の一日のスケジュール(月曜日から土曜日まで)

派遣前訓練の一日のスケジュールもかんたんに説明しよう。

起床5時半

5時半に起きる。

朝の集い、班ごと点呼

6時過ぎに玄関前に集合して、班ごとに点呼を行う。

このときに寝坊している人がいると、その人は呼び出しを食らって怒られる。

何回も寝坊すると外出禁止になる。

国旗掲揚

日本国旗と派遣国からどこか一カ国の国旗掲揚を行う。

日本人にとっては国旗掲揚は何気ないことだが、多くの外国人にとっては国旗掲揚は特別なこと。

例えば、中南米で国旗掲揚をしているときに動いたり話したら、ブチ切れられる。

なので、派遣前訓練で国旗掲揚について作法を身につけるべきだ。

ラジオ体操

そのあと、全員でラジオ体操をする。

ちなみに途中でラジオ体操のお兄さんが訓練所まで来て、ラジオ体操を直接教えてくれる機会がある。

そこで、今まで行っていたラジオ体操が間違っていたことにショックを受けるだろう。

ランニング

ラジオ体操が終わったら、訓練所の近くをランニングする。

ゆっくりジョギングする人もいるけど、本気で走る人もいる。

2キロから4キロくらいのコースが用意されている。

シャワー、新聞読むなど

ランニングの後はシャワーを浴びてもいいし、新聞を読む人もいた。

朝食

食堂で朝ごはんを食べる。

当番の班は、食器洗浄機のところで働く。

語学授業

午前中は語学の授業を受ける。

スペイン語のクラスは、中間試験後にタジェールというワークショップを開催した。

ぼくは野菜の育て方(輪作)を野菜の絵を使って説明した。

こちらがスペイン語の語学テキスト。

スペイン語の基礎を学べる最強の語学学校だ。

参考:スペイン語学習初心者がゼロから半年で文法・単語・挨拶をマスターする効率的なおすすめ勉強法&役立つ参考書・教科書

 

昼食

午前中の授業が終わったら、昼食。

ぼくは訓練所のご飯は美味しいと感じたが、人によってはまずいという人もいた。

ボランティア講座

午後は講堂でボランティア講座を受けることが多い。

このときはめちゃくちゃ眠くなるし、語学授業の宿題をこっそりとやる人が多い。

夕食

夕食を食べる。

入浴

風呂に入る。

訓練所のお風呂は大浴場なので、とても気持ちが良かった。

班会議

週に一回、班会議を行われた。

訓練所の生活は基本的に班ごとに行動する。

そして、各班にJOCAの職員さんが一名付いて担当する。

語学自習

夜はひたすら語学の宿題や自習を行う。

予習をしてから授業に向かわないと、全然ついていけなかった。

厳しいクラスの場合には、宿題が多すぎて朝まで眠れないこともあったそうだ。

班ごとの点呼

夜23時頃に班ごとに点呼を行う。

就寝

就寝時間はだいたい1時くらい。

ただし、翌日には5時半には起きないといけないので、夜更かしもできない。

ぼくは体調不良で寝込んだこともあった。

土曜日の夜

駒ヶ根訓練所の場合は、土曜日は居酒屋か中華料理屋へ飲みに行くことが多い。

二本松訓練所でも、飲みに行くことが多いらしい。

※訓練所内はお酒の持ち込み禁止

飲みに行くメンバーは生活班、語学のクラス、職種ごと、気があった仲間など。

日曜日の過ごし方

日曜日は休日で一日外出ができる。

土曜日も事前に外泊届を出せば、外泊ができるので一泊二日の旅行に行く人もいる。

ただし、語学勉強のために日曜日もずっと勉強している人もいる。

 

派遣前訓練中のイベント

派遣前訓練中のイベントも紹介しよう。

入所式

初日にあるのが、入所式。

ぼくは訓練生代表として宣誓文を読んだ。

屋外訓練(サバイバル体験)

