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いちごの茎頂培養のやり方とウイルスフリー苗を作る方法

   





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いちごは炭疽病や萎黄病などの病気やウイルスが、ランナーを介して子苗へ伝染します。

そのため、炭疽病や萎黄病、ウイルス病が一度発生すると、その被害が農園全体へ広がります。

農薬を使うことで病原菌の拡散をある程度は抑えることができます。

しかし、農薬を使っても炭疽病や萎黄病、ウイルス病を完治させることはできません。

そのため、ウイルスフリー苗を使う必要があります。

私は大学院生時代にイチゴのウイルスフリー苗を作成し、種苗会社や農家へ苗を配布していました。

そして、今では事業としてイチゴのウイルスフリー苗を作成しています。

今回はウイルスフリー苗とウイルスフリー苗を作る手段である茎頂培養(メリクロン)を解説します。

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いちごのウイルスフリー苗とは?

いちごのウイルスフリー苗とは、茎頂培養によってウイルスや病原菌を除去した健康な苗のことです。

それに対して、一般的な苗はウイルスや病原菌に多少は感染しています。

 

いちごの苗のポイント①ウイルスフリー苗:ウイルスや病原菌に感染していない

②普通のランナー苗:ウイルスや病原菌に感染している

 

 

ウイルスフリー苗は作成に費用と手間がかかるため、普通は出回っていません。

ホームセンターやネット通販で販売されているいちごの苗は、ほぼすべてが普通のランナー苗です。

ウイルスフリー苗を手に入れたい場合には、種苗会社へ注文する必要があります。

 

イチゴのウイルスフリー苗のメリット

ウイルスフリー苗のメリットは、ある種の病気のリスクをなくせることです。

 

ウイルスフリー苗のメリット・炭疽病や萎黄病に感染していない

・ウイルスに感染していない

・そのため、ランナー由来の病気が発生しない

 

特に炭疽病(炭そ病)はいちごで最も被害が大きい病気です。

その炭疽病を根本的に完治させる方法は、基本的にはウイルスフリー苗を使うことしかありません。

ただし、種子繁殖型品種の場合には、種から育てることで病原菌やウイルスを除去できます。

しかし、日本で出回っている種子繁殖型品種は3品種ほどしかないので、利用できない品種のほうが圧倒的に多いです。

そのため、日本全国の多くのいちご農園でウイルスフリー苗が使われています。

 

イチゴのウイルスフリー苗のデメリット

ただし、ウイルスフリー苗にもデメリットがあります。

 

ポイント・苗の値段が高い

・苗の発注から受け取りまで1年から2年ほど必要

・栄養成長が盛んすぎて収穫量が少ない

・変異の可能性がある

・病原菌やウイルスが完全に除去されていない可能性がある

・うどんこ病や灰色かび病、根腐れ病などの病気は防げない

・苗を受け取った後に病気やウイルスに感染する可能性がある

・設備と技術が必要なので自分たちで作るのが困難

 

苗の値段は品種により異なりますが、市販のもので一苗500〜10,000円ほどかかります。

さらに市販されていない品種のウイルスフリー化を業者へ発注すると、数十万円の費用が必要です。

 

ウイルスフリー苗の作り方

ウイルスフリー苗を作る場合には、茎頂培養(メリクロン)と呼ばれる技術を使います。

茎頂培養とは成長点にある茎頂分裂組織を切り出し、無菌状態で培養することです。

茎頂培養はメリクロンとも呼ばれています。

業者は茎頂培養で作成したウイルスフリー苗を無菌状態で増殖させ、その苗を販売します。

この培養と増殖、順化と呼ばれる過程には1年から2年ほどの時間が必要です。

 

ウイルスフリー苗の購入方法

いちごのウイルスフリー苗を購入したい場合には、種苗会社のウェブサイトから注文できます。

すでにウイルスフリー苗が作成されている品種の場合には、すぐに受け取ることも可能です。

しかしウイルスフリー苗が作成されていない品種の場合には、作成に時間とお金が必要です。

一般的には、ホームセンターやネット通販ではウイルスフリー苗は販売されていません。

 

