もしかしたら僕の運命は超能力者に曲げられたのかもしれない。
超能力喫茶店で僕の運命はグニャリと曲がった。
いや、もしかしたら僕の運命は超能力者に曲げられたのかもしれない。
長崎県の超能力喫茶店の噂
『超能力喫茶店』のことを始めて知ったのは、大学の友人宅で飲み会をしていたときだ。
いつも笑い話ばかりしているF君が急に真剣な表情になり、そして静かに話し始めた。
F君:「実は、超能力を使えるマスターがいる喫茶店が長崎県にあるらしいんや。」
僕:「どうせ偽物の手品師でしょ~。」
F君:「いや、本物らしい。お客の過去を言い当てて、未来を占えるらしい。」
友人との飲み会では、いつもくだらない話ばかりしていたが、超能力喫茶店の話を聞いた時も「とびっきりくだらない話だ」と思った。
しかも、この噂の出所は「F君が、奄美大島の露天風呂で知り合ったオジサン、の友人」とのこと。
もはや都市伝説のような信憑性のない話と感じ、友人たちも誰も信じていない様子。
それ以上は超能力喫茶店について特に盛り上がることもなく、記憶が無くなるまで安い発泡酒を飲み続けた。
いつものように昼過ぎに二日酔いの重い頭を持ち上げ大学に行ったが、なぜか超能力喫茶店のことが気になっていた。
次第に超能力喫茶店への想いは大きくなり、F君から話を聞いてから半年後、ついに超能力喫茶店のある長崎県へ出発した。
(今思い返してみると、この時からすでに超能力者に操られていたのだろう。)
長崎県川棚駅の超能力喫茶店あんでるせん
超能力喫茶店は、長崎県川棚駅の駅前にあった。
店の名前はあんでるせん。
超能力喫茶店の最寄駅は長崎県川棚駅
超能力喫茶店の店内の様子
超能力喫茶店はいちおう喫茶店なので、食事か飲み物を注文しないといけない。
代わりに超能力ショーは無料で見ることができる。
僕が頼んだのはカレーライスは、味も見た目も超平凡。
しかし、スプーンはすでにねじ曲げられていた!
(ちなみに見ての通り僕はカレーライスを食べる時、ライスを左側・ルーを右側にして食べる派だ。)
店内のお客さんが全員食事を食べ終わると、喫茶店のオーナーが現れた。
超能力喫茶店の超能力ショーの始まり
オーナーが立つカウンターの周りにお客さんが集まった。
そして、ついに超能力ショーが始まった!!
※ここから先はお客のリアクションのみでお楽しみください。
お客A:「えっっ!?わぁぁぁあ~~」
お客B:「なんでわかるの????」
お客C:「そんな、ウソでしょ~!?」
お客D:「いや~、ホント不思議だ。」
僕:「マジッすか????????」
2時間に及ぶ超能力ショー
超能力ショーの時間はおよそ2時間だったが、あっという間に過ぎた。
ショーの内容は、【 超能力 × 手品 × 親父ギャグ × 説法 × スピリチュアルな話 】。
目の前で繰り広げられる常識を覆すパフォーマンスで、ぼくの頭は大混乱した。
まるで、ジェットコースターに100回連続で乗った後のような疲労感に包まれた。
「今まで信じてきた常識や科学は何だったのだろう……」と大パニックに陥っていた。
超能力ショーの数々は刺激的だったが、一番の衝撃はショーの最後にテレビ画面に映された光景だった。
飛行機が泥水に流されている!
「こんなことが出来るなんて、もうこれ以上疑う余地はない。超能力喫茶店のマスターこそ本物の超能力者だ。弟子入りしよう!」と真剣に考え始めた。
しかし、なんだか様子がおかしい。
なぜか超能力者であるマスター自身も慌てている……
なぜ??
実は、飛行機はもっと大きな力で動かされていた。
2011年3月11日東日本大震災
2011年3月11日14時46分
東北地方太平洋沖地震発生
実はこの日は2011年3月11日。
飛行機を動かしていたのは超能力ではなく、「津波の力」だった。
大地震で東北地方を中心とした東日本が大パニックに陥っている瞬間、僕は長崎県で超能力ショーを見て大パニックに陥っていた。
僕は津波の映像も見たことで、さらにパニック状態になってしまった。
福岡県のゲストハウスtabicolleBackpackersへ
その夜、超能力ショーと津波の映像で頭が混乱したままの僕は、なんとかヒッチハイクで福岡県まで移動し宿泊予定のゲストハウス・タビコレバックパッカーズに到着した。
(今回の旅行では旅費を節約するため、移動はヒッチハイク・宿泊はゲストハウスのドミトリーを利用していた。)
ゲストハウスのロビー
ゲストハウスの女性スタッフとの出逢い
チェックインを済ませなんとか気分も落ち着いてきたので、地震被害の状況を確認するため、ロビーのテレビで地震関連のニュースを見始めた。
悲惨な光景に時折小さく悲鳴を上げながら見ていると、女性スタッフから「どこから来たの?」と聞かれ、「長野県です」と答えると家族の心配をされた。
このやり取りをきっかけに雑談を始め、彼女と僕は同い年だとわかると、次第にお互いの『将来の夢』を語り始めていた。
同い年の男女がお互いの将来の夢を話す
ぼくたちは将来の夢を語り合った。
僕の夢は、イチゴ農家になること。
彼女の夢は、青年海外協力隊員になること。
青年海外協力隊を目指す女子大生
彼女は青年海外協力隊員になるために、大学を1年間休学し海外のNGOでボランティアをした。
そして帰国後はゲストハウスに寝泊まりしながら働き、大学へ通っていた。
青年海外協力隊を目指している人と会うのは、生まれて初めてだった。
しかも、同い年の女性。
衝撃的な出逢いだった。
まさに僕が『青年海外協力隊』と出逢った瞬間だった。
僕の夢についても想いを語り、最後は「夢に向かってお互い頑張ろう!」と締めくくった。
残念ながら連絡先を交換しなかったため、その後彼女が青年海外協力隊の試験に合格したのか、受験したのかさえ僕にはわからない。
連絡を取ろうにも、今では名前も忘れてしまったため”facebook”でも探せない。
彼女の名前も連絡先も知らないけど、なぜかどこかで再会できる気がするから不思議だ。
2011年3月11日にぼくの運命が曲がった
2011年3月11日、超能力喫茶店で僕の運命はグニャリと曲がった。
2011年3月11日、東日本大震災が起きた。
そして、後に震災ボランティアをすることになる。
2011年3月11日、青年海外協力隊員を目指す女性と出逢った。
そして、後に僕が青年海外協力隊員になることになる。
2011年3月11日、ゲストハウスに泊まった。
そして、後に人生の師匠と慕うゲストハウスオーナーと出逢うことになる。
超能力喫茶店で買ったグニャリと曲がったスプーン
僕の運命を曲げた超能力者は何者なのか?
超能力喫茶店で僕の運命はグニャリと曲がった。
いや、もしかしたら僕の運命は超能力者に曲げられたのかもしれない。
もしかして、F君、F君と奄美大島の露天風呂で知り合ったオジサン、とその友人、ゲストハウスで働いていた女性は全員、超能力喫茶店のオーナーに操られていたのでは…。
超能力喫茶店について検索すると、賛否両論いろんな意見・情報が出てきますが、信じるか信じないかはあなた次第です!
ちなみに僕の意見は⇒マスターは超能力者ではなく、手品としゃべりが上手い普通のおじさん
(選択すると浮き上がります)
2013年妄想初め、おしまい。
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