食料と水が制限された条件で、一泊二日の野外訓練を行った。

アルミ缶を使ってご飯を炊いたり、なかなか面白い経験になった。

※今も続いているのか不明

スポーツ大会

班ごとに綱引きやドッジボールをするスポーツ大会も開催された。

ただし、アキレス腱を切る候補生もいたので、今も行われているのか不明。

皇太子殿下とのご接見

東京まで遠征して皇太子殿下とご接見する機会もある。

この日程は極秘で直前まで教えてもらえない。

この機会で、ぼくは皇太子殿下とお話をすることができた。

皇太子殿下とお話をしたい人は、任国に一人選出される「国代表」になろう。

シニア海外ボランティアの修了

入所から30日経過すると、シニア海外ボランティアが退所する。

シニア海外ボランティアは入所は同じで班活動も同じだが、訓練期間は半分。

たまたまぼくは同じ班にシニア海外ボランティアはいなかったが、SVの方からスペイン語を教えてもらっていた。

修了式

70日間の訓練が終わると、ついに修了式になる。

修了式とその後の壮行会は、感動すること間違いなし!

男泣きしている候補生が多い。

 

退所

そして、壮行会が終わったら、そのまま退所。

70日間の訓練をともに過ごしたメンバーが、全国へ散らばっていく。

そして、およそ二週間後に任国へ渡航することになる。

 

 

地域おこし協力隊とのコラボ!グローカル協力隊

 

青年海外協力隊に、総務省の地域おこし協力隊とのコラボ制度が導入された。

その名も、グローカル協力隊

グローカル協力隊には、育成型と実践型の二つの種類がある。

育成型:地域もおこし協力隊→青年海外協力隊

実践型:青年海外協力隊→地域おこし協力隊

育成型は日本の地方で活動してから途上国へ行き、実践型は途上国で活動してから日本の地方へ行く。

ぼくはもともとは青年海外協力隊ではなく、地域おこし協力隊になりたかったので、この制度にとても興味がある。

公式サイトを見てみる→ グローカル協力隊

 

 

大学院に在籍しながら青年海外協力隊に参加できる

実は大学院に在籍しながら、青年海外協力隊に参加する方法がある。

それが、ザンビア特別教育プログラムである。

これはアフリカにあるザンビアで青年海外協力隊として理科や数学を教えながら、広島大学大学院国際協力研究科(IDEC)で修士号を取得するプログラム。

青年海外協力隊の参加期間2年間を含め、「3年半」で修士号が取得できる。

国際協力の世界でプロの国際協力師として働くためには、修士号は必須なのでこのような制度も利用してみよう。

公式サイトを見てみる→ ザンビア特別教育プログラム

 

 

青年海外協力隊の派遣期間中の流れ

ここからは、青年海外協力隊の派遣期間中の流れを紹介する。

空港に到着、ボランティア調整員と合流

まずは、任国の空港に到着したら、ボランティア調整員と合流しよう。

調整員が入国管理官とのやり取りをしてくれるはずだ。

だって、公用旅券でやってくる日本人なんて怪しいからね。

 

JICA事務所でガイダンス

翌日から、任国のJICA事務所でガイダンスを受けるはず。

時差ボケで寝ないように注意。

 

一ヶ月間の語学研修

パナマの場合には、地方都市で一ヶ月間の語学研修を受けた。

語学研修といっても先生役は素人の主婦だったので、最悪な内容だったが。

 

任地見学

語学研修の最中に一日かけて任地見学に行った。

ど田舎過ぎて衝撃を受けた記憶がある。

このときに先輩隊員にも会い、挨拶をした。

 

任地へ引っ越し

そして、任地の村に引っ越した。

ぼくのホームステイ先は二つの家族が一緒に住んでいる家で、大所帯だった。

参考:青年海外協力隊のホームステイの家を決める時に、ぼくは豪邸よりバルサを選んだ。

 

ホームステイ開始(国によっては一人暮らし)

パナマはホームステイだったが、国によってはひとり暮らしの場合もある。

ホームステイの方がストレスが多いが、その分任国の文化を学ぶ機会は多い。

ただし、ほぼ毎日停電と断水が発生していた。

 

ボランティア活動開始

任地に着いたら配属先に挨拶に行って、すぐに働き始めた。

ただし、着任後半年間くらいはスペイン語がまったく理解できず、仕事はおろか日常生活さえできなかった。

参考:【青年海外協力隊の失敗エピソード】「日本に帰れ!」の一言がなかったら今頃ぼくは日本に帰っていただろう。

 

適宜、ボランティア調整員と連絡(しない国もある)

普通はボランティアとボランティア調整員は連絡を取り合うと思うが、ぼくの担当者からは「何も連絡しなくていいです。2年間問題を起こさないでください」とだけいわれた。

しかし、ケニアにいったときにはボランティアも管理されて、成果を求められる雰囲気があったので、所長次第だろう。

 

