2016年10月にスペイン・ポルトガル一周旅行を行い、マドリードからトレドまでバスで日帰り観光を行った。
トレドは城壁と川に囲まれた要塞都市で、巨大な城と大聖堂など歴史的な建物が有名だ。
トレドの町から少し離れた展望台からはとても綺麗な写真が撮れるので、絶景写真を撮りたい人はぜひトレドに行ってみてほしい。
マドリードからトレドまでは電車かバスで行くことができ、バスだと時間は一時間かかるが電車の半額以下の値段(およそ1,100円)で行けるのでおすすめだ。
そこで今回は、マドリードからトレドまでバスで行く方法と絶景写真の撮影ポイントをご紹介しよう。
「町全体が博物館」トレドとは?
まずは簡単にトレドの説明を。
「町全体が博物館」と呼ばれるほど歴史的価値がある建造物が多く、旧市街は世界遺産。
イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の文化、建造物が融合した独特な町だそう。
トレド(Toledo)はスペイン・カスティーリャ=ラ・マンチャ州のムニシピオ(基礎自治体)。カスティーリャ=ラ・マンチャ州の州都であり、トレド県(人口約60万人)の県都である。マドリードから南に71kmの距離で、タホ川に面する。
かつての西ゴート王国の首都であり、中世にはイスラム教・ユダヤ教・キリスト教の文化が交錯した地である。「町全体が博物館」と言われ、タホ川に囲まれた旧市街は世界遺産に登録されている。また、ルネサンス期のスペインを代表するギリシア人画家のエル・グレコが活躍した町としても有名。引用元:Wikipediaトレド
マドリードからトレドへバスで行く方法
まずは、スペインの首都マドリードからトレドまでバスで行く方法を説明する。
トレドの場所
トレドの場所はこちらの地図を見てほしい。
マドリードの南およそ70キロに位置している。
トレドまで電車で行く方法
RENFEの特急AVE/AVANTを使えば、トレドまで電車で行くこともできる。
マドリードの中心地にある「Atocha(アトチャ)駅」の窓口でチケットを買って、電車に乗り込もう。
電車の乗車時間はわずか40分弱で、あっという間に到着する。
値段は片道12.9€(およそ1,500円)。
※バスは往復で1,100円。
トレドをバスで日帰り観光する方法
マドリードからトレドまでは電車で行くこともできるが、バスで行く方が安くておすすめだ。
ぼくはバスでトレドを日帰り観光したので、その様子をご紹介しよう。
6番線か11番線でPlaza Elíptica駅へ向かう
まずは、マドリードの市街地から「Intercambiador de Plaza Elíptica(プラサ・エリプティカ)」まで地下鉄で移動しよう。
地下鉄の6番線か11番線を使えば、バスターミナルに隣接する「Plaza Elíptica駅」まで行ける。
Plaza Elíptica駅に到着すると「Terminal Autobuses」という表示があるので、この矢印に従って歩いていく。
すると、隣接するバスターミナルに到着。
地下鉄の駅と併設しているから便利だね。
Intercambiador de Plaza Elípticaの場所
Googleマップでバスターミナルの場所を見ておこう。
帰りもここまで戻ってくる。
ALSA社のチケット売り場でチケットを買う
マドリード・トレド間のバスは「ALSA(アルサ)」という大手バス会社が運行している。
ALSA社のチケット売り場は地下鉄駅と同じ地下三階にあるので、そのままチケット売り場へ向かおう。
ぼくは誤って上の階へ行ってしまい、また戻ってくることになったので気を付けて!
ここがALSA社のチケット売り場。
窓口で買うこともできるし、自動券売機で買うこともできるし、テレビ電話機械で買うこともできる。
スペイン語が苦手な人は窓口か自動券売機がおすすめ。
もっと簡単なのはALSAのホームページからネットで購入して、スマホにチケットのPDFをダウンロードして使うこと。
旅行の日程が決まっている人はネットから購入し、予定が決まっていない人は乗る前に窓口で買おう。
ぼくはテレビ電話機械を自動券売機だと勘違いしてスイッチを押してしまい、テレビ電話ごしにスペイン語で会話してチケットを購入することになった。
ぼくはスペイン語が話せたから良かったけど、そうではない旅行者は気を付けて!
