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いちご高設栽培・高設ベンチのメリットとデメリット10個を土耕栽培と比較して解説

   





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「いちごの高設栽培を始めてみたいけど、私が知らないデメリットがないか不安…」

と悩んでいませんか?

そんなあなたのために、いちごビジネスのプロがいちごの高設栽培のメリットとデメリットを解説します。

・高設ベンチで苺を育てたい

・土耕栽培との違いを比べたい

・高設栽培を検討中だけど、まだわからないことがある

・高設栽培のデメリットも知りたい!

このような人はぜひ最後まで読んでみてください。

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いちご高設栽培のメリット

まずは、苺の高設栽培のメリット(利点)を5個紹介します。

苺の高設栽培のメリットはこちらの5点です。

高設メリット①土作りが不要

高設メリット②マニュアル化しやすい

高設メリット③規模拡大しやすい

高設メリット④作業姿勢が楽

高設メリット⑤清潔感がある

それでは順番に解説していきますね。

 

高設メリット①土作りが不要

いちごの一般的な栽培方法である土耕栽培では、土作りのために数年から数十年の時間が必要です。

しかし、高設栽培では1年目から栽培ができます。

そのため、高設栽培の方がすぐに良い結果を得やすいといえます。

例えば、もともと耕作されていない農地で土耕栽培を始める場合には、最初に有機肥料や土壌改良材を大量に使わないといけません。

土が良い状態になるには、肥料分だけでなく物理性も重要です。

そのため、その土地に合わせた土壌改良を行わないといけません。

さらに、土壌は短期間では良くならないので、数年から数十年は必要です。

高設栽培は土ではなく培地(培養土)を使うので、土作りは不要。

1年目から栽培を始められます。

 

高設メリット②マニュアル化しやすい

高設栽培では均一な培土を使います。

また、肥料は液肥を使って栽培します。

なので、データを使えば、再現性が高い栽培が可能です。

そのため、培土の準備や肥料や潅水のコントロールなどをマニュアル化できます。

これが土耕栽培の場合には、土地ごとに土の性質や状態が違います。

さらに土の状態は毎年変わります。

地面で栽培すると、肥料分や潅水もコントロールしにくいです。

そのため、土耕栽培のマニュアル化の完成度は高設栽培よりも低くなります。

マニュアル化を目指すのであれば、土耕栽培よりも高設栽培の方がおすすめです。

 

高設メリット③規模拡大しやすい

「マニュアル化できるとどんなメリットがあるのか?」と思うかもしれません。

個人農家の方がたった一人で栽培するのであれば、マニュアル化は不要です。

しかし、従業員を雇ったり、農園を複数作ったり、巨大な施設を作る場合には、マニュアル化は必須。

例えば、企業がいちご栽培するのであれば、マニュアル化は必須でしょう。

マニュアル化できれば、人を雇用して規模を拡大していけます。

逆にいうと、規模拡大を最初から考えているのであれば、高設化はほぼ必須だと思います。

 

高設メリット④作業姿勢が楽

高設ベンチを使って栽培すると、基本的には胸の高さで農作業が完結します。

なので、体への負担が小さいです。

土耕栽培では膝くらいの高さで農作業をしないといけません。

なので、腰や膝や肩などに負担がかかり、体を壊す人も多いです。

もちろん、土耕栽培でも作業を楽にするために台車や椅子を使いますが、それでも高設栽培の方が楽です。

さらにいちごは一粒が軽いので、他の農作物と比べて作業が楽。

例えば、私の実家は果樹園なので、リンゴやナシ、カキを栽培しています。

ナシの受粉作業は常に上を向かないといけませんし、リンゴやナシ、カキは重たいので収穫が力仕事です。

それと比べると、いちごの高設栽培は軽作業といえるでしょう。

いちご狩りのお客様目線で見ても、高設栽培は収穫が楽なので人気です。

最近ではいちご狩りをする前に「高設栽培ですか?」と電話で問い合わせを受けることも当たり前になっています。

お客様の方が高設栽培を求められているのです。

 

高設メリット⑤清潔感がある

土耕栽培ではいちごは地面に近い場所に実ります。

ビニールマルチを敷いているので土には触れませんが、地面や足と近い場所にあります。

しかし、高設栽培ではいちごは空中に実ります。

いちごがある場所も地面や足とは遠く、胸の高さです。

そのため、とても清潔感があります。

これも高設栽培がいちご狩りで好まれる理由の一つでしょう。

 

 

いちご高設栽培のデメリット

次は高設栽培のデメリット(欠点)を紹介します。

高設栽培のデメリット5個はこちら。

高設デメリット①コストが高い

高設デメリット②土耕栽培の経験が活かせない

高設デメリット③システムの種類が多すぎる

高設デメリット④土耕栽培より味が落ちる

高設デメリット⑤植えられる株数が少ない

それでは、一つずつ解説します。

 