三ヶ月ごとに隊員が帰国し、新隊員が来る

青年海外協力隊は三ヶ月ごとに新しい隊員が着任し、任期が終わった隊員が帰国する。

 

安全講習会

安全講習会という会議が年に一回開催され、最近の治安情報が共有された。

 

健康診断

青年海外協力隊は一年目の最後に健康診断を受ける。

首都の大きな病院で検査を受けた。

 

三ヶ月から半年ごとに報告書をJICAに提出

青年海外協力隊で赴任してからは、三ヶ月から半年ごとに報告書をJICAに提出する。

「報告書があるからサボれないのでは?」と思うかもしれないが、活動をサボっている人も報告書は提出するから関係ない。

ボランティア向けのウェブサイトで先輩隊員の報告書が読めるので、ぼくはそれを読んで活動の参考にしていた。

 

赴任から12ヶ月後に中間報告会

赴任から12ヶ月後に中間報告会を行い、活動報告を行った。

報告会のやり方も任国ごとにバラバラで、パナマはスペイン語で配属先を集めて実施していた。

しかし、ケニアでは日本語で配属先なしで行っていた。

参考:JICA主催の「協力隊活動報告会」に参加し、15分間の中間報告プレゼンをスペイン語で行いました。

 

赴任から24ヶ月後に最終報告会(国によってはもっと早い)

赴任から24ヶ月後に最終報告会を開催し、ボランティア活動の最終報告を行った。

パナマの場合には配属先を呼んで、スペイン語で発表する。

任国によっては、もっと早いタイミングで最終報告会を行う国もあるそうだ。

参考:2年前にクビ宣告を受けた青年海外協力隊が配属先のトップに最終報告をしたら「君を○○したい」と言われた話

 

日本へ帰国

そして、一般隊員は24ヶ月経過したときに日本へ帰国する。

ぼくのパナマの同期も二人は現職参加だったので3ヶ月早く帰国したが、残りのメンバーと一緒に帰国した。

参考:2年間の青年海外協力隊の活動が終わり、日本へ帰国しました。本当にありがとうございました。

 

 

 

やる気がないボランティアはどうなるか?

「青年海外協力隊はみんな偉い!」

みたいなことをいっている人がいるけど、実際にはボランティア活動をサボってる隊員も多い。

そんなやる気がない隊員は何をしているのか?

1.任期短縮

まず、すぐに協力隊を辞めて日本へ帰国する人がいる。

ぼくの同期でも、赴任してから半年以内に辞めた人が何人かいた。

 

2.出社せず、家でゲームやYouTube鑑賞、町に遊びに行く

任期短縮しなかった場合には、配属先に出社せずに家でゲームやYouTubeを見ていたり、町に遊びに行っている人がいる。

このような話は実際に青年海外協力隊に参加してみないと目にしないと思う。

※もちろん、ボランティア活動を頑張っている人もいる

 

 

青年海外協力隊の任期が終わった後の進路、就職支援

次に、青年海外協力隊から帰国した後の進路について紹介しよう。

任期終了後の主な進路

青年海外協力隊の後の主な進路は、就職だ。

実におよそ6割もの協力隊OVが、再就職している。

【青年海外協力隊の進路】

就職:57%

現職参加復帰:24%

進学・復学:8%

アルバイト・非常勤:6%

家事手伝い等:6%

参考:進路状況

ぼくはフリーランスになったので、「家事手伝い等」の扱いを受けている。

参考:青年海外協力隊の帰国後の進路希望調査票をJICAへ提出「帰国後の選択肢は、就職でも進学でもなく起業」

 

JICAの就職支援

JICAの帰国後には、基本的には就職支援はない。

ただし、協力隊OVと企業との交流会は開催してくれる。

協力隊OVに興味がある貴重な企業と接触できるチャンスなので、気になる人はぜひ参加しよう。

 

実は2回以上、青年海外協力隊をする人もいる

実は、青年海外協力隊の後の進路として、青年海外協力隊もある。

なんと、青年海外協力隊に2回以上参加する人もいるのだ。

実際、ぼくの同期には2回目の参加という人が二人いたし、ぼくの同期でもその後にもう一度参加した人がいる。

かなり珍しい存在だけど、青年海外協力隊に2回参加する人は存在する。

さらにいうと青年海外協力隊の後に、シニア海外ボランティアになる人はけっこう多い。

ぼくの同期でもシニア海外ボランティアの方で、若い頃に青年海外協力隊を経験されている方がいた。

 

