巻き寿司チェーン店の「巻き寿司」が最高の贅沢でも面白い
青年海外協力隊として中米パナマ共和国に派遣されて、22ヶ月が経過した。
ぼくはパナマのど田舎の村でパナマ人の家にホームステイ先していて、ホストファミリーのママが作るパナマ料理を毎日食べている。
ちなみにパナマでは、パスタはおかずである。
たまに自炊や外食することもあるが、基本的には22ヶ月間パナマ料理を食べて生きてきた。
そんなぼくの最高の贅沢は、首都のパナマシティにある巻き寿司チェーン店で巻き寿司を食べることである。
そして、パナマの寿司屋に行ってみると、日本の寿司屋にはない不思議なメニューがあって、面白い!!
そこで今回は日本のみなさんへ、パナマで食べられる巻き寿司チェーン店のメニューをご紹介しよう。
1.一般的なパナマ料理とは?
巻き寿司の前に、まずは一般的なパナマ料理を紹介しよう。
(1)町にある大衆食堂のパナマ料理(昼食)
町にある大衆食堂では、豆ご飯+焼いた鶏肉+煮豆+揚げバナナ(ぼくはサラダを選ぶ)が一般的な昼食だ。
これで350円から500円くらい。
(2)電気も水道もない山奥の集落の食事(朝食)
ぼくが活動している電気も水道もない山奥の集落では、トウモロコシの粉を練って焼いたトルティーヤと揚げ卵が一般的な朝食だ。
メキシコの白くて薄いトルティーヤとは違い、パナマのトルティーヤは黄色くてぶ厚い。
2.パナマシティで展開している「巻き寿司チェーン店」
次にパナマシティで展開している巻き寿司チェーン店を紹介しよう。
パナマシティには、以下の4つのチェーン店が営業している。
(1)SUSHI EXPRESS (http://sushiexpresspanama.com/)
(2)SUKIHANA EXPRESS (http://www.sukihana.com/)
(3)OISÍ SUSHI (http://www.oishisushi.co.za/)
(4)SUSHI ITTO (http://www.sushi-itto.com.mx/)
どの系列も経営者は日本人ではない。
そしてこの4つのチェーン店以外にも、寿司や鉄板焼きなどの日本食レストランはたくさんあるが、日本人経営の日本食レストランは一軒もない。
参考:海外で人気の日本食ブームの実態は?パナマの和食レストランで2000円のKATSUDONを注文してみたら
3.アルブルック・モールに2軒の巻き寿司チェーン店がある
パナマシティの交通の要所であるアルブルックターミナルに併設されているアルブルックモールに、2軒の巻き寿司チェーン店が入っている。
アルブルックモールのフードコートに入っているのは、以下の2店。
(1)SUSHI EXPRESS
(2)SUKIHANA EXPRESS
SUSHI EXPRESS(スシ・エクスプレス)
まずは、SUSHI EXPRESSのメニューを紹介しよう。
1.パシフィコロール(サーモン・アボカド・クリームチーズ・カニカマ・とびこ)
ぼくが一番好きなのは、5つの具材が入ったパシフィコロールだ。
一皿10切れで、700円くらい。
サーモン、アボカド、クリームチーズ、カニカマ、とびこが入っていて、すべての味が口の中で一体化して美味しさが5倍になる!
ワサビと醤油、ガリが付いてくるのが嬉しい。
ワサビを乗せて、醤油を付けて食べると、もう最高。
チェーン店の中では、これが一番美味しい巻き寿司だと思う。
2.エビとクリームチーズの串揚げ
巻き寿司だけでは量が足りない時には、サイドメニューを注文する。
味噌汁、鉄板焼き、握り寿司、焼き鳥などがあるが、ぼくが好きなのはエビとクリームチーズの串揚げだ。
甘めのソースとマヨネーズソースが付いてくるので、ソースをたっぷりと付けて食べる。
衣の中にはたっぷりのクリームチーズに包まれてエビが隠れている。
日本の串揚げ屋さんはぜひマネした方がいい、超美味しくて女性に大人気になるだろう!
3.新メニュー「オレオ天ぷら」
「いやぁ~、断面が美しいねぇ~」と巻き寿司の写真を撮っていると、不思議なモノを発見した。
右下に注目して欲しい。
「あれっ?? なんか変な写真が……」
トレーの上の広告に、不思議な食べ物の写真が印刷されている。
もっとよく見てみよう。
なんと、オレオ天ぷら!
