東アフリカのケニア共和国にあるマサイマラ国立公園で、1泊2日のサファリツアーに参加してきた。
マサイマラ国立公園は世界最強の戦士といわれるマサイ族が生活する地域。
ライオン、ゾウ、キリン、バッファロー、チーター、シマウマなどの野生動物を観察することができる。
マサイマラ国立公園は、タンザニアから国境を越えてやってくるヌーの川渡りが見れることでも有名だ。
特に興味深かったのは、マサイ族の元戦士から教えてもらったライオンの倒し方がリアルだったこと。
そこで今回は、マサイマラ国立公園でのサファリツアー1日目の様子をお伝えしよう。
ケニアのサファリといえばマサイマラ国立公園
まずはマサイマラ国立公園について、概要を説明しよう。
野生動物の写真だけ観たい人は、ざっと飛ばしてほしい。
1.マサイマラ国立公園とは?
マサイマラ国立公園とは、ケニア南西部のタンザニアとの国境沿いにある国立保護区。
マサイ族が住むマラ川周辺のエリアだから、マサイマラと呼ぶそうだ。
マサイマラ国立保護区(-こくりつほごく、Masai Mara)はケニア南西部、タンザニアとの国境沿いに位置する総面積1,812平方キロメートルの国立保護区。国が直接管理する国立公園ではなく、地方自治体が管理する「国立保護区」である。国境を挟んで南に広がるセレンゲティ国立公園 (タンザニア共和国) の北部地域として同一エコ・システム(生態系)を形成しており、両地域を季節ごとに巡るヌー (ウシカモシカ) とシマウマの季節移動「グレート・マイグレーション(英語版)」はつとに有名。名称はマサイ族とマラ川(en:Mara River)に由来する。
タンザニアとの国境には柵が設置されていないので、ヌーなどの野生動物や遊牧民は自由に行き来することができる。
マサイマラ国立公園は、ヌーの川渡りが見れることで有名。
マサイマラはケニアの南西部に位置する国立保護区で、その広さは約1672平方キロメートル。しばしば大阪府と同じぐらいの広さと例えられています。南側の境界線はタンザニアとの国境ですが、もちろん塀も柵もなく、草原はセレンゲティ国立公園へと続いています。マサイマラとセレンゲティを合わせると一帯は1万6000平方キロメートル以上。およそ四国ほどの広さになります。野生動物はもちろん国境など関係なくケニアとタンザニアを行き来しているので、ここはまさに野生動物の楽園なのです。
マサイマラ国立公園は肉食動物と草食動物の種類数と個体数の多さがウリ。
しかし、農耕地の拡大と野生動物の共存が課題になっている。
肉食獣・草食獣ともに、生息する種類数・個体数の豊富さでケニア随一と言える野生王国であり、観光に外貨収入の多くを頼るケニア共和国にとり貴重な自然資源となっている。しかし近年、周辺部の人口増加に伴う農耕地・家畜放牧地の需要の高まりが著しく、一次産業に依存する周辺住民と野生生物の共存という、難しい問題に直面している。
2.マサイマラ国立公園で見れる野生動物ビッグファイブ
ケニアのサファリツアーで見れる「珍しく人気の野生動物5種類」を、ビッグファイブと呼ぶ。
ビッグファイブはライオン、アフリカゾウ、サイ、バッファロー、ヒョウである。
マサイマラ国立公園では、ビッグファイブがすべて見ることができる。
ケニアでサファリをするとき、”ビッグ5”という言葉を耳にするでしょう。ビッグ5とはライオン、アフリカゾウ、サイ、アフリカ水牛(バッファロー)、ヒョウのことで、これは狩猟をしていた時代、仕留めるのが手ごわかった5種です。ライフルではなくカメラを構えるようになった今は、これにチーターを加えたいところですね。マサイマラにはもちろんビッグ5の全てが生息しています。
3.マサイマラ国立公園への行き方
ケニアの玄関は首都ナイロビ。
多くの観光客はナイロビに到着し、マサイマラ国立公園を目指す。
ナイロビからマサイマラ国立公園までは、飛行機の国内線を使うと1時間ほどの距離だが、車を使うと5~6時間ほど必要。
個人でマサイマラ国立公園へ行くことは珍しく、旅行会社のツアーに参加するのが一般的だ。
日本からのパッケージツアーに参加する人が多いが、ナイロビの旅行会社に申し込むこともできる。
4.マサイマラ国立公園のサファリツアーの申し込み方法
