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東京おひさまベリーとは?生産者と加工業者の情報交換会にイチゴの専門家として参加しました

      2020/11/06





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2020年10月、東京おひさまベリーの情報交換会に、イチゴの専門家として招待して頂きました。

東京おひさまベリーとは、東京都のオリジナルのイチゴ品種です。

情報交換会とは、東京おひさまベリーの生産者や飲食店、加工業者などの関係者が集まる会議。

そこでは、東京おひさまベリーを使った加工品の試作品が振る舞われ、スイーツなどを食べさせて頂きました。

東京おひさまベリーは、東京生まれのブランド苺としてブームを巻き起こすかもしれません。

さらに、苗が全国どこでも誰でも買えるので、家庭菜園用品種として人気になる可能性もあります。

そこで今回は、東京おひさまベリーと情報交換会の様子を紹介したいと思います。

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東京おひさまベリーとはどんな苺?

東京おひさまベリーとは、東京都が開発した新品種のイチゴです。

品種改良を行ったのは、東京都農林総合研究センター。

ちょっと聞き慣れない名称ですが、農業試験場などが合併してできた組織だそうです。

東京おひさまベリーは品種登録されたのが2019年3月なので、誕生したばかりの新しい品種。

 

品種の基本情報・キャッチコピー:おひさまいっぱい旬にいただくイチゴです

・特徴:露地栽培と家庭菜園に向いている品種

 

東京都の小池知事も召し上がったそうです。

 

露地栽培向けの品種

東京おひさまベリーは、露地栽培で人気の宝交早生という品種に比べて、果⽪と果肉が硬く傷みが少ないそうです。

さらに宝交早生よりも⼤粒で美味しいので、露地栽培に向いているそう。

 

露地栽培は珍しい作型

日本の商業的なイチゴ栽培では、露地栽培は非常に珍しい作型です。

なぜかというと、収穫できる期間が短く、収穫量が少ないから。

日本では北海道や東北の一部などでしか行われていません。

おそらく栽培面積の割合で考えると、露地栽培は1%以下だと推測します。

ただし、海外ではイチゴは露地栽培が一般的です。

こちらは、海外のイチゴの露地栽培の写真。

 

苗が買えるので家庭菜園でも育てられる

東京おひさまベリーは果皮が硬めなので、雨が当たる露地の畑や庭で育てられます。

しかも、苗がネット通販などで売っているので、農家ではない一般の方でも苗を手に入れられます。

なので、東京おひさまベリーは家庭菜園に向いています。

 

 

東京おひさまベリーの域内流通促進に向けた情報交換会

今回出席したのは、東京おひさまベリーの域内流通促進に向けた情報交換会です。

私はイチゴの専門家として招待して頂きました。

人が集まるイベントでしたが、消毒や検温、密を防ぐ工夫など新型コロナウイルスの対策が厳重にされていて、安心できました。

 

イベントの基本情報・日時:2020年10月29日

・場所:東京都農林水産振興財団の講堂(東京都立川市)

・参加者:生産者、JA、飲食・加工事業者、メディア関係者

 

飲食店や加工業者が試作品を紹介

まずは、加工品の試作品が紹介されました。

加工品を作ったのは、東京都の飲食店や加工業者です。

工夫した点や東京おひさまベリーの感想などを説明していただきました。

 

飲食店と加工業者・東京野菜キッチン スコップ

・株式会社シュクレイ

・洋菓子マロニエ

・株式会社エマリコくにたち

 

 

東京おひさまベリーの加工品を試食

次に東京おひさまベリーを使った加工品を試食しました。

2020年の春に収穫した果実を冷凍保存しておいて、加工品づくりに使用したそうです。

 

試食した加工品・バルサミコ煮込み

・チェッロ

・バタークリームサンド

・ほっぺ

・ジャム入りミルク飴

今回頂いたのはあくまでも試作品なので、まだ店舗などで販売はしていません。

販売が待ち遠しいですね。

 

東京野菜キッチン スコップ

東京野菜キッチン スコップさんは、二品を用意してくれました。

東京おひさまベリーのバルサミコ煮込み

こちらはバルサミコ酢とイチゴを丁寧に煮込んだものです。

鶏肉と一緒に頂きます。

 

甘酸っぱくて鶏肉との相性が最高でした。

柑橘類のソースを肉料理に使うことがありますが、イチゴは珍しいですよね。

私はワインが好きなのですが、このソースを使った料理ならワインに合いそうだと思いました。

豚肉など他のお肉でも合いそうですね。

 

東京おひさまベリーのチェッロ

「リモンチェッロ」というお酒を聞いたことがある人もいると思います。

リモンチェッロは柑橘類を漬け込んだイタリアのお酒。

こちらは、東京おひさまベリーの果実をお酒に漬け込んだそうです。

 

シェフのコメント・東京おひさまベリーは香りが強いのでリキュールにした

・他の品種よりも、赤い色が濃くなった

 

こちらはチェッロのストレート(原液)です。

チェッロをストレートで飲むと、強い甘さと香りを感じました。

食後にデザートワイン代わりに飲むのに良さそうです。

 

こちらはチェッロのソーダ割り。

ソーダ割りの方がストレートよりも飲みやすいですね。

ほのかな甘味でさっぱりとした味わいですが、香りは感じられました。

 

東京野菜キッチン スコップの店舗

スコップさんは赤坂にお店があります。

 

 

 

株式会社シュクレイ

株式会社シュクレイさんの試作品は、バタークリームサンドです。

東京おひさまベリーのバタークリームサンド

見てください、このクリームのボリューム!!