オレオに衣をつけて油で揚げて、チョコソースをかけてアイスクリームと一緒に食べるらしい……
オレオ天ぷらは新メニューらしくまだ食べたことはないが、日本に帰国する前に挑戦したい。
SUKIHANA EXPRESS(スキハナ・エクスプレス)
次は、SUKIHANA EXPRESSを紹介しよう。
大きなメリーゴーランドの奥に店舗がある。
1.握り寿司と揚げ巻き寿司の盛り合わせ
SUKIHANAでは握り寿司と揚げ巻き寿司の盛り合わせを頼んで、パナマで握り寿司に初挑戦してみた。
握り寿司はご飯がガチガチに固くて、魚も生臭くてとても不味かった。
揚げ巻き寿司も、生温かくて不味い。
2.巻き寿司盛り合わせ
気を取り直して、今度は油で揚げないタイプの巻き寿司盛り合わせを頼んだ。
(1)カニカマロールとエビフライロール
巻き寿司の上にカニカマが乗ったカニカマロールはまずくはないけど、美味しくもなかった。
刻まれたエビフライが乗ったエビフライロールは、エビフライの衣が湿気っていて固くて美味しくなかった。
やっぱり生魚を使った巻き寿司が一番だ。
(2)めかぶとサーモンとアボカドロール
めかぶとサーモンとアボカドが乗った巻き寿司は、それぞれの食感が楽しめて美味しかった。
しかし、おたふくソースのような甘いソースがかかっているのが余計だ。
なぜか、この甘いソースは巻き寿司チェーン店のメニューに頻繁に使われている。
めかぶを食べたのは何年ぶりだろう。
生魚や日本食っぽいモノが食べられる巻き寿司チェーン店の存在は、本当に有り難い。
(3)揚げロール、めかぶロール、揚げバナナロール
次は、揚げた巻き寿司、めかぶが乗った巻き寿司、そして甘い揚げバナナ寿司だ。
油で揚げた巻き寿司フライは外側に衣があるのが邪魔だし、冷たくも熱くもなく生温かくて気持ち悪い。
しかし、パナマの巻き寿司チェーン店では、生の巻き寿司ではなく巻き寿司フライが標準メニューである。
パナマ人は魚を生で食べる習慣がないため、生の魚を口に入れる勇気あるパナマ人は滅多にいないからだ。
めかぶは安定した美味さ。
パナマ料理におけるバナナの存在感
バナナはパナマ料理に頻繁に使われ、絶対に無くてはならない存在だ。
甘いバナナもあるし、甘くないプラタノという種類もある。
プラタノは「パタコン」という輪切りを潰したフライに使われ、バナナは薄切りフライ、甘く煮る、スープの具などいろんな料理に使われる。
ちなみにプラタノのパタコンは、とても美味しいので日本で売ったら超流行ると思う、プラタノが手に入ればだが。
バナナ寿司には油で揚げた甘いバナナが使われていて、巻き寿司の具材はマグロとクリームチーズだった。
そして上には、おたふくソースのような甘いソースがかけられている。
そのため、口に入れた瞬間は甘いのだが、噛んでいるとバナナフライの甘さと油っこさがまずやって来て、次にマグロの生臭さとクリームチーズのコッテリ感が襲ってくる。
これは日本料理の巻き寿司をパナマ料理風にアレンジした一品で、「パナマ人の口にも合う巻き寿司を作ろう!」という意識は素晴らしいが、日本人にはウケない味だ。
バナナフライ寿司は日本でも試せるので、パナマ流の寿司を食べてみたい人は家で作ってみてほしい。
3.カニクリームコロッケ?
注文するときに「カニクリームコロッケ」というメニューを発見したので、思わず頼んでしまった。
たしか500円くらいだったと思う、しかもタルタルソース付き!
しかし残念ながら、これはカニクリームコロッケという名前の「小麦粉の塊」だった。
カニの要素も、クリームの要素も、コロッケの要素もなくて、とても悲しかった。
ただし、久しぶりに食べるタルタルソースはめっちゃ美味しかったので、 タルタルソースだけお替わりしたかった。
まとめ
パナマシティでは巻き寿司チェーン店が4系列あり、美味しいサーモンロールや珍しいバナバフライ寿司が食べられる。
毎日パナマ料理を食べているぼくにとっては、たまに首都に行った時の楽しみになっている。
バナナフライ寿司やオレオ天ぷらは日本でも作れるので、ぜひ試してもらいたい!
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