禅的生活から青年海外協力隊を考える
過去・現在・未来は繋がっている。
そんな風に僕は考えているが、禅の教えによるとそんな考えは妄想に過ぎないらしい。
最近は「禅的生活」という本を読んでいて、頭の中は禅の教えだらけなのだが、なかなか理解するのは難しい。
新聞記者のアルバイト経験
僕は学生時代に「産直新聞社」という農業系新聞社の新聞記者をしていた時期がある。
長野県内の直売所や農業イベントを取材して、記事を書いた。
その名も「産直新聞」は、発行部数は少ないけど全国に発送されていた。
この経験から、「写真と言葉で想いを伝えることの楽しさ」を知ったと思う。
僕のブログの原点は、新聞記者の経験かもしれない。
グリーンファームの2階の産直新聞
当時、産直新聞社の事務所は全国一有名な直売所である「産直市場グリーンファーム」の二階にあった。
そのおかげでグリーンファームにはよく通っていて、韓国から農協の視察団が視察に来た際にも同行させてもらえた。
グリーンファームの会長からは、「生産者が自分で商品を売る重要性」を教えてもらった。
東京で農産物販売に挑戦
農業の中でも「販売」に興味を持った僕は、新宿高島屋で開催された大学の農産物販売フェアや、恵比寿で開催されたマルシェ(野外市場)のお手伝いをさせてもらった。
消費者目線の意見が聞け、とても勉強になった。
実家のリンゴジュースのプロデュース
そして、次第に「自分の商品を売りたい!」と思うようになり、いろんな業界の方のご協力により実家のリンゴジュースを商品開発した。
さらにたくさんの方のご協力により、長野県内のイベントや六本木のヒルズマルシェで販売させて頂いた。
自分で商品開発をしたことで、「農産物を売ることの難しさ」を実感できた。
青年海外協力隊市場調査団のビジネス活動
今、僕は青年海外協力隊・野菜栽培隊員としてパナマに派遣されている。
さらに最近は野菜栽培隊員としてだけでなく、市場調査団としても活動を始めた。
市場調査団の活動として将来的には、「農村にあるものを生かしたビジネスを考えたい」と思っている。
農業は暮らしに密着した文化的要素も持ち合わせているが、「業(なりわい)」という文字が使われているように、お金を稼ぐための商業的活動でもある。
僕が関わっているプロジェクトの目標も、まずは野菜栽培と利用法の指導だが、次の段階は野菜の販売であり、将来的には「一村一品運動」の普及も視野に入れている。
パナマの農業の市場調査
では、これから何をしようか?
まずは、パナマの農業を理解する必要があるだろう。
そこで「すぐに集落に行って、農業の調査をしたい!」と思ったが、プロジェクトの車が故障し集落の巡回に行けなくなってしまった。
農業を知るための農村調査が実施できず、困っていた。
そんな時、過去の記憶を思い出した。
学生時代に、直売所やマルシェ(野外市場)から農業を学んだ。
産直新聞の新聞記者やマルシェでの販売の経験から「販売」を学ぶことが出来たし、販売から農業全体も考えることに繋がった。
農業の情報は、農家以外にも存在している。
そこで、近くのサンティアゴという町にある野菜市場とカニャサスの野外市場に調査に向かった。
つづく。