こちらが購入した往復チケットと領収書。
マドリードからトレドを日帰りで観光する場合には、往復チケットを購入するのがおすすめ。
値段は往復で9.7€(およそ1,100円)、。
直行便は片道一時間で経由便だと一時間半かかるので、できれば直行便を利用しよう。
階段かエスカレーターを登って、バスの乗車階へ移動する。
トレド行きのバスに乗る
トレド行きのバスは「TOLEDO」と表示されている。
出発時刻の10分くらい前から乗車を開始するので、乗車場所の近くで待っていよう。
トレド行きのバスは中距離バスで、車内はこんな感じで快適だった。
マドリードは少し郊外に出ただけで意外と自然が残っていて驚いた。
トレドのバスターミナルへ到着
たった一時間でトレドへ到着。
ここがトレドのバスターミナルで、帰りもこの場所でバスに乗車するので覚えておこう。
この行列はマドリード行きのバスに乗る人たち。
バスターミナルからトレドの街までの移動は徒歩・バス・タクシーから選べる。
ぼくは徒歩を選択して、15分ほど歩いて中心地まで向かった。
Googleマップでバスステーションの場所を記録しておこう。
トレドのバスターミナルからトレド市街地までの移動
この建物がトレドのバスターミナル。
帰りのバスはここから出発するので、帰りのバス時刻までに帰ってこよう。
帰りのバスは予約しなくてもよいので、乗りたいバスの時刻の20分くらい前に帰って来てバス乗り場に並ぼう。
トレド市街地の地図があったけど、細かすぎて全然意味が分からない(笑)
あの丘の上が市街地なので、歩いて向かうことにする。
歩くのが嫌な人はバスかタクシーを使おう。
スペイン美女にわき目も振らずに歩き続ける。
「この丘を登るのはきつそうだな……」と心が折れそうになる。
「こんな急激な坂道を登るくらいならタクシーに乗れば良かった」と後悔し始める。
でも実はこの丘には「エスカレーター」が完備されているので、超楽ちんだった(笑)
さすがスペイン、観光インフラが整っている!
エスカレーターを何本か乗れば、あっという間に丘の上へ行ける。
全然疲れないし、マジ最高!
ここがエスカレーターの到着地点。
ここからの眺めもなかなかいい感じ。
トレドは城壁が有名だけど、その外側にも綺麗な町が広がっていた。
そのさらに外側は自然が残っているし、田舎っぽさがいい。
トレドの城壁の中にある街を観光
エスカレーターの場所から歩いて3分くらいで「Zocodover(ソコドベール)広場」に到着。
ここから展望台までの観光バスが出ているけど、まずは無視して散策しよう。
この門の方向に展望台がある。
巨大なお城アルカサル
ソコドベール広場の先にお城(アルカサル)がある。
めちゃくちゃデカすぎて近くからの撮影は困難。
この町で最も高い548メートルの丘に建ち、真っ先に視野に飛び込む長方形の孤高の巨塊がアルカサルです。人々の居住区からは離れたところにある点でも、 他の史跡とは異なっています。残された内部構造から、古代ローマ時代やイスラム時代から常に要塞としての役割を果たしてきたことが分かります。
引用元:アルカサル
巨大なお城の内部は、11時から17時まで見学できる(水曜定休)。
ぼくは内部は見てないけど、建築が好きな人はぜひ見てほしい。
お土産物屋
アルカサルの周囲にはお土産物屋さんがたくさん並んでいる。
この地域は剣士関係のアイテムが特産品だそう。
西洋の剣や武術品がたくさん売っていた。
そして、なぜか日本刀も売っていた。
同じ剣だけど、間違ってないか!?
