信州大学学長が入学式で「スマホやめるか、大学やめるか」
2015年4月4日の平成27年度信州大学入学式で、山沢清人学長が「スマホやめるか、大学やめるか」と迫ったとして話題になっているらしい。
1.学長のあいさつが話題に
青年海外協力隊として活動中の中米パナマ共和国で、タブレットを使ってニュースアプリを見ていると、「信州大学の学長が入学式で『スマホやめるか、大学やめるか』と迫った」というニュースが配信されていた。
母校が話題になっていることに驚き、そのニュースを確認するとその内容に笑ってしまった。
挨拶全文へのリンクもあったので、全文を読み学長の真意を確かめることにした。
今までは、皆様は正解のある問題を解くことに終始していました。
知識の量を試されていました。
世の中では、正解のない問題を解かなければなりません。
誰も考えたことのないことを考えるという、知識の質を問われることになります。
さらに、世界の状況は変化が大きく、スピードも速く、ICTの進歩で一気にグローバル化します。
大学院入学生にも、是非聞いて頂きたいのですが、日本が今後とも活力ある社会を維持し、世界へ積極的に貢献していくためには、科学、技術、文化のいずれの分野でも独創性や個性を発揮することが重要となります。
横並びの発想では問題を解決できません。
「インターネットの進歩によりグローバル化する日本社会」に貢献する人材になるためには、個性が大切だと語る学長。
創造性を育てるうえで、特に、心がけなければならないことは、時間的、心理的な「ゆとり」を持つこと、ものごとにとらわれ過ぎないこと、豊か過ぎないこと、飽食でないことなどが挙げられます。
自らで考えることにじっくり時間をかけること、そして時間的にも心理的にもゆったりとすることが最も大切となります。
個性を育てるためには、「時間的なゆとりと心理的なゆとりが大切」とゆとり世代に説く学長。
自分の時間を有効に使うために、自力で時の流れを遅くする必要があります。
そのために五つの方策が提案されていることは良く知られています。
一、学び続けること。新しい経験が得られて、時間感覚がゆっくりとなる。
二、新しい場所を訪ねる。定期的に新しい環境に脳をさらす。
三、新しい人に会う。他人とのコミュニケーションは脳を刺激する。
四、新しいことを始める。新しい活動への挑戦。
五、感動を多くする。
時間の流れを遅くする方法として、5つの方策を紹介する学長。
1.新しいことを学べ
2.新しい場所へ移動しろ
3.新しい人に会え
4.新しいことを始めろ
5.感動しろ
信州大学では、自然に囲まれた緑豊かなキャンパスでの勉学と課外活動、都会の喧騒とは無縁の落ち着いた生活空間、モノやサービスなどが溢れることのない地に足の着いた社会など、知的にものごとを考え、創造的な思考を育てる環境を簡単に手に入れることができます。
先輩諸氏は、このようにして、ゆっくりとした時間の流れを作っていたのです。
信州大学のキャンパスにはモノもサービスもないから、想像性豊かな大学生になれると語る学長。
確かに信州大学農学部には鹿、ダチョウ、牛、ヒツジ、ヤギ、ニワトリくらいしかいなかった。
残念なことですが、昨今、この信州でもモノやサービスが溢れ始めました。
その代表例は、携帯電話です。
アニメやゲームなどいくらでも無為に時間を潰せる機会が増えています。
スマホ依存症は知性、個性、独創性にとって毒以外の何物でもありません。
スマホの「見慣れた世界」にいると、脳の取り込み情報は低下し、時間が速く過ぎ去ってしまいます。
長野県にも携帯電話が普及して、アニメとゲームをずっと見続けて、スマホ依存症になって、時間が過ぎるのが早くなると語る学長。
「スマホやめますか、それとも信大生やめますか」
スイッチを切って、本を読みましょう。友達と話をしましょう。
そして、自分で考えることを習慣づけましょう。
自分の持つ知識を総動員して、ものごとを根本から考え、全力で行動することが、独創性豊かな信大生を育てます。
「スマホをやめるか、信大生をやめるか」という名言を決める学長。
1.スマホの電源を切れ
2.本を読め
3.友達と話せ
4.自分で考えろ
5.個性的になれ
2.信州大学と信州大学大学院のOB
ぼくは2007年4月に信州大学農学部へ入学し、2011年4月に信州大学大学院農学研究科へ入学し、2013年3月に修士課程を修了した。
参考:信州大学農学部の落葉松祭で鹿肉料理ざんざ亭さんと日本酒倶楽部がコラボした!
