「土用の丑の日」といえば、ウナギを食べる文化がある。
しかし、ウナギは絶滅危惧種に指定されていて、食べるのを控えたほうが良いという意見もある。
※水産庁と日本自然保護協会で、意見が分かれているようです
それにウナギは値段が高いので、最近ではウナギの代用品になる食べ物が作られている。
そのウナギっぽい食べ物を、製造メーカーの株式会社スギヨさんから提供していただいた。
そこで今回は、ウナギっぽい食べ物5種類を食べ比べてみた。
「土用の丑の日にウナギを食べようか、それともウナギっぽい食べ物を食べようか?」
と迷っている人の参考にしてもらいたい。
株式会社スギヨさんから「うな蒲ちゃん」を頂いた
ウナギっぽい食べ物「うな蒲ちゃん」を株式会社スギヨさんから頂いた。
株式会社スギヨさんからはカニカマもたくさんいただき、そちらも記事にしているのでぜひ見てほしい。
参考:カニカマをカレーに入れると〇〇になる!カニカマ料理9品を作ってみた
こちらが、うな蒲ちゃん。
魚肉を使って、鰻の蒲焼きのような食感と味を再現したそうだ。
うなぎの蒲焼きとうなぎの蒲焼きっぽい食べ物を食べ比べてみよう
今回は、こちらの5つのうなぎの蒲焼きとうなぎの蒲焼きっぽい食べ物を食べ比べることにした。
1.うな蒲ちゃん
2.国産うなぎ(鹿児島県産)
3.中国産うなぎ
4.穴子の煮付け(握りのネタのみ)
5.さんまの蒲焼き
食べ方はシンプルに、そのまま食べるだけ。
では、まずは5つの食べ物を一つずつ紹介しよう。
1.うな蒲ちゃん
まずは、株式会社スギヨさんから提供していただいた、うな蒲ちゃん。
値段は400円ほど。
主な材料は魚肉で、鰻は使われていない。
最近ではスーパーマーケットに行くと、鰻売り場に売っている。
それからうな蒲ちゃんには、山椒とタレも付いている。
パックから出すと、こんな感じの見た目。
見た目は確かにうなぎの蒲焼きに似ている。
冷凍保存もできるので、便利。
近所のスーパーマーケットにうな蒲ちゃんが売っていない場合には、ネットから冷凍品を買える。
2.国産うなぎのうなぎの蒲焼き
鹿児島県産うなぎの蒲焼きの値段は1,800円。
国産うなぎを使用しているだけあって、値段が一番高かった。
このうなぎの蒲焼きには、山椒とタレも付いている。
パックから出すと、このような見た目。
「ウナギを食べるべきか否か?」は、こちらの記事を読んでみてほしい。
・鰻を食べても問題ない
・むしろ、鰻の養殖業界のために食べるべき
・鰻は絶対に食べるべきではない
など、いろんな意見に分かれているようだ。
参考:結局“絶滅危惧種”ウナギは食べていいのか 水産庁と日本自然保護協会に聞いてみた (2/2)
3.中国産のうなぎの蒲焼き
こちらは中国産のうなぎの蒲焼き。
値段は980円と、国産うなぎよりも安い。
4.穴子の煮付け
こちらは打って変わって、穴子の煮付け。
これはウナギではなく穴子だが、日本人はウナギも穴子も同じように甘辛く煮付ける。
なので、穴子の煮付けもうなぎの蒲焼きと似ているだろう。
これは穴子の握りの上のネタだけを使った。
ウナギよりもだいぶ細いが、見た目はそっくりだ。
ただし、サイズは小さい。
5.さんまの蒲焼き
これは、さんまの蒲焼き。
値段は198円。
サンマとウナギは全然違う生き物だけど、あえて選んだ。
なぜかというと、さんまの蒲焼きもうなぎの蒲焼きの代用品として使われているから。
最近ではスーパーマーケットに行くと、鰻売り場にさんまの蒲焼きが並んでいる。
値段も安いので、うなぎの蒲焼きの代用品になっているのだ。
ただし、見た目はうなぎの蒲焼きとはあまり似ていない。
いったい味はどれほど似ているのだろうか?