今にも動き出しそうな甲冑も並んでいてちょっと怖い。
細くて迷路のような路地を歩く
トレドの町は迷路のように入り組んだ構造で、道がとても細い。
このように開けた場所は珍しいくらい。
狭くて細い道が網の目のように走っている。
特に決まった道順はなさそうなので適当に歩いてみた。
街中には多少勾配がある。
細い路地とギリギリまでせり出した建物が続き、どこを歩いているのか分からなくなる。
先に見えるのが大聖堂(カテドラル)。
こちら側は大聖堂の裏口だった。
この路地の先に見えているのがアルカサル。
カテドラルの美しい彫刻。
カテドラルの外壁。
カテドラルの裏口から正面へぐるっと回った。
こんな巨大な教会を建てるなんて、昔の人はかなり信仰深かったんだろうね。
たまに看板があるけど道が網の目状だから、ほとんど意味がなかった。
どこかで地図をもらうかGoogleマップを使おう。
大聖堂の彫刻は他の建物よりも立派だった。
ここまでが大聖堂の側面。
大聖堂(カテドラル)の正面
ようやくカテドラルの正面に着いた。
観光客と比べてみると、カテドラルの巨大さがよくわかるだろう。
カテドラルの正面には水辺があり苔が生えていた。
大聖堂の正面には観光ツアー客がたくさん集まっていた。
トレドの中にはたくさんの遺跡や観光スポットがあるので、歴史的なものが好きな人はたまらないと思う。
朝から夜まで一日かけてもいいだろう。
でもぼくは写真を撮るために来たので、町の中はささっと見ただけだった。
再び迷路のような道を歩く
アルカサルとカテドラルを見れたので、ソコドベール広場へ戻ることにした。
再び迷路のような道を歩く。
こんな感じの細い道だらけだけど、なぜか絵になるよね。
たまに見つかる看板を見ながら、ソコドベール広場を目指す。
ヨーロッパっぽい町並みですね。
おじちゃんたちがビールを片手に喋っている感じがすごくいい!
昼食を食べる
お腹がすいてきたので昼食を食べることに。
トレドの街の中には観光客向けのレストランやバルがたくさんあったので、食べ物には困らないだろう。
とりあえず、生ビール(カニャ)を一杯。
パエリアを頂く。
メインは魚のフライ。
別に不味くはないけど美味しくもない、まさに観光客向けのお店だった。
トレドの絶景撮影ポイントへ移動して写真を撮る
普通の観光客はこれだけでトレド観光を終えて帰る(ぼくよりも丁寧に市街地を巡るだろうけど)。
でもぼくがトレドに来たのは絶景写真を撮るためなので、ここからが本番。
展望台までの観光バスもある
トレドの絶景写真を撮るためには、展望台(ミラドール)へいく必要がある。
そこで展望台まで行く観光バスの乗り場があるソコドベール広場へ戻ってきた。
観光バスのチケット売り場のお姉さんに「ミラドールで写真を撮りたいんだけど、このバスで行けるよね?」と確認すると、「ミラドールまで行けるけど停車時間は10分間だけだから、写真はちょっとしか撮れないわよ」と言われる。
ミラドールで降りて次のバスを待つという手もあると思うけど(可能かどうか不明)、歩いても行ける距離だったので歩くことにした。
マクドナルドの前に泊まっている電車みたいなのが観光バス。
ミラドールに行く方法はタクシーを使う手もある。
展望台まで歩いていくことに
ぼくは展望台からの昼間の写真だけではなく、夕焼けと夜景も撮影したかったので、まだまだ時間は余っていた。
そこでのんびりと歩いて展望台へ向かうことにした。
この門から城壁の外へ向かう。
ドン・キホーテの銅像があった。
城壁沿いを歩いて外へ出る。
石垣がけっこう高い。
有名なアンカンタラ橋があった。
アンカンタラ橋の隣にかかっている橋を渡って川を越える。
橋の上は歩道がなくなるので注意!
川の対岸から城壁側を撮影してみると、下水溝みたいな穴があった。
隠し通路かな?