外国人観光客がマサイマラ国立公園に行く時には、旅行会社のツアーに申し込むのが簡単だ。
日本の旅行会社のツアーに申し込む
日本から行く場合には、日本の旅行会社のツアーに申し込むのが楽。
飛行地チケットも用意してもらえるし、現地のホテルも食事もツアーも全部込み。
ただし、値段は60万円ほど必要でかなり高い。
ナイロビで旅行会社に申し込む
ナイロビの旅行会社に申し込むこともできる。
バックパッカーならダウンタウンのホテルに宿泊していると思うので、ダウンタウン周辺の旅行会社を数軒回って値引き交渉するのがいいだろう。
ぼくはTerminal Tours Kenyaを利用して、1泊2日で25,000Ksh(2万5千円くらい)だった。
マサイマラ国立公園のサファリツアーは、2泊3日で280ドルから350ドルくらいが相場。
ツアー内容は1日目の午後のサファリドライブ、2日目は一日中サファリドライブ、3日目の朝のサファリドライブ、マサイ族の村見学(別料金で15~20ドルくらい必要)。
マサイマラ国立公園まで個人的に行ってから何とかする
本気でツアー代を節約したい人は、マサイマラ国立公園まで個人的に行ってそこで車やバイク、バスを使う方法もあるそうだ。
詳しくはこちらのブログを読んでみてほしい。
参考:ケニア・マサイマラ国立公園サファリツアー完全攻略記事〜通常ツアーから無料で楽しめる超格安プランまで4つを紹介〜
マサイマラ公園は基本的に旅行者は80ドルの入場料を払う必要がありますが、タダで入れちゃう方法があるんです。
それがこの、ローカルバスを利用するというもの。ナイロビからマサイマラ入口の街タレクまで行くのに、バスは途中、マサイマラ公園内を通るんです。
引用元:ケニア・マサイマラ国立公園サファリツアー完全攻略記事〜通常ツアーから無料で楽しめる超格安プランまで4つを紹介〜
宿泊施設サファリロッジの選択
マサイマラ国立公園のサファリツアーで重要なのは、宿泊施設の選択。
ホテルやキャンプ場のような場所などいろんなレベルがあるので、自分の好きなタイプを選択して旅行会社に申し込もう。
ただし、ぼくと一緒にツアーに参加した外国人旅行者はオプション料金を支払ってハイクラスなホテルを予約したはずだったのに、結局普通のテント式ホテルに泊まることになっていて怒っていた。
旅行会社の言うことは信用しない方がいいし、もし嘘をつかれたら返金してもらおう。
国立公園、保護区に大型のホテルはありません。広大なサバンナには小さなロッジが建てられています。個々のロッジは、小さな小屋をまるまるひとつ貸切っている形で独占できます。設備はバスタブとテレビが無いことを除けば、湯沸しポットやダイヤル式セイフティボックスが置かれているロッジもあるなど、通常のホテルと何ら変わらず整っていて、施設に不自由することはないでしょう。
また、テント(パーマネントテント)であっても、内部はベッドやテーブル、トイレ、シャワー付きの豪華なものです。
ぼくが泊まったホテルでは電気が使えるのは、朝2時間と夜3時間だけだった。
なので、モバイルバッテリーとマルチ充電器を持って行くのがおすすめ。
参考:災害被災地でも便利!モバイルバッテリーEC Technologyを海外旅行に持って行くとスマホをいつでも使えて安心・安全です
国立公園のロッジでひとつ注意しなくてはならないのが、町から遠く離れた草原にあるため、電気は自家発電ということ。ロッジによって発電時間は異なるものの、おおよそ19~23時ごろまでと短いので、カメラのバッテリー充電は発電している間にお忘れなく! カメラに加えてタブレットを持って行くなど、充電するものが複数ある場合は、コンセントの変換プラグを複数持っていくか、タコ足があると便利です。ケニアの電圧は220~240V/50Hz。変換プラグはBFタイプがほとんどで、稀にB3、Cタイプのところもあります。
マルチ充電器があればデジカメや一眼レフ、Goproなどのバッテリーの充電と、エネループなどの充電式乾電池の充電が一台でできるので便利。
ぼくはOKINOTEのショウさん(@OKI_NOTE)からもらった充電器を使っている。
参考:Amazonのほしい物リストを公開したら沖縄からプレゼントが届いた!OKINOTEさんありがとうございます
5.世界最強の戦士!マサイ族とは?