うなぎの蒲焼きモドキの見た目の違い
まずは、5つの食べ物の見た目は比べてみよう。
国産うなぎと中国産うなぎを比較対象とすると、他の3つの食べ物はどれが一番似ているのだろうか?
・うな蒲ちゃん
・穴子の煮付け
・さんまの蒲焼き
おそらく見た目が最も似ているのは、うな蒲ちゃんだろう。
穴子の煮付けも似ているけど、サイズが小さい。
次は肝心の味と食感を比べてみる。
うなぎの蒲焼きモドキの味の違い
それでは、5つの食べ物の味を比べてみる。
うな蒲ちゃんの味と食感の特徴
うな蒲ちゃんには山椒とタレが付いているので、味はかなりうなぎの蒲焼きに近い。
味だけに限っていえば、うなぎの蒲焼きとほぼ同じだ。
しかし、食感はうなぎの蒲焼きとかなり違う。
まず、かまぼこのようにフワフワしていて、噛んでみるとコリコリしたモノも入っている。
なので、口に入れた瞬間はうなぎの蒲焼きだと間違えるのだが、噛んでいくうちにそうではないと気がつく。
また、鰻の皮っぽい物も再現されているが、本物の皮と比べるとゼラチン質のねっとりさが足りない。
ただし、飲み込んだ後の余韻はうなぎの蒲焼きに似ている。
国産うなぎの蒲焼きの特徴
国産うなぎの蒲焼きの特徴は、サラリとしたきめ細かい肉質。
口に入れて噛むと、サラサラと解けていく口当たり。
中国産うなぎと比べると、脂が少ない印象だ。
中国産うなぎの蒲焼きの特徴
中国産うなぎの蒲焼きの特徴は、ねっとりした脂っこさ。
良くいえば脂が乗っていて、悪くいうとしつこかった。
同じうなぎの蒲焼きでも、国産と中国産で味が違うのが興味深かった。
穴子の煮付けの特徴
穴子の煮付けとうなぎの蒲焼きを食べ比べてみると、味が全然違うことに驚いた。
見た目が似ているので味も似ているかと思いきや、食感も味も香りもすべて違う。
穴子の煮付けの方が上品な味と香りだった。
さんまの蒲焼きの特徴
さんまの蒲焼きは、良くも悪くもサンマだった。
サンマ料理として考えれば美味しい食べ物だけど、うなぎの蒲焼きとは全くの別物。
サンマの香りがするし、食感もサンマそのもの。
さんまの蒲焼きを食べたとしても、うなぎの蒲焼きを食べた気分にはなれないだろう。
コスパとウナギの保護を考えたら、うな蒲ちゃんが最高では?
うなぎの蒲焼きと3つの代用品を食べ比べてみると、それぞれ特徴があった。
・コストパフォーマンス
・ウナギの保護
この二つを重要視した場合には、うな蒲ちゃんがベストな選択だと思う。
ただし、うな蒲ちゃんでも本物のうなぎの蒲焼きと間違うほどの再現性ではない。
しかし、カニカマがどんどん本物のカニに近づいていったように、うな蒲ちゃんの味も本物のうなぎの蒲焼きに近づくだろう。
カニカマの食べ比べ企画はこちら。
参考:カニカマ14種類を食べ比べ!日本一美味しいかにかまランキング【大人のカニかま】
まとめ
今回は、うなぎの蒲焼きとその代用品を食べ比べてみた。
国産と中国産でも、うなぎの蒲焼きには味の違いがあって驚いた。
うな蒲ちゃんはうなぎの蒲焼きと間違えるほどではないが、コスパとウナギの保護を考えるとベストな選択だと思う。
うな蒲ちゃんのさらなる進化に期待したい。