苺の茎頂培養(メリクロン)の方法

苺の茎頂培養の方法を動画を使って解説します。

茎頂培養には、ヴィトロプランツ様の無菌培養キットを使用しています。

ヴィトロプランツ様のウェブサイト

これまで茎頂培養にはオートクレーブやクリーンベンチといった大型の実験機械が必要とされてきました。

しかし、ヴィトロプランツ様の無菌培養キットを使用することで、オートクレーブやクリーンベンチがなくても茎頂培養ができます。

私が作成した動画を観て頂ければ、ヴィトロプランツ様の商品の使い方と茎頂培養のやり方が理解できます。

 

1.花や野菜に使える植物の無菌培養キット【ヴィトロプランツ】

まずはヴィトロプランツ様の無菌培養キットを紹介します。

 

植物培養に最適な1/2 MS培地の試薬と殺菌液がセットになっています。

この無菌培養キットを使い、私は苺のウイルスフリー苗を作成しています。

 

2.植物培養用の寒天培地の作り方【ヴィトロプランツ】

次にヴィトロプランツ様のセットを使い、寒天培地の作り方を解説します。

 

基本的にはヴィトロプランツ様のマニュアルに従って、作業を行っています。

この1/2 MS培地を使って、いちごの茎頂分裂組織と葉原基を培養します。

 

3.茎頂培養に必要な道具と実体顕微鏡

次に茎頂培養に必要な道具を紹介します。

 

特に重要なのが実体顕微鏡とメス、針です。

メリクロンのためにメスと針を作りましょう。

 

4.植物培養の殺菌剤の作り方【ヴィトロプランツ】

次はヴィトロプランツ様の殺菌液の作り方を説明します。

 

浸漬液と噴霧液の二種類の殺菌液を用意します。

植物培養の種類によって殺菌方法が異なるので、今回はメリクロン用の処方を使います。

 

5.いちごの茎頂培養の切り出しから置床までの流れ【ヴィトロプランツ】

ついに茎頂分裂組織の切り出しから、寒天培地への置床の流れを解説します。

 

切り出し作業は実体顕微鏡を覗きながら操作します。

培地の殺菌処理を先にやっておくのが大切です。

実体顕微鏡の台の上で作業します。

写真はランナー子苗を使用した場合です。

 

この段階までは手と肉眼で作業します。

慣れてくるとあと2枚くらいは葉と葉原基を手で除去できます。

 

寒天培地の上に置床したイチゴの細胞です。

 

6.茎頂培養でいちごのウイルスフリー苗を作る方法【実体顕微鏡の映像】

実体顕微鏡越しの映像を使って、茎頂分裂組織と葉原基の切り出し作業を説明します。

 

20倍から40倍の実体顕微鏡を覗いて、このような映像を見ながら作業します。

この切り出し作業で切り取る組織の大きさで、除去できる病原菌やウイルス(ウイロイド)が変わります。

実体顕微鏡越しではこのように見えています。

 

茎頂分裂組織付近を青く染色するとこのように見えます。

 

茎頂分裂組織(成長点)が花芽分化した場合には、花芽が見えます。

花芽分化の検鏡作業では、このような花芽を観察します。

 

こちらは葉原基なしで切り出した茎頂分裂組織です。

 

こちらは葉原基付きの茎頂分裂組織です。

 

 

 

 

 

 

7.LEDの光でいちごの組織を培養する方法

いちごの細胞をLEDの光で培養する方法を説明します。

 

私は植物栽培用のLEDを使っています。

コンタミと呼ばれる雑菌の混入と増殖が起きてしまいました。

こちらが培養がうまくいったウイルスフリー苗です。

 

葉と根が発生しています。

 

葉が大きく育ち、順化をできる大きさになりました。

 

切り出しと置床、培養がうまくいかないと、このように枯死します。

 

 

 

 

 

 

 

いちごのメリクロンのやり方まとめ

今回はいちごのメリクロンのやり方とウイルスフリー苗について解説しました。

いちごのウイルスフリー苗を使うことは、病気のリスクを減らし農薬の使用量を減らすことに繋がります。

これまでは茎頂培養には大型の実験機械が必要でしたが、ヴィトロプランツ様の商品を使えば自宅でも培養可能です。

 

農業コンサルティングとウイルスフリー苗作成のご依頼

私は日本と海外で農業コンサルタントとして働いています。

現在はイチゴのウイルスフリー苗の作成も業務として請け負っています。

これまでの仕事実績とお問い合わせ方法はこちらのページを見て下さい。

→ 農業コンサルティングについて

 

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