参考:信濃毎日新聞に手ぬぐいリンゴジュースに関わる記事を二回掲載して頂きました。
そして、2013年4月から独立行政法人国際協力機構JICAの国際ボランティア制度である「青年海外協力隊」に入隊した。
参考:社会人経験ナシで国際協力ボランティアは可能?就職せず新卒で青年海外協力隊に参加したい大学生へ
参考:ボクのおとうさんは、ボランティアというやつに殺されました。
山沢学長が望むような「グローバル化する世界で活躍する個性的な信州大学OB」になれたと思う。
スマホを持たない信大生
ぼくは今までスマホを持ったことがない、もちろん信大生時代もガラケーだった。
周りの信大生はほぼ全員がスマホを使っていたが、ぼくはあえてガラケーを使い続けた。
スマホを使わない大学生は珍しかったのでかなり変な目で見られたが、ぼくにはスマホを使わないという信念があったのだ。
参考:アイフォンをぶん投げたい人募集中!「第一回iPhone水切り大会 in 天竜川」を開催します。
だから、山沢学長が望むような「スマホを使わない信大生」だったといえる。
ここからは、スマホを使わなかった信大OBとして、山沢学長のスマホ挨拶に対しての自分の考えを少し書く。
信州大学山沢学長の功績と恥
信州大学の山沢学長は功績と恥を残した。
1.信州大学の知名度向上
長野県の国立大学である信州大学は知名度が低いので「信州大学出身です!」と言っても、「どこそこ? 私立大学?」といわれることが多い。
長野県には「長野大学」という私立大学があるのだが、そちらが国立大学だと勘違いされている。
しかし、今回のスマホ挨拶ニュースで、少しは信州大学の知名度が向上されただろう。
信州大学OBとして、山沢学長には感謝する。
2.「信州大学は、スマホを使うと退学になるの(笑)?」
しかし、OBとして山沢学長の挨拶は恥ずかしい。
世間からは「信州大学は、スマホを使うと退学になるの(笑)?」と笑われているだろう。
スマホを持ったらアニメオタクのスマホ依存症になって、つまらない人間になるのか?
スマホを持たなかったら、グローバル社会で活躍できる個性的な人間になるのか?
スマホ依存症も原因はスマホじゃない、スマホを使う人間に問題がある。
車だって同じでとても便利な乗り物だけど、人間が使い方を間違えれば事故を起こすし、毎年すごい数の人間を殺している。
そして、信州大学は田舎にあるから、大学生のほとんどが自家用車を持っている。
「車をやめるか、信大生をやめるか?」と言い出しそう
信大生が車を持ったら交通事故や飲酒運転を起こす可能性があるから、車をやめさせるのか?
「車やめるか、信大生やめるか」と迫るのか?
山沢学長なら来年度の入学式で本当に言いそうだ。
青年海外協力隊の信大OBから新入生へのエール
青年海外協力隊になった信大OBから、新入生へエールを送りたい。
山沢学長は以下の5つを新入生に薦めていた。
スマホ以外の4つはとても素晴らしいことを言っていると思う。
1.スマホの電源を切れ
2.本を読め
3.友達と話せ
4.自分で考えろ
5.個性的になれ
しかし、インターネットによりグローバル化した社会で活躍できる人材を育てたいなら、スマホくらい使いこなせないとダメだろう。
今は、発展途上国パナマ共和国の無電化エリアが90%のカニャーサス村の高校生でさえ、スマホを使っているのに。
ぼくからは以下の5つのエールを新入生に送ろう。
1.スマホに使われるな! スマホを使いこなせ!
2.本を読め! Kindleで!
3.友達と話せ! LINEで!
4.スマホを使うかは、自分で考えろ!
5.大人の言うことに耳を貸さずに、個性的になれ!
まとめ
信州大学の名前がニュースアプリに載っているのを見て、嬉しかった。
新入生にはスマホを使いこなして、グローバル化した世界でも活躍できる人間に育って欲しい。
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