 

 

青年海外協力隊ブログの紹介

青年海外協力隊の生活を知る方法として、個人ブログを見るのがおすすめだ。

JICAが運営しているブログもあるが、綺麗事しか書けないので個人ブログの方をぜひ見てほしい。

そこで地域ごとに、おすすめのブロガーを紹介する。

1.アジア

僕はネパールを変えることができない。

 

アジアでおすすめなのは、ネパールにコミュニティ開発として派遣されているKeiさんのブログ。

ネパールでキャラメル作りに取り組んでいらして、その様子をブログにまとめている。

参考:【寄稿】第一志望の会社を3年で辞め、青年海外協力隊後に起業する僕にネパールで会いませんか?

 

2.中南米

 JIBURi.com

 

手前味噌ですみません。

中南米の情報が知りたい人には、パナマに派遣されていたぼくのブログを読んでほしい。

この1ページに重要な記事をまとめたので、協力隊に興味がある人には絶対に見てほしい!

見てみる→ JICAボランティア青年海外協力隊になりたい人が絶対に読むべき厳選記事まとめ

 

3.アフリカ

冷静と情熱のアイダ

 

こちらは、会計士から青年海外協力隊のコミュニティ開発になったぴかりんさんのブログ。

 

タケダノリヒロ.com

 

ルワンダで青年海外協力隊コミュニティ開発として活動されている、タケダノリヒロさんのブログ。

 

 

青年海外協力隊になりたい人に知ってもらいたい選択肢

最後に、「青年海外協力隊になりたい!」という人にこそ、青年海外協力隊以外の選択肢があることも知ってもらいたいので、いくつか紹介しよう。

1.開発コンサルタントや国連職員を目指す

国際協力のプロになりたい人は、開発コンサルタントや国連職員を目指そう。

参考:青年海外協力隊予備軍へ伝えたい”プロの国際協力師”になる選択肢

 

2.日本でボランティアを行う

ボランティア活動がしたい人は、日本でボランティアしよう。

参考:人の役に立ちたい青年海外協力隊志願者は日本でボランティアしよう

 

3.ワーキングホリデーか留学する

海外に住みたい人はワーキングホリデーか留学をしよう。

参考:海外に住みたいだけの青年海外協力隊志望者は留学かワーホリしよう

 

4.日系企業か外資系企業へ転職する

キャリアアップが目的の人は、日系企業か外資系企業へ転職しよう。

参考:キャリアアップのために青年海外協力隊になりたい人は転職しよう

 

5.青年海外協力隊になる目的を考え直す

「そもそも、なぜ青年海外協力隊になりたいのか?」と自分自身に問い直してみよう。

参考:【4年前のボクへ】青年海外協力隊になる前に伝えたいこと

 

 

まとめ

今回は、青年海外協力隊とは何かについて、経験者のぼくが徹底的に解説した。

青年海外協力隊は日本の税金で運営されているのに、日本人はその実態を全然知らないでいる。

ぜひ多くの日本人に青年海外協力隊について、正しく理解してほしい。

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宮﨑大輔の紹介

一眼レフカメラを握る宮﨑大輔

宮﨑大輔 Daisuke Miyazaki

職業

■農業コンサルタント

■フォトグラファー

→ 詳しいプロフィールはこちら

→ 青年海外協力隊になりたいあなたへ

→ 人生で報われた決断ベスト10

→ 2016年に書いたベスト15記事

農業経歴

1988年 長野県飯田市のリンゴ農家に生まれる

2013年 信州大学大学院で農学修士号取得

2013〜2015年 青年海外協力隊として中米パナマ共和国で2年間農業ビジネス支援

2015年〜 農業コンサルタントとして日本、アジア、アフリカで、苺ビジネスのコンサルティング中

・テレビ出演(TBSあさチャン)
・週刊誌監修(女性セブン)
・書籍の監修多数

写真経歴

2013〜2015年 中央アメリカで写真撮影を始める

2015〜2017年 世界20カ国を旅しながら風景写真を撮影

2017年〜 日本で人物写真を撮影中

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