たっぷりのクリームで、びっくりしました!

 

甘いお菓子が好きな人にとっては、たまりませんよね。

ただ、正直食べきれるかちょっと心配でした。

なぜかというと、私は30歳を過ぎた頃から、甘すぎるお菓子が好きではなくなったからです。

味覚がおじさん化したんでしょうね…笑

 

食べて始めると、あっという間にペロッと食べ切ってしまいました。

なぜかというと、イチゴの酸味が効いたクリームなので全然くどくないからです。

このクリームはまるでアイスクリームみたいで、口溶けも滑らかで驚きました。

 

しかも、クッキーはサクッサクッ。

 

シュクレイ オンラインストア

シュクレイさんはオンラインストアからスイーツが購入できます。

 

 

洋菓子マロニエ

お次は洋菓子マロニエさんの「東京おひさまベリーのほっぺ」です。

東京おひさまベリーのほっぺ

パッと見た感じは、パンみたいですよね。

「生地が硬いのかな!?」と想像しました。

 

ですが、袋を開けて持ってみると、フワッフワッです!

重さを感じないくらい軽くて空気を含んでいて、柔らかいんです。

 

次に驚かされたのは、中に入っている二種類のクリームです。

特にイチゴのクリームの方は、果肉を感じました。

生地がフワッフワッなので、イチゴの果肉の食感が目立って、まるでイチゴを食べているような感覚になりました。

 

洋菓子マロニエの店舗とウェブサイト

洋菓子マロニエさんはいくつか店舗があります。

 

 

 

株式会社エマリコくにたち

株式会社エマリコくにたちさんの試作品は、ジャム入りミルク飴。

東京おひさまベリーのジャム入りミルク飴

二種類の味が用意されていました。

こちらの飴には、なんと東京産の牛乳が使用されているそうです!

私は東京で牛乳が生産されていることを知りませんでした。

東京産のイチゴと東京産の牛乳を組み合わせることで、「東京土産」として販売することを想定されています。

 

単純に味だけでなく、販売方法やお客さんの購入目的まで考えて、そこから逆算して商品開発をされていて凄いですね。

飴も単純に混ぜ込むのではなく、中心にイチゴジャムを閉じ込めてあり、溶けると香りが広がります。

 

株式会社エマリコくにたちの店舗とウェブサイト

株式会社エマリコくにたちさんは店舗がいくつかあります。

 

 

 

生産者や加工業者の意見交換

試食をしてからは、生産者や加工業者の皆さんと意見交換を行いました。

 

参加者・生産者

・JA

・飲食店

・加工業者

・就労支援施設

・関係者

私が気になった意見を少し紹介します。

生産者の意見

東京おひさまベリーの栽培

・ハウスでイチゴを栽培しているが、初めての露地栽培ではうまくいかなかった

・東京おひさまベリーは生育が旺盛で、葉が大きくなりすぎた

・最初は大玉が収穫できたが、途中から小玉になってしまった

・アリが発生して果実に被害があった

・気象に応じて肥料をコントロールすべき

 

東京おひさまベリーの販売

・加工用として販売したいが、量が少なく難しい

・将来的に観光農園をしたい

・コロナの影響で2020年の春は観光農園も直売所もできなかった

・加工品にするより、生のままの方が品種の特徴が出るのでは?

 

加工業者の意見

・イチゴは小粒の方が加工用としては使いやすい

・生産者の畑にも足を運んでいる

・冷凍した果実だけでなく、生の果実も使いたい

・スーパーでの果実の販売は難しいかもしれない

・完熟で収穫すると、長距離輸送や店舗管理が難しい

・東京おひさまベリーにはストーリー性がある

・加工品は周年生産よりはスポット生産向きではないか

・東京土産を想定して商品開発している

・障が者の就労支援施設と協力できるのでは

 

 

いちごの専門家のコメント

意見交換会の最後には、いちごの専門家からのコメントも求められました。

いちごの専門家として出席していたのは2名で、望月さんと私です。

東京都農林総合研究センターの前所長 望月さん

望月さんは、東京都農林総合研究センターの前所長。

イチゴの品種改良などの研究に長年携わってこられました。

そして、今でもイチゴ業界の発展のために尽力されています。

 

望月さんの紹介・日本イチゴフォーラム 代表

一般社団法人 種子繁殖型イチゴ研究会 会長

・東京都農林総合研究センター 研究開発アドバイザー

望月さんからのコメント

・イチゴの日本品種は海外品種と比べて赤色が薄い、香りが弱い

・そのため品種改良では、大粒で赤色が濃く、香りが強い系統を選抜した

・その結果、誕生したのが東京おひさまベリー

 