マサイマラ国立公園の名前の由来にもなっているのが、この土地に住むマサイ族。
マサイ族の人口は30万人程度だそうで、首都ナイロビの観光地に行くと観光客と写真を撮ることでお金を稼いでいるマサイ族がいる。
マーサイ族(マーサイぞく、英語: Maasai people[3])は、ケニア南部からタンザニア北部一帯の先住民である。人口は推定20 – 30万人程度と推測されている。一般的には長音符を付けない『マサイ族』と言われる事が多い。
引用元:Wikipedia マサイ族
マサイ族は日本でも有名だが、マサイ族に嫁いだ日本人女性がいることは知っているだろうか?
その女性が日本のテレビ番組に出演した時のまとめを読んだのだが、一言でいうとヤヴァイ。
参考:マサイ族に嫁いだ日本人女性の赤裸々な話が興味深すぎた[前編]
参考:マサイ族に嫁いだ日本人女性の赤裸々な話が興味深すぎた[後編]
マサイの男にとって親友はとても大事。 その親友と、妻を共有するというのがマサイでは当たり前のこと。
ただ、最近ではこの習慣はなくなってきているという。
永松さんは夫に「無理しなくていいよ」と言われたので「じゃあやめときます」と答えた。(中略)
親友への“差し出し”を受け入れた場合は、みなコンドーム無しで行うため、誰の子供か分からないということは起こりうる。
マサイ族の男性は友人やお客をもてなすために、妻を差し出してセックスさせるそう(妻が嫌だったらしなくてよい)。
夫以外とのセックスでも避妊具を使わないから、妊娠しても誰の子供かわからないという。
自分で覚悟を決めて「そろそろ切ってほしい」と思ったらお父さんに言う。時期が特に決まっているわけではないので、早々に覚悟を決めて切る子もいれば、なかなか勇気が出せず遅れる子もいるという。
マサイの場合は単純に皮を切り落とすのではなく、縦に切れ目を入れて、皮をくるくるっと下の方に巻き、キュッキュッとまとめて、下の部分に皮で突起物を作る。
男女ともに割礼(性器切除)を行う風習があり、男性はペニスの皮を切り落すのではなくペニスに突起物を作るそうだ。
す、すごくない!?
最近は次第にマサイ族の伝統文化も薄まりつつあり、割礼や幼児婚約を反対する動きも強まっている。
参考:5歳で婚約、13歳で女性器切除–マサイ族の過酷な運命に立ち向かい、夢を叶えた女性のTEDスピーチ
その女性に近寄った時、彼女が私を見据えたので、その場に座りました。そして、脚を広げました。脚を広げると、別の女性がやって来ました。ナイフを持っていました。ナイフを持って、私の方に歩み寄り、私のクリトリスをつまむとそれを切り落としたのです。
ご想像通り、私は大量の血を流しました。出血が続いた後、私は意識を失いました。しかし、私は幸運でした。多くの女の子はこれにより命を失いますが、私は死にませんでした。麻酔もなく 、ナイフは錆びていたので、とてもつらい経験でした。
伝統文化と近代化(欧米化)の問題はとても難しいと思う。
参考:ジェンダーで学ぶ文化人類学を読了!ジャイカ国際協力の女性参加型開発の参考図書
参考:中米パナマの少数民族エンベラ族の観光ツアーに参加して感じた少数民族のジレンマ・葛藤
参考:スペインで禁止された危険な闘牛をメキシコの闘牛場で観戦!残酷な闘牛士vs動物愛護団体
マサイマラ国立公園でサファリツアーに参加してきたよ
マサイマラ国立公園についての基礎情報を理解して頂けただろうか?
