メキシコのカンクンには「うまいラーメン屋」がある!?
ある日、パナマで活動していた青年海外協力隊の先輩隊員から「メキシコのカンクンには、うまいラーメン屋がある!」と教えてもらった。
ぼくはラーメンが大好きで、日本に居た頃は週に3、4回はラーメンを食べていた。
そのため、メキシコのラーメン屋の情報を聞いた時も最初はとても喜んだが、過去の失敗を思い出してその情報を疑ってしまった。
パナマのRAMENは「醤油味のそうめん」
実は、パナマにも「RAMEN」というメニューを掲げるアジア料理レストランは存在し、ぼくは過去に一度だけ食べたことがある。
しかし、RAMENを注文して出てきた食べ物はラーメンではなく、「醤油味の温かいそうめん」だった。
ぼくが小学生の頃、夏休みのお昼ご飯に家族でそうめんを食べて、夕食では昼に茹で過ぎてしまったそうめんを、温かい醤油味の汁に入れて食べた。
パナマのRAMENは、まさにソレだった。
その日以来、ぼくはRAMENという文字が嫌いになった。
カンクンでラーメン屋を探してみた
しかし、せっかく青年海外協力隊の任国外旅行でメキシコ・カンクンに来たので、ぼくは先輩隊員から教わった「噂のラーメン屋」を探すことにした。
先輩の話では、「カンクンのホテル地区に行けばすぐ見つかる」という。
そこで、宿泊しているセントロ地区からバスで、ホテル地区に向かった。
ホテル地区の中心地に着いたところで、バスを降りた。
そして、「ラーメン屋はどこかな~」とキョロキョロしながら歩いていると、怪しげな店を発見した!!
「JAPANESE DINING RESTAURANT Hanaichi」と書いてある。
カンクンにある日本料理レストランということは、ここが噂のうまいラーメン屋なのか??
Hanaichiに近づいていくと、右手奥に別の怪しげなお店を発見した。
日本語のノボリを立てている!
日本食レストランHanaichiをスルーして、ノボリのお店に行ってみた。
「麺」と書いてある!!
「SUSHI RAMEN HOUSE HIROYA」と書いてある。
カンクンの「寿司とラーメン屋・火ろ屋」を発見できた!!
火ろ屋の看板には、美味しそうな巻き寿司メニューの写真が貼ってあった。
美味しそうだけど、ぼくは巻き寿司を食べるためにメキシコ・カンクンまで来たわけじゃない、ぼくが来たのは「うまいラーメン」のためだ!!
巻き寿司の下には、ラーメンメニューの写真も貼ってあった。
「う、うまそう!」一気によだれが吹き出し、そしてなぜか涙も出てきた。
ぼくが最後にラーメンを食べたのは日本に一時帰国していた2014年4月19日だから、およそ300日間ラーメンを食べていなかった(この日は2015年2月18日)。
「ラーメン好きな日本人が300日間ラーメンを食べないと、ラーメンの写真を見ただけで涙が溢れてくる」とこの時知った。
Googleマップで位置を見てみよう!
ラーメン&寿司レストラン「火ろ屋(HIROYA)」
涙を吹き取り、ぼくはラーメン屋HIROYAに入店した。
1.店内の内装
火ろ屋の内装は、日本のお洒落なラーメン屋だった。
壁には「Ramen Es Nuestra PasiÓn.(ラーメンは私たちの情熱です。)」と書かれていた。
これぞ、ラーメン屋の格言である。
火ろ屋は、カウンター席とテーブル席4つのこじんまりしたお店だった。
落ち着いた照明や仕切りがあって、雰囲気はダイニングバーっぽい感じ。
2.日本人とメキシコ人の店員さん
店員さんは日本人2名とメキシコ人3名がいた。
店主は日本人だそうだ。
メキシコの高級リゾート地カンクンで、ラーメン屋を開くなんて超かっこいい!
3.メニュー
メニュー表は、日本語とスペイン語、英語があるらしい。
火ろ屋の日本語メニューがこちらだ。
メニューでは、カラコルという貝とロブスター(伊勢海老)味噌ラーメンをおすすめしているが、ぼくは貝でもロブスターでもなく、ラーメンを食べるために来たのだ!!
ぼくはー、300日ぶりにー、ラーメンを食べたいんだぁー!!