高設デメリット①コストが高い

土耕栽培では、イニシャルコストがあまり必要ありません。

しかし高設栽培では、高設ベンチや養液システムのコストがかかります。

ランニングコストはほとんど変わりませんが、イニシャルコストが大きく変わります。

高設ベンチのコストについては、こちらの記事で紹介しています。

 

高設デメリット②土耕栽培の経験が活かせない

日本ではいちごを育てている農園のほとんどが、今でも土耕栽培をしています。

そのため土耕栽培の経験を持っている農園が多いです。

ですが、土耕栽培と高設栽培は別物なので、土耕栽培の経験は高設栽培には活かせない部分が多いです。

例えば、一般的な水やりの回数は土耕栽培は二週間に一回程度ですが、高設栽培では一日に五回ほどです。

※栽培システムや時期によって大きく変わります

土耕栽培では固形肥料を使いますが、高設栽培では液体肥料を使います。

このように土耕栽培と高設栽培は違う部分が大きいです。

そのため、土耕栽培では上手に栽培できる生産者でも、高設栽培では栽培がうまくいかないことがよく起きます。

 

高設デメリット③システムの種類が多すぎる

高設ベンチを売っているメーカーは、いろんな種類のベンチを販売しています。

また、国の研究施設や県の農業試験場もシステムを普及しています。

そのせいで、日本では高設ベンチのシステムが多すぎる状態になっています。

以前、私が参加したいちごの研究者が集まる会議では、

・高設システムが多すぎるせいで、技術の発展が妨げられている

・高設システムの統一化をするべきだ

という提言がされました。

日本では高設栽培の種類が多すぎるせいで、ベストなシステムを選ぶのが難しい状態です。

いちご狩り農園、高級ブランドイチゴ農園、JA出荷向け農園などのビジネスモデルごとに最適な高設ベンチは違います。

ですが、いちご農園を見てみると合っていない高設ベンチを使っている農園が多く、もったいないと感じます。

 

高設デメリット④土耕栽培より味が落ちる

少し前までは、「土耕栽培よりも高設栽培の方が、いちごの味が落ちる」といわれていました。

なぜかというと、土耕栽培では地面から二酸化炭素が供給されますが、高設栽培ではされないからです。

二酸化炭素は光合成を促進させるので、いちごの糖度が高まり、収穫量が増えます。

土耕栽培では地面に堆肥などの有機物を大量に入れるので、それが分解されるときに二酸化炭素を発生します。

しかし、高設栽培では大量の有機物を使わないので、二酸化炭素が発生しません。

その結果、高設栽培では二酸化炭素の飢餓状態が起こり、光合成量が減ります。

そのため、土耕栽培よりも高設栽培の方が味が落ちるといわれていました。

しかし、最近では効率よく二酸化炭素を発生させる二酸化炭素発生装置(炭酸ガス発生装置、CO2発生装置)が使われるようになりました。

なので高設栽培でも二酸化炭素発生装置を使うことで、土耕栽培と同レベルの味のいちごを作れるようになりました。

※今では土耕栽培でも二酸化炭素発生装置を使います

 

高設デメリット⑤植えられる株数が少ない

土耕栽培でも高設栽培でも、通路が必要になります。

土耕栽培の場合には通路は人の足が通れる広さでOKです。

しかし高設栽培では人の肩幅よりも広くしないといけません。

例えば、土耕栽培では30cmでも構いませんが、高設栽培では100cmほどは必要になります。

その結果、同じ広さのビニールハウスを使っても、土耕栽培と高設栽培では植えられる株数が変わります。

例えば、土耕栽培では8,000株ほど植えられますが、高設栽培では6,000株しか植えられません。

※実際には栽培方法やシステムによって株数は大きく変動します

いちご栽培では株数が収穫量に大きく影響を与えます。

基本的には株数が多ければ多いほど、同じ面積の収穫量も増えます。

なので、単純に考えれば高設栽培よりも土耕栽培の方が収穫量が増えます。

収穫量が多いということは、それだけ売上も増えます。

なので、株数や収穫量で比べると高設栽培よりも土耕栽培の方が有利です。

※実際には一株当たりの収穫量や作業時間、病害虫防除のことも考えて株数を決めます

 

動画でも苺ビジネスについて解説しています

YouTubeで高設栽培について解説しています。

こちらも合わせてご覧ください。

 

 

イチゴ高設ベンチ栽培システムまとめ

今回は苺の高設栽培についてメリットとデメリットを解説しました。

苺の高設栽培には土耕栽培と比べて、良い点も悪い点もあります。

なので、どちらを選ぶかは事業計画やビジネスモデルと一緒に考えなければいけません。

 

苺ビジネスのコンサルティング

私は苺ビジネスに特化した農業コンサル企業を経営しています。

こちらで詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。

 

農業とイチゴの記事一覧

こちらから農業とイチゴの記事の一覧が見れます。

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