それでは、ぼくが参加したマサイマラ国立公園サファリツアーの様子を100枚くらいの写真と共に紹介しよう。
1.朝6時半にナイロビのアパートを出発
ツアー当日は、旅行会社の人がぼくが住んでいるナイロビ郊外のアパートまで迎えに来てくれた。
ちなみにこの人は以前ぼくが観光した3つの観光地を案内してくれた人で、待ち合わせ時刻に一時間遅刻してきた前科があった。
今回も遅刻したが20分くらいだったので、多めにみてあげよう。
参考:ケニアのナイロビ国立公園でサファリツアーに参加したのでライオンやサイ、キリンの写真を公開するよ
参考:ナイロビのワニ園マンバビレッジで教わった「ワニの正しい倒し方」を武井壮さんへ伝えたい
参考:ナイロビの象の孤児院「シェルドリック動物孤児院」でミルクを飲む赤ちゃんゾウを見てきたよ
2.8時半に旅行会社を出発し、グレート・リフト・バレーを通ってマサイマラ国立公園へ
彼の車でナイロビ市内にある旅行会社のオフィスに行き、他の参加者を一時間ほど待った。
参加者の旅行会社と料金はバラバラ
マサイマラ国立公園は2泊3日のツアーが一般的だが、今のぼくは土日休みなので1泊2日のツアーに参加できなかった。
1泊2日のツアーは参加者が少ないので、複数の旅行会社がお客をまとめて一台の車に乗せる。
ぼくはドイツで働いているブラジル人男性、ロンドンで働いているオーストラリア人男性、同じくロンドンで働いているスイス人女性と一緒になったが、みんな申し込んだ旅行会社はバラバラで支払った料金も違っていた(230ドル~250ドルの間)。
グレート・リフト・バレーの展望台へ
参加者が集まったらまずはグレート・リフト・バレーの展望台へ行く。
ナイロビ市内からここまで一時間くらい。
ぼくはナイバシャ地区に行く時に立ち寄ったことがあったので、2回目の訪問だった。
大地溝帯(だいちこうたい、グレート・リフト・バレー、Great Rift Valley)は、主にアフリカ大陸を南北に縦断する巨大な谷で、プレート境界の一つである。大地溝帯の谷は、幅35 – 100km、総延長は7,000kmにのぼる。正断層で地面が割れ、落差100mを超える急な崖が随所にある。
引用元:Wikipedia 大地溝帯
崖沿いにある展望台で、お土産物と駐車場がセットになった場所。
駐車場はすでに観光客を乗せたサファリ用の車で満車状態だった。
9人乗りのバンが20台以上停まっていたが、これはすべて中国人団体客の車だった。
ここに到着する直前にツアーのドライバーからぼくは中国人に間違えられ、それを聞いたオーストラリア人が爆笑していた。
その時は爆笑する意味がわからなかったが、彼は日本に何回も来たことがある日本好きなので日本が中国とは違うことを理解していてウケたらしい。
グレート・リフト・バレーの展望台からの景色はこんな感じ。
眺めはいいけど、別に特に感動するようなものではない。
しかも曇っていたので、眺めはイマイチだった。
黄色い花の名前はカンナ。
ぼくが所属していた信州大学農学部の蔬菜花卉園芸学研究室で研究されていた花なので覚えている。
展望台は中国人で埋め尽くされていた。
この100名近い中国人が、これからナクル湖国立公園へ行くらしい。
ケニア共和国でも中国人の存在感は強いのだ。
中国人だらけの中に和風だし顔のぼくもいるので、完全にぼくも中国人だと思われていて中国語で話しかけられた。
そりゃそうだよね。
ここにはマサイマラ国立公園のビッグファイブの絵もあった。
中国人観光客だらけの中にぼくも混ざって、お土産物屋に入ってみることにした。
羊の毛側とか楽器が売っていた。
これはヤギの毛皮かな?
お店の外には家畜系のお土産物が多かった。
お土産物の中にはアクセサリーや置物が多かった。
ぼくはあと二ヶ月ほどはケニアに滞在するので、まだお土産を買うには早い。
置き物コーナーはこんな感じ。
大きな置物を中国人観光客が値切っていて、ケニア人がタジタジになっていた。
南米ボリビアの観光地ウユニ塩湖でバイオトイレプロジェクトをしているので、ついつい観光地のトイレに注目してしまう。
ここのトイレは外に垂れ流しになっていた。
穀倉地帯を進む
展望台を見終わったら、あとはひたすらマサイマラ国立公園に向けて車が進む。
農業好きのぼくは、麦畑を通り過ぎてテンションが上がった。
たまに放牧中の牛が道をふさぐことがあり、車が立ち往生する。
ケニアでは週に2回くらいの頻度で起きている。
舗装されていない道を2時間くらい進むと、マサイ族のエリアに入った。
マサイ族がバリケードを作って車の進入を拒んでいたので、ドライバーが入場料を払っていた。
マサイ族の居住区。
マサイ族の居住エリアに入ると、道端の子供たちが手を振ってくる。
最初はバイバイという感じで振っているが、次第に「ギブミー!」と叫んでくる。
3.5時間後の2時にマサイマラ国立公園のホテル(常設テント)に着き、昼食を食べる
ナイロビを出発してから5時間ほどでマサイマラ国立公園のホテルに到着した。
舗装されていない悪路を走ったので乗っているだけでクタクタ。
ここがホテルの受付。
バッファローやインパラの頭蓋骨が飾ってあった。
バッファローの頭蓋骨なんて生まれて初めて見たわ!