という訳で、裏面のラーメンメニューを見ることにした。
ハバネロラーメン、カニラーメン、二郎系デカ盛りラーメン、まぜそば、つけ麺、ワンタン麺など魅力的なメニューがたくさんあったが、ぼくの心を奪ったのは「鶏白湯魚介ラーメン」だった。
ぼくが大学院時代を過ごした長野県伊那市には「麺屋い~らぐ~ら」という鶏白湯専門ラーメン店があり、そこの鶏白湯ラーメンが超好きだった。
そんな学生時代の記憶が蘇り、「鶏白湯魚介ラーメン1杯、くださぁーい!」と叫んだ。
火ろ屋の「鶏白湯魚介ラーメン」を食べてみた
ラーメンが来るまでの間は、ビールを飲んで待っていた。
火ろ屋のビールは、マグカップに注いで出す「マグカップビール」だそうだ。
ラーメン屋でラーメンが来るまでの間にビールを飲むほど、いつの間にかぼくはおじさんになってしまった。
注文を終えて5分ほど経つと、厨房からブィーーーーーンというすごい音が聞こえてきた。
厨房の中を覗いてみると、何かをミキサーで撹拌しているようだ。
一体どんなラーメンが出てくるのだろう…と少し心配になっていると、鶏白湯魚介ラーメンが現れた。
これが、メキシコ・カンクン火ろ屋の鶏白湯魚介ラーメンだ!!
1.300日ぶりのラーメンとの再会で感涙
巨大なチャーシュー、幅広メンマ、半熟煮卵、刻み葱、ワカメ、ゴマ、そして泡立った白濁スープが、ラーメン丼に美しく盛られている。
目に見えてはいないが、すべての具の下に麺が潜んでいることを、すでにぼくの心は感じ取っている。
300日ぶりの愛しのラーメンとの再会で、僕の両目には涙が溢れていた(ガチで)。
ラーメンは麺が伸びてスープが冷めてしまうので、本来ならばすぐに食べるべきだが、ぼくはラーメンにしばらく見とれていた。
もう、すでに美味しい。
食べる前から見た目からしてすでに美味しいのはわかっているから、食べて確かめる必要はないのだけど、それでも食べたい!!
2.ついに、300日ぶりにラーメンを食べる!
そして、ついに箸を取って、ラーメンを食べ始めた。
中細の縮れ麺に絡まった、鶏ガラと魚介のスープが濃厚でうまい!
しかも、スープをミキサーで撹拌して泡立たせているので、とってもクリーミーだ。
麺とスープをひとしきり堪能した後は、巨大なチャーシューを頬張ることにしよう。
む、むむ!香ばしいぞ!
どうやらこれは、炙りチャーシューのようだ!
香ばしくて適度な歯ごたえがあって最高に美味しいし、しかもチャーシュー麺並に巨大だから大満足だ。
お次は、半熟煮卵を頂くことにしよう。
半熟煮卵を濃厚な鶏白湯魚介スープと一緒に頬張ると、口の中で天使が踊りはじめた。
生きてて、良かった。
普段はラーメンのスープは全部飲まない派なのだけど、このラーメンだけはすべて飲み切ってしまった。
スープがうまずぎて飲み切ってもまだ飲み足りず、丼を舐め回したくなった。
この丼の底がスープの湧水の噴出口だったら良いのに…….
カンクン名物「カラコル刺身飯」を食べてみた
ラーメンのスープを一滴残らず飲んでも満足できないぼくは、「カラコル刺身飯」を食べることにした。
こんなにうまいラーメンを作るラーメン屋が、ラーメンを差し置いておすすめする「カラコル」という貝を食べてみたくなったのだ。
1.カラコル貝はユカタン半島の特産品
カラコル貝とは、カンクンがあるユカタン半島特産の巻貝でホラ貝くらいの大きさらしい。
そういえば、火ろ屋のカウンターにホラ貝っぽい巻貝が置かれていた。
これがカラコル貝だ!
2.カンクン名物のカラコル刺身飯を食べる!
これが、カラコル刺身飯だ!!
ご飯の上にカラコルの刺身とわさびが乗っている。
ご飯茶椀サイズなのが、ラーメンを食べ終わったぼくにはちょうどよい。
カラコルの刺身は、10切れも乗っていた。
見た目は薄いクリーム色をしていて、切り身はホタテ貝の貝柱くらいの大きさだ。
わさびを溶いた醤油にカラコル貝の刺身をつける。
ちなみにこのお店は粉わさびを使っていたのだが、チューブワサビよりは粉わさびの方が、生わさびに近い品質らしい。
パクリと頂くと、心地良い食感がする。
食感はホタテ貝の貝柱に近いが、もっとザクッザクッと筋肉質で歯ごたえが良いのが特徴だ。
そして、磯の香りと甘さが口いっぱいに広がる。
これ、かなりうまい!