宮崎からのコメント

最後に、私からコメントさせて頂きました。

意見交換会で私が話した内容と、補足したい情報を紹介します。

 

簡単な自己紹介株式会社イチゴテック 代表取締役

・主な事業は、イチゴビジネスに特化した農業コンサル業

・YouTubeやブログで、農業や家庭菜園向けの情報を発信している

 

【補足】YouTubeの紹介

①ブランド苺ミガキイチゴの株式会社GRAを紹介

 

②栃木県の新品種とちあいかを品種登録前に紹介

 

③種子繁殖型イチゴよつぼしを紹介

 

④イチゴの品種改良の手法を紹介 

 

⑤家庭菜園向けのイチゴの育て方を紹介 

 

試作品を食べた感想

・東京おひさまベリーは香りが素晴らしいのでワインに合いそう

・日本のイチゴ品種は意外と果肉は白い品種が多い

・例えば、章姫やさがほのかは果皮は赤いけど、果肉は白い

・東京おひさまベリーは果肉も赤いし香りも強いので、加工品に向いている

 

家庭菜園向けの可能性

・東京おひさまベリーは家庭菜園用としても販売されている

・家庭菜園は生産者や加工業者には関係ないと思われるかもしれない

・でも、家庭菜園でイチゴを育ててみると栽培の難しさが理解できる

・自分で育てると、品種に興味が湧く

・東京おひさまベリーを家庭菜園で育てる人が増えることは、生産者や加工業者のプラスになる

 

農家向けの露地栽培の可能性

・日本でイチゴの露地栽培はすごく珍しい作型

・一般的なイチゴ栽培は促成栽培といって、11月から翌年6月まで収穫する

・露地栽培は4月下旬頃から5月下旬頃にだけ収穫する

・東京でイチゴの露地栽培が行われていることが知られていない

・露地栽培はハウスや重油がいらないので、エコで省エネルギー

・収穫期間が短く、ハウスで密閉しないので、殺菌剤などの農薬の使用回数が促成栽培よりも少ない

 

品種のブランディングとPR

・ロゴと名称の統一ができている

・生産者や加工業者が集まる情報交換会は素晴らしい

・まるで福岡県のブランド苺「あまおう」のような見事なプロモーション

 

【補足】イチゴの露地栽培は儲かるのか?

「イチゴの露地栽培は儲かるのか?」と疑問に思う方も多いと思います。

東京都農林総合研究センターの園芸技術科野菜研究チームが作られた資料がネットで公開されています。

果実が大きく食味がよい露地栽培用イチゴ新品種「東京おひさまベリー」の育成

この資料によると、東京おひさまベリーの収穫量はこのくらいです。

 

東京おひさまベリーの収穫量・1株あたりの可販果収量は0.4kg

・10aあたりの可販果収量は1,500kg

 

イチゴの促成栽培の収穫量の全国平均値は、これくらい。

 

促成栽培の収穫量平均値・1株あたりの可販果収量は0.5kg

・10aあたりの可販果収量は3,250kg

 

なので、東京おひさまベリーの10aあたりの収穫量は、促成栽培の全国平均値と比べて半分ほどです。

「収穫量が半分なら、利益も半分なのでは?」と考えるかもしれません。

しかし、実際には促成栽培の方がコストが大きくなるので、利益は計算してみないとわかりません。

促成栽培をするためには、露地栽培よりもコストがかかります。

ビニールハウスなどの設備投資費も必要ですし、収穫期間が長いので農薬費や人件費も大きくなります。

 

促成栽培に必要なコスト・ビニールハウス

・養液システム

・高設ベンチ

・環境制御装置

・暖房機

・燃料のランニングコスト

・収穫期間の人件費

・栽培期間中の農薬散布費用

そのため、露地栽培は10aあたりの収穫量は少ないですが、低コストかつ省力的なイチゴ栽培だと思います。

 

【補足】気になったこと、期待したいこと

家庭菜園向け

・苗がすぐに売り切れてしまうので、販売店の供給量を増やしてほしい

・おそらく苗を買いたいけど買えない人が多いはず

(実は私も2019年に購入したかったが売り切れで買えなかった…)

・なぜ家庭菜園向けなのか、素人にもわかりやすく伝えてほしい

(休眠や花芽分化、不時出蕾など)

 

露地栽培の生産者向け

・ハウスを使った促成栽培と露地栽培を比較して、コストや収益性、労働時間を比較してみては

・露地栽培の方が生産量は少ないけど、コストや労働時間は抑えられる

・何割着色での収穫が良いのか、出荷基準があった方が良いかも

 

東京おひさまベリー意見交換会まとめ

今回は東京おひさまベリーの意見交換会に参加した様子を紹介しました。

生産者や飲食店、加工業者などいろんな方の意見や取り組みを学べて、非常に勉強になりました。

意見交換会のように、種苗、生産、加工、流通、飲食などバリューチェーンの関係者が集まる機会は素晴らしいと思います。

今後も東京おひさまベリーに注目していきます。

農業とイチゴの記事一覧

こちらから農業とイチゴの記事の一覧が見れます。

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