ここが宿泊する常設テント。
男性3名が一つ、女性1名が一つ使った。
テントにはトイレと洗面台とシャワールームがある。
しかし、お湯が出るのは一日5時間ほどで、蛇口をひねってからお湯が出るまで10分待たないといけないそうだ。
ぼくは夜はビールを飲んでマサイ族からライオンの倒し方を教えてもらい、そのあとは星空撮影をしていてお湯が出る時間を過ぎてしまったので、結局シャワーは浴びなかった。
ここがベッドルーム。
簡易なベッドと蚊帳だけのシンプルな部屋だったが、寝るだけなら十分。
綺麗なホテルが好きな人はもっとグレードが高いホテルもあるので、そっちを選ぼう。
ここがホテルの食堂。
宿泊客はここで食事を食べる。
電気が使えるのはこの食堂だけなので、充電がしたければここでするしかない。
電気が使えるのは朝2時間と夜3時間だけ。
一日目の昼食はパスタと牛肉煮込みと茹で野菜。
不味くはないが、美味しくはない。
昼食を食べながらツアーが一緒になったブラジル人とオーストラリア人とスイス人とおしゃべりをした。
オーストラリア人とスイス人は有料のオプションで、別のハイクオリティなホテルを予約したはずだったのに、このホテルに連れてこられて怒っていた。
そのあとはお互いの仕事や母国の話で盛り上がった。
「ぼくは世界中でイチゴの育て方を教えている」と説明したら、めっちゃウケて3人から質問攻めにあった。
4.3時半にマサイマラ国立公園のサファリツアーに出発
昼食後に少し休憩してから、ついにマサイマラ国立公園のサファリツアーに出かけた。
これがマサイマラ国立公園の入り口なのだが、ここにはマサイ族の女性が待ち構えていてお土産を押し売りしてくる。
「いらない」と断っても全然聞いてくれず、3人くらいで無理矢理売りつけてくるので旅行者はみんな困っていた。
この売りつけ行為が不快過ぎてオーストラリア人は「もうマサイ族の村には行きたくない」と言い出すほど。
なんとか説得して一緒に行ったけど。
5.野生動物の写真を撮影してきたよ
先ほどのゲートをくぐると野生動物の天国。
実際には柵はないのでゲートをくぐらなくても野生動物のゾーンには行けるのだが、入り口を通らないといけないそうだ。
ゲートをくぐると、すぐにヌーの群れがいた。
通常のヌーはケニアとタンザニアを乾季と雨季で行き来するのだが、彼らはずっとここに居残っているヌーだそう。
有名なヌーの川渡りはタンザニアとの国境付近で、川渡りは7月頃に行わられるが見れるかどうかは運らしい。
ヌーがたくさんのんびりと草を食べていた。
サファリゾーンに入ったら、サファリカーの天井を開けて走行していた。
走行中は座っていたけど、車が停まったらたまに立った。
くつろぐガゼル。
ガゼルは尻尾を左右に振っていてかわいい。
ヌーは顔が長くて、スタジオジブリの映画に出てきそう。
並んで草を食べていて仲良しなんだね。
これはごっついサファリカーだけど、ぼくらもバンからこんな感じで見学できた。
野生動物が目の前に見えたよ。
トサカが綺麗なホオジロカンムリヅル。
サファリは草食動物や肉食動物だけでなく、鳥類の種類も豊富。
ホオジロカンムリヅルは本当に綺麗。
ぼくは運転席の真後ろに座っていた。
前を見ると草原にいる野生動物が発見できる。
シマウマだーー!
白と黒の縞が目立つので簡単に発見できる。
これは首の後ろの羽がカッコイイ鳥。
草むらを走り回っていた。
後ろから見ると後頭部がカッコよくない?