アルカサルの近くから城壁を降りて橋を渡って、振り返って撮影した写真。
あとはひたすら道沿いを歩く。
トレドの城壁の外側には川が流れていて、日本のお城でいうお堀みたい。
意外と歩いて展望台へ向かう人は多かった。
15分くらい歩くと、背後にあったアルカサルが正面に見えてくる。
展望台までもうすぐ着く。
「これぞトレドの街!」という眺め。
絶景撮影ポイント1に到着
25分ほど歩くと絶景撮影ポイント1に到着した。
ここは展望台の手前50mくらいのポイント。
ここからの眺めは展望台からよりもいいくらい。
川と町並みが真っ直ぐ並んで撮れる。
展望台の手前のここら辺が撮影ポイント1。
帰りにも夜景を撮影した。
ここから少し歩くとまた違った角度から撮影できる。
残念なことにこの辺りはごみが多かった。
こちらはスマホで撮影した写真。
一眼レフがなくてもスマホでもこれくらいの写真は撮れる。
トレドの絶景撮影ポイント2(展望台)での撮影
撮影ポイント1から3分くらい歩くと、展望台に到着した。
展望台の手前にはレストランがあり、その先に駐車場と展望スペースがある。
Googleマップではここ。
ここは観光スポットなので観光客が何人かいた。
絶好の記念撮影場所だからね。
そして、ソコドベール広場を出発した観光バスがやってきた。
観光バスが到着してから10分間は観光客でごった返す。
観光バスに乗ればここまで簡単に来れて、記念撮影も撮れる。
なので、記念撮影だけ撮りたい人は観光バスを利用しよう。
観光バスが行ってしまうと展望台に残されたのは、イチャイチャしまくるカップルとぼくだけですごく辛かった。
昼間の撮影
まだ太陽が出ていたので、昼間の写真を展望台から撮影した。
お城がいい感じですね。
トレドの展望台は「お城×街×川」という構図が撮れる場所。
ズームにしてお城と町並みだけバージョンも撮影。
お城と大聖堂を一緒に入れてみる。
展望台はゴミだらけ
写真を撮影しようとしたら展望台もごみだらけだと気がついた。
せっかくの絶景撮影ポイントでもごみだらけだと魅力が半減だね。
観光地のごみ問題はどこでも起きるのか、と残念な気持ちに。
夕方の撮影
19時頃になり日が沈んできたので夕方の撮影を始める(撮影時期は10月中旬)。
撮影には三脚を使っている。
参考:【Manfrotto三脚Befreeのレビュー】コンパクト40cm・軽量1.4kg・自由雲台・4kg耐重で旅行用に最適!フルサイズ一眼レフカメラと望遠レンズも使えるよ
まずはアルカサルとカテドラルに照明が灯された。
そして、川もライトアップを始める。
ライトアップの数が少しずつ増えていく。
だんだんとコントラストが強くなっていく。
ライトアップされた夜景の撮影
真っ暗になったので夜景の撮影を開始。
夜景をスマホで撮影するとこんな感じ。
夜景を撮影したい人は一眼レフかミラーレスカメラを持ってこよう。
トレドのお城を中心に撮影した。
お城と教会とトレドの街も綺麗。
トレドのお城と城下町。
展望台からは川も入れて全体像を撮影できる。
川を照らすライトアップもいい感じ。
大聖堂と町並みも綺麗。
もはや町並みだけでも綺麗。
トレドからマドリードへ帰る方法
夜景の撮影に夢中になって帰りのバスの乗り遅れないように気を付けよう。
ぼくは21時のバスの乗る予定だったので、20時過ぎに撮影を切り上げた。
展望台からバスターミナルまでは歩いて30分くらい。
最終バスは22時半だけど余裕を持って行動しよう。
でも、途中にあるアルカンタラ橋の夜景も素敵。
バスターミナルに着いたら、地下のバス乗り場へ直行でOK。
マドリードから到着したときにバスを降りた場所から、今度はマドリード行きのバスに乗る。
直行便ならば一時間でマドリードのPlaza Elípticaのバスターミナルに到着。
そこから6番線と11番線の地下鉄に乗れるので、それに乗ってホテルまで帰ろう。
マドリードは夜遅い時間帯(午前2時頃)まで人が外を歩いているので、比較的安全だと思う(中南米やナイロビと比べたらだけどね!)。
なのでちゃんと防犯に気を付けていれば、マドリードへ夜に帰ってくるトレド日帰り旅行も問題ないと思う。
まとめ
今回はマドリードからトレドまでバスで行く方法と絶景写真の撮影ポイントをご紹介した。
トレドはマドリードから簡単に日帰りで観光ができるし、夜景の絶景写真も撮影できるのでスペイン旅行者におすすめだ!
マドリードを訪れた人は、ぜひトレドまで足をのばしてみよう!!