2016年10月から11月にかけてスペイン一周旅行を行い、まずはマドリードに5日間滞在した。
スペインは美食大国として知られているが、中でもぼくが楽しみにしていたのが生ハム。
マドリードならばバルやレストランに行けば必ず生ハムが置いてあり、どこでも美味しい生ハムを食べることができる。
生ハムを食べている内に「もっといろんな種類の生ハムを、お腹いっぱい食べてみたい!」という欲望が生まれてきたので、生ハム専門店である「生ハム博物館(Museo del Jamón)」に行って来た。
そこで今回は、マドリードの生ハム博物館をご紹介しよう。
スペインの生ハム分類
まずはスペインの生ハムについて、さらっとご紹介しよう。
1.ハモン・セラーノとハモン・イベリコの違いとは?
スペインでは白豚の生ハムは「ハモン・セラーノ(Jamón Serrano)」、黒豚のイベリコ豚の生ハムは「ハモン・イベリコ(Jamón ibérico)」と呼ばれている。
ハモン・セラーノ(西: Jamón Serrano)はスペインで作られる生ハムである。「ハモン」とはハム、特に熟成したものをいい、「セラーノ」は「山の」という意味である。
塩漬けにした豚肉を長期間気温の低い乾いた場所に吊るして乾燥させる。主に改良種の白豚の後脚から作られ、イベリア半島原産の黒豚であるイベリコ豚から作られるハモン・イベリコとは種類が異なる。ハモン・セラーノは鮮やかなピンク色でやわらかい食感と塩味が特徴。
2.ハモン・ベジョータ・イベリコ(Jamón de bellota ibérico)とは?
レストランでは「ハモン・ベジョータ・イベリコ」という名前も目にするが、これはドングリをエサにして飼育されたイベリコ豚でできた生ハムのこと。
逆にいうと、ただのハモン・イベリコは通常の飼料で育てられたイベリコ豚を使った生ハム。
どんぐりを主体に育った豚の中で認可を得たものだけが「ハモン・デ・ベジョータ・イベリコ(Jamón de bellota ibérico。bellota=どんぐり)」と名づけられ、味、品質ともにより優れているとされる。イベリコ豚のうち、ドングリ豚にしかベジョータ (Bellota) の表示がつけられない。「どんぐり」を食べるとされているが、正確には日本のどんぐり(椎)ではなく、樫(セイヨウヒイラギとコルク)の実である。「イベリコ豚=ドングリ豚」ではないため、虚偽表示に注意する必要がある。
他にも豚の血統、豚の飼育方法、産地などによって細かく等級が分けられているが、難しすぎるので覚えるのは諦めよう(笑)
とりあえず、「セラーノは白豚、イベリコは普通のイベリコ豚、ベジョータはドングリで育ったイベリコ豚」と覚えよう。
マドリードのMuseo del Jamón(生ハム博物館)で生ハムを食べ比べよう
それでは、マドリードの生ハム専門店Museo del Jamón(生ハム博物館)をご紹介しよう。
1.ムセオデルハモンの場所
Museo del Jamón(生ハム博物館)は、マドリードに9店舗展開している生ハム専門店。
こちらがムセオデルハモンの公式サイト↓
ぼくが行ったMuseo del Jamón(生ハム博物館)の店舗はプラド美術館の近く。
Museo del Jamón(生ハム博物館)は一階が生ハムの持ち帰り屋さんと立ち飲み形式のバルで、二階がテーブル席のレストランになっていた。
一階で生ハムを買って持ち帰ってもいいし、バルでちょっとだけ生ハムをつまんでもいいし、二階で生ハム料理を食べることもできる。
2.ムセオデルハモンのメニュー
ぼくは二階のレストランで生ハムを食べることに。
とりあえず、赤ワインのグラスを注文(一杯170円から410円まで種類があった)。
生ハム専門店だけあって、産地ごとに生ハムが揃っていた。
しかし、残念ながらぼくは生ハムの産地の違いが分かる男ではない……
そこでシェフおすすめメニューの中から、「生ハムの食べ比べ(Degustacion de Jamones)18€(およそ2,000円)」を選ぶことに。
ハモン・セラーノ(白豚)、ハモン・イベリコ(黒豚)、ハモン・ベジョータ・イベリコ(ドングリ黒豚)の盛り合わせ。
3.生ハム3点盛りを注文した
そして、届いたのがこちらの大皿3枚。
完全に6人前はあって焦った(笑)
3種類の生ハムが合計で50枚くらい並んでいて、圧倒的な美味そうオーラを放っている。
しかし、どれがどの種類なのか聞き忘れたので困った……
ハモン・セラーノ(たぶん)
この生ハムはピンク色だし、たぶん白豚のハモン・セラーノだと思う。
あっさりした味で美味しかった。
ハモン・イベリコ(そんな気がする)
赤色が強いし、これがハモン・イベリコかなぁ…..
そもそも品種の違いだけでなく、肉の部位の違いがある気がする。
味はちょっとクセがあるけど、赤ワインと一緒に食べると美味しかった。
ハモン・ベジョータ・イベリコ
残りの一皿がハモン・ベジョータ・イベリコのはず、たぶん(笑)
赤身と脂身のサシが入っていて、一番見た目が典型的な生ハムだよね。
味はこのままでも美味しいけど、野菜とかチーズとか他の食材と一緒に食べたいと思った。
というか、全部美味しい。
ハモン・ベジョータ・イベリコだろうが、ハモン・セラーノだろうが、ハモン・イベリコだろうが、全部美味しい(赤ワインを飲み過ぎたせいかもしれないが)。
3種類の生ハムを同時に食べ比べられて楽しかった。
でも、6人前の生ハムを一人で食べ切られるはずもなく、余りは持ち帰りにしてもらった。
生ハム博物館に行く時には大人数で行くか、量を減らしてもらうことをおすすめする。
そして、このあと3日間ほどは「おやつ代わりに生ハムを食べる」という贅沢な日々が続いた(笑)
まとめ
今回は、マドリードの生ハム専門店ハモンデルムセオ(生ハム博物館)を紹介した。
生ハム博物館にはバルもレストランもあるし、豚の品種や産地ごとの生ハムを食べ比べることができる。
生ハムが好きな人はぜひ友人を誘って行ってみてほしい!