牛の仲間のエランド。
角がねじれていてお洒落。
草食動物は車が近づくと逃げてしまう。
なので、顔が反対側を向いている写真が多くなりがち。
地面の草を食べるマサイキリン。
長い首を持った地面の草を食べているのは見たくないよね。
マサイキリンの網目はトゲトゲで毒々しい。
ナイロビのジラフセンターのキリンは「ロスチャイルド・キリン」という種類で綺麗な模様だった。
参考:【ケニア観光】ナイロビのジラフセンターでキリンとディープキスしてきたよ
キリンは遠くの方にいたので、望遠レンズでも厳しい。
ちなみにカメラはNikonのD750で、レンズはTamronの70-300mm。
カメラの設定をDXクロップにして1.5倍ズームに変換しているので、実際には「105-450mm」になっている。
キリンと枯れ木。
シマウマの横顔のアップ。
草を食べるシマウマ。
シマウマは縞模様が美しい。
しかも、いいケツしてる!
でもクビはボヨボヨ。
こちらを見つめるシマウマ。
シマウマの顔の縞ってこうなってるんだね。
あのサファリカーみたいに観察していた。
シマウマが立ち止まったなぁ~と思ったら、ウンコをぶりぶりひり始めた。
野生動物のウンコも、ウンコはウンコだね!
シマウマは群れで生活していて、子供のシマウマもいた。
子供のシマウマはふさふさした毛が生えている。
シマウマの行列。
一列になって移動する姿が愛おしい。
その先には大量のシマウマが。
野生動物の宝庫やー!
シマウマの耳は大きめで丸っこくてかわいい。
マサイマラ国立公園にはたくさんのシマウマの群れがいるので、たくさん見る機会がある。
お次はダチョウの雌。
雌は灰色で、雄が黒色の羽を持っている。
首がぐにゃっと曲がっていた。
美味しそうなモモ肉。
スポーツしてる女性の足って素敵だよね。
雌ダチョウの見つめる先には?
かっこいい雄ダチョウがいた。
ダチョウは群れで行動するそう。
ハエとだらけのバッファロー。
顔の周りにハエが大量に集まっていて迷惑そう。
サファリカーの中にはハエは入って来なかった。
バッファローは泥浴びが好きらしく、体中が泥だらけ。
バッファローの横顔。
野生動物の横顔っていいよね。
背中に乗っている鳥は、キバシウシツツキ。
キバシウシツツキは体長22cm程のムクドリの仲間ですが、名前からも分かるようにバッファローなどに棲みつくダニや虫を捕って食べているので、牛突きと名付けられたようです。
今度は近い距離でマサイキリン。
マサイキリンはギザギザ模様が凄いね。
これはマサイ族が発酵酒を作るために使う木の実。
アフリカゾウ。
マジでデカくて近づくのが怖い。
象牙も大きいし、迫力満点。
草やぶから見守る。
別アングルから写真撮影。
ぼくらのドライバーはこまめに車の位置を変えてくれたので、いろんなアングルから写真撮影ができて有り難かった。
象のアップ。
象の目の大きさは、和風だし顔といわれるぼくと同じくらいじゃない!?
皮膚の質感とか象牙の汚れ具合とか渋いね。
ぼくらの車はこの象に近づいていたのだが、
象がぼくらに気が付き「なんじゃ~お前ら!!」という感じで耳を広げて威嚇してきたので、すぐにバックして距離を取った。
たまにサファリカーがゾウやバッファローに襲われるらしい。
野生動物に近づきすぎないように注意しよう(ドライバーがね)。
象は温厚に見えて意外と短気。
サファリゾーンをこんな感じで、たくさんのサファリカーが走っていた。
ドライバーが無線で連絡を取り合っているので、野生動物を発見したらすぐに他の車も集まってくる。
今度は別のゾウの親子。
このゾウの子供は背中にごみがひっついていて、それを気にしている様子。
ゾウの背中に乗っているのは、木の根か何かかな。
このごみを振り落とそうと暴れるゾウ。
「おりゃー、取れろー!」と動き回るけど、全然取れない。
むかつくぜ、こんちゃくしょーー!って感じになってた(笑)
そんな子象の様子は、この動画で楽しめるよ。
サファリには幹がグネグネ曲がった木も生えていた。
またしてもキリンが現れた。
ナイロビ国立公園ではキリンは一瞬しか見えなかったけど、マサイマラ国立公園では何匹も見れた。
キリンにも小鳥がしがみついていた。
サファリカーに乗った観光客の目の前をキリンが横断していった。
野生のキリンをこんなに近くで見れるなんて、マサイマラ国立公園ならではですね。
ぼくはキリンよりも美女に夢中だったけど。
美女がいるのにキリンを眺めている観光客の気がしれないね。
「そろそろ、ホテルに帰ろうか」と話していたら、無線連絡が入り状況が変わった。
マサイマラ国立公園のすべてのサファリカーが一か所に向けて、全力疾走を始めたのだ。
ぼくらのサファリカーもサファリを爆走!!
