国際協力の意義に悩む日々
国際協力の意義について「なんだかなー」と思いながらも、モヤモヤ悩んでばかりもいられない。
悩める期間は2年間しかないので、立ち止まって悩まずに全力ダッシュしながら悩まなければ。
二股をかけよう
そこで、二股をかけようと決意した。
二人の女性を同時に愛すことが出来れば、二倍楽しめる。
しかし、今回は女性のことではなく、プロジェクトの話だ。
僕は【VERASAN】というプロジェクトのために派遣された。
しかし、プロジェクトの巡回で山奥の集落に行こうとしても、雨季は大雨が降り道が通れなくなったり、車が故障して行けないことが多い。
そのため、巡回に行けるのは週に1回だけだ。
巡回に行けず、事務所で待機しているだけの日が多い。
※山奥の集落へ行くためには、こんな道を1時間半通る↓
集落への道 from daisuke miyazaki on Vimeo.
別のプロジェクトにも協力しよう
そこで、別のプロジェクトにも手を出そうと考えた。
そのプロジェクトは【Caja de Ahorro】と言う。
このプロジェクトの内容はVERASANとほぼ同じで、違う点は「資金源」と「名称」ぐらいである。
しかもこのプロジェクトを担当している職員は、僕の出木杉くんだ。
所長に直訴
そこで、僕の上司である所長に直訴することにした。
まずは企画書を練り、21歳の同僚にスペイン語をチェックしてもらった。
彼は普段から僕の活動に興味を示しており、快く協力してくれた。
次に出木杉くんに提案内容をチェックしてもらった。
企画書の甘い点をいくつか突っ込まれたが、大筋は賛成してくれた。
スペイン語が下手なため企画書には図を使った。
所長に告白
ついに所長に告白をすることにした。
その日、僕はかなり緊張していた。
なぜなら所長は仕事の鬼だからだ。
彼は「仕事しろ!仕事しろ!」といつも同僚たちを怒鳴っている。
そして、僕に対してもなかなか厳しい。
前回JICAの調整員が所長に会いに来ると知った時は「ダイスケは全くに役に立っていないから、すぐに日本に送り返してほしい、とJICAに伝えてもいいか?」と聞かれた。
その時は笑いながら冗談っぽく言っていたが、彼の眼はマジだった。
ガチガチに緊張しながら、必死にスペイン語で告白した。
そしてあっさりと振られた。
振られた理由を簡単にまとめると「VERASAN対象集落以外の集落に調査に行くことは構わないが、Caja de Ahorroは担当させない」ということだった。
恋愛に例えると「二股はダメだけど、ナンパするのは構わない」という感じだった。
なかなか器が大きい彼女である。
僕はVERASANプロジェクトでまだ何も成果を出していないので、断られたことは当たり前と言えば当たり前だ。
しかし告白したことで「VERASANの巡回に行けていないこと」と「活動に対してやる気があること」は所長に伝えることが出来たと思う。
そんなわけで、二つのプロジェクトを担当することは出来なかったが、自由に集落の調査を出来ることになった。
今後は巡回がない日は自力で行ける範囲の集落に、遊びに行こうと思う。
少しずつ住民と距離を縮めていきたい。
全力ダッシュではなく、ゆっくりと。