日本人が好きな食感と味だから、日本に上陸したら大ブームになるだろう。
しかも、ご飯は短くて太いジャポニカ米だった。
やっぱり、魚介類には銀シャリが合う!
カラコル貝も白米もうますぎで、バクバクと食べ進めた。
ラーメンを一杯食べたあとなのに、箸が止まらなかった。
欲を言えばぜひ青しそと一緒に食べたかったが、メキシコでは青しそが手に入らないから無理な話だが。
カラコル貝と青しそは、絶対に合うと思う。
そして、あっという間に完食した!
お会計へ
お腹がパンパンになったところで、お会計をお願いした。
ぼくが注文したのは、以下の3品。
1.鶏白湯魚介ラーメン170ペソ(1,360円)
2.カラコル刺身飯99ペソ(792円)
3.マグカップビール38ペソ(304円)
→合計307ペソ(2,456円)
+チップ代を15%加算
それに加えて、火ろ屋では会計にチップ代として15%を加算することになっている。
これはチップを支払う習慣がない日本人にとっては、驚く仕組みだと思う。
しかし、火ろ屋ではきちんと明記しているが、中米では明記せずに15%をチップ代として要求するレストランもあるし、二重にチップ代を要求されることもある。
チップに慣れていない日本人が多く利用する火ろ屋ならではの気配りだろう。
合計金額は、307ペソ(2,456円)→354ペソ(2,825円)へ。
お会計を済ませて、火ろ屋をあとにした。
ごちそうさまでした。
100ペソでカンクンを楽しむツアーが誕生
1食でおよそ3,000円も使うなんて、完全にお金を使いすぎてしまった。
しかも、まさかメキシコの高級リゾート地カンクンに来て、ラーメン屋で豪遊してしまうとは……
高級リゾート地カンクンで遊ぶほどのお金が残っていないから、お金がなくても楽しむ方法をなんとか考えなくては……
あ、そうだ!
こうして、たった100ペソ(800円)で超高級リゾート地カンクンを楽しめるか? という企画が誕生した。
【追記】ホテルに泊まるときは予約サイト経由がお得で安心
中南米でホテルに泊まるなら、格安予約サイトを絶対に使いましょう!
「予約せずに直接宿に行けばいいや~」と考えたバックパッカーの多くが強盗被害に遭っているからです。
【予約サイト経由を勧める3つの理由】
1.直接予約したり飛び込みで泊まるよりも安いから
ホテルのホームページから予約したり予約せずに飛び込みで泊まるよりも、格安予約サイトを経由した方が安いから。
2.値下げキャンペーンを利用すればもっとお得
格安予約サイトでは値下げキャンペーンがあり、通常よりもさらに安い値段で泊まれるから。
3.現地払いを使えば支払いのリスクもなくて安心、クレジットカードのポイントが還元できる
宿泊代の支払いは現地払いならリスクがないし、クレジットカード払いならポイントが還元できるから。
【おすすめしない予約サイトはBooking.com】
昨年まではBooking.comを使っていたのですが、宿へのキャンセル料未払い問題や無許可違法宿の掲載があったので、もうぼくは利用していません。
今は以下の3つのホテル格安予約サイトを使っています。
おすすめ1位 Expedia.com
エクスペディアは掲載されているホテルの数が多く、世界中どこの地域も取り扱っている。
日本だけでなく世界中どこを旅行する場合でも、世界最大のエクスペディアがおすすめ!
公式サイトを見てみる→ Expedia.com
おすすめ2位 Agoda.com
アゴダはホテルの掲載数が多いし、値下げキャンペーンが多くてお得。
アゴダは特にアジアのホテルに強いので、アジア圏への旅行ならアゴダがおすすめ。
公式サイトを見てみる→ Agoda.com
おすすめ3位 Hotels.com
ホテルズは10泊したら1泊無料になるスタンプラリー制度があるサイト。
ホテルズは掲載ホテルの数は多くないけどスタンプラリーできるので、会社の経費で泊まる人におすすめ。
まとめ
カンクンのラーメン屋火ろ屋の鶏白湯魚介ラーメンは、丼を舐め回したくなるほど美味かった!
カンクン特産のカラコル貝もとても美味しく、日本で流行ること間違いなしだ。
お金を使いすぎてしまったおかげで、100ペソツアーが誕生した。