たどり着いたのは河原。
よく見ると、対岸に何かいる。
ライオンの雌だ!
3匹のライオンがいた。
2匹のライオンがじゃれ合っているのかな~と思ってみていたら、
2匹が一緒にシマウマの脚を食べていた!
ご飯の時間だったのね。
ライオンたちはシマウマの体の一部にかぶりつき、むしゃむしゃ食べていた。
さすが豪快!
そして、そのライオンを見るためにほぼすべてのサファリカーが集まっていた。
サファリカー渋滞が発生。
ライオンなどの肉食動物を一度に見ていいのは5台までだったはずだが、そんなルールは守られていないようだ。
ライオンに群がるホモ・サピエンスという野獣を収めた動画。
次はジャッカルを発見した。
キツネみたいでかわいい。
ジャッカルはイケメンだね!
6.夜7時にホテルに戻り夕食を食べる
サファリを切り上げてホテルに戻った。
だいたい夜7時くらい。
夕飯は白米と牛肉煮込みと茹で野菜で、不味くはないが美味しくはなかった。
ビールを飲みながらブラジル人とオーストラリア人とスイス人とおしゃべりする。
オーストラリア人が日本の素晴らしさを熱く語り、ぼくが日本の問題点を指摘していて、面白い対談だった。
彼らとの話は非常に面白かったので、別の記事にまとめたい。
7.焚き火を囲みながらマサイ族の元戦士からライオンの倒し方を教わった
食堂から焚き火小屋に場所を移し、マサイ族の元戦士からマサイ族の風習をいろいろ教えてもらった。
・マサイ族は青年時代に村から出て数年間草原で指導者と暮らし、戦士としての修行を積む
・戦士は結婚できないが、戦士の修行が終わると結婚できるようになる
・修行の最後にライオンを狩り勇気を示す
・ライオンを狩るのは結婚の結納品である牛の頭数を減らしてもらえるから
・ライオンを狩ったと認められるのは、最初に槍を刺した男
・ジャンプする高さが高いと、結婚の結納品である牛の頭数を減らしてもらえる
・マサイ族は西洋医薬を使わず、薬草で怪我や病気を治す(特にアロエがよく効く)
真ん中の男性が持っているのが、ライオンを倒すために使う槍。
電気が使えない時間になったので真っ暗闇になったが、マサイ族の元戦士の話が面白すぎて聞き入っていた。
「ライオンをどうやって倒すの?」と聞いたら、超現実的な回答が返ってきた。
・マサイ族の戦士としての修業を積んだ青年が十数名で狩りを行う
・単独でライオンを狩るのは無理
・武器は槍と短刀
・いきなり攻撃をしかけるのではなく、あらかじめ攻撃する場所を決めて計画的に「待ち伏せ」をする
・まずは数名がライオンの雄がいる場所の風下から近づき、笛と声で「プププププーー」と鳴らしてライオンを驚かせる
なぜ、プププププーーという音なの?
・それは、「プププププーー」がライオンが一番驚く音からだ
・ライオンが驚いて逃げる方向に別の数名が待ち伏せし、そこでも「プププププーー」と音を出す
・するとライオンはパニックになって、別の方向に走り出す
・そこに攻撃部隊が待ち構え、ライオンに一斉に槍を投げつける
・とにかく槍を投げまくる
・槍が外れるとライオンが攻撃してくるから、地面にひれ伏して攻撃をかわす
・ライオンの攻撃は牙で噛むのではなく、前脚の爪で引っ掻くこと
・俺は前脚の爪で脚を引っ掻かれて重傷を負ったし、死ぬ奴もいる
彼の右足のふくらはぎを見せてもらうと、マジで肉がえぐられたような深い傷跡が残っていた。
・この怪我には薬草を塗ったが、一週間寝込んだ
・槍が当たったらライオンの動きが鈍るから、何本も槍を投げて弱らせる
・トドメは短剣で刺して、最初に槍を当てた男が首を切り取って頭をもらう
・この頭は戦士の卒業儀式で使う
・ライオンを殺したと主張できるのは最初に槍を当てた男
・なぜかというと、槍を当てるためにはライオンにできるだけ近づかないといけないが、それはライオンから真っ先に攻撃を受けることを意味する
・なので、「ライオンに最初に槍を当てた男=ライオンに最も近づいた男=最も勇気がある男」なのだ
・たまにライオンにビビッて遠くから槍を投げるやつがいるが、全然当たらない
・ライオンを殺すと結婚の結納品である牛の頭数を3割減らしてもらえるので、めちゃくちゃ嬉しい
・マサイ族にとって牛が最も大切な財産だから
・でも今はライオン狩りがケニア政府によって禁止されたから、この儀式はできなくなった
・今はマサイ族の青年は戦士の修行はせずに、毎日学校に通って義務教育を受けている
・伝統的な遊牧民の生活もできなくなった、子供が学校に通わないといけないから
・マサイ族の元戦士たちも今では観光客のガイドやホテルの見張りとして働くようになったのさ、この俺のようにな
・マサイ族は変わっていくよ
こんな話をこのおじさんから聞いた。
彼はマサイ族の元戦士で今は村に住んでいるが、このホテルで夜間の見張りとして働いている。
このホテルと先ほどのサファリゾーンの間には何も柵がないので、野生動物が侵入することがあるそうだ。
ぼくは彼の話を聞いて、マサイ族に興味津々になってしまった。
2日目にマサイ族の村を見学してので、そのときの様子は次回紹介しよう。
8.ホテルで星空を撮影したよ
マサイ族の元戦士のおじさんの話が終わってから、ぼくは星空を撮影することにした。
これがぼくたちが泊まるテント。
空がかすんでいたのであまり星は綺麗ではなかった。
それでもマサイマラ国立公園の星空だと思えば、ちょっと違うよね。
森の中にあるテントエリアはいい感じ。
周囲に野生動物がいる可能性があるので、一人ではうかつに動き回れない。
朝方のテント。
テントでの寝心地は快適だった。
翌朝は5時に起きて写真を撮っていた。
9.1日目の感想
簡単にマサイマラ国立公園の1日目の感想をまとめよう。
ナイロビからは道が悪いし時間が長くて車の移動が辛い
ナイロビからマサイマラ国立公園までの移動が辛かった。
道が悪いし5時間もかかったから。
南米のバス移動はもっと悪路で30時間くらいかかったから、それと比べるとマシだけど。
野生動物がめちゃくちゃ多くて最高に楽しい
マサイマラ国立公園の野生動物は素晴らしかった。
ビッグファイブ(ライオン、アフリカゾウ、サイ、バッファロー、ヒョウ)のうちライオン、アフリカゾウ、サイ、バッファローは見れた。
あとは肉食動物の狩りの瞬間が見れたら最高。
マサイ族の文化が気になる
マサイ族のおじさんの話が面白すぎた。
ツアー2日目にマサイ族の村に見学に行く予定なので楽しみ。
できればマサイ族の村に長期滞在したいので、その交渉を行うつもり。
【追記】YouTubeにケニアの動画をアップしました。
ケニアのマサイマラ国立公園とナイロビ国立公園で撮影した動画と、マサイ族の村にホームステイしたときの動画をYouTubeにアップしました。
赤ちゃんライオンや赤ちゃんゾウ、マサイ族の青年からマサイ語を習っている様子もあるので、ぜひ見てみてください!
チャンネル登録もよろしくね〜!
マサイマラのサファリツアー体験まとめ
今回はマサイマラ国立公園のサファリツアー1日目の様子を紹介した。
野生動物がたくさん見れて、マサイ族の元戦士の話も聞けて、とても楽しかった。
ナイロビから5時間もかけてきた価値があったと思う。
サファリツアー2日目には、百獣の王ライオンを間近で見ることができ、マサイ族の村を見学することができた。
2日目につづく。
【追記】アフリカ旅行でのお金の持ち歩き方
アフリカへ行きたい人、アフリカへ旅行する予定がある人へ。
アフリカ4カ国に8ヶ月間滞在した私の経験から、安全なお金の持ち歩き方をまとめました。
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