KATSUDON完食後の和食レストラン松栄の駐車場で
パナマシティの日本食レストラン「松栄」でKATSUDONを食べ終わって、店の外に出てタブレットで店の外観の写真を撮っていると、黒人系男性に話しかけられた。
黒人男性に話しかけられた
黒人男性 「写真撮ってんのか? タブレット貸してみろよ、俺が撮ってやるよ」
実はパナマシティは「殺人発生率が世界第五位」という、超危険な街だ。
そのパナマシティの夜中に、「タブレットを渡せ」と言われたので、「もしかして、こいつはタブレットを盗む気なのでは?」と思ったが、恐る恐るタブレットを渡してみた。
すると、普通に写真を撮ってくれた。
ただし、タブレットにはフラッシュが付いていないので、写真は超暗い。
「なんだぁ、ただの優しいおじさんだったのか」と思っていると、おじさんが変な方向に歩き出した。
「はっ! 油断させておいて盗む気か!?」とぼくは驚いた。
しかし、おじさんは「こっちでも写真を撮ろう。記念になるからな」とぼくを別の場所に誘導して写真を撮影した。
ただし、タブレットにはフラッシュが付いていないので、写真は超暗い。
要するに、おじさんは超親切な人だった。
ぼくはおじさんに向かって「君って、親切だね!ありがとう」とお礼を言った。
この言葉をキッカケにして、このおじさんと15分ほどの立ち話が始まった。
黒人男性との立ち話
ぼくのお礼の言葉を聞いて、このおじさんは語り出した。
「俺がひどい態度をしたら、お前はパナマを嫌いになるだろ? 俺はパナマを愛してる。外国人にもパナマを好きになってもらいたいから、外国人にも親切にするんだ。それに、俺たちは肌の色が違うけど、人間はみんな兄弟だろ?」
素敵な考えをもって、それを実践している人だった。
普段はパナマ人から馬鹿にされたり、ぼったくられることが多いので、悲しい気持ちになっていたが、久しぶりに嬉しい出逢いだった。
松栄の駐車場係
話をしていてわかったのだが、彼は和食レストラン「松栄」の駐車場係として働いていた。
彼とはボランティア活動の話をしたり、日本の盆栽の話をした。
また松栄に食べに来ると約束し、彼は仕事に戻り、ぼくはホテルに帰った。
一人との出逢いで、国の印象が決まる
ぼくはパナマに1年半も住んでいるので、数え切れないほどたくさんのパナマ人と知り合った。
しかし、もしパナマに旅行に来ている人だったら、多くても数十人のパナマ人としか出会わないだろう。
もしそのうちの一人がこの男性だったら、その旅人はきっとパナマを好きになるだろう。
国民一人一人の態度が、国の印象を決めていると感じた。
青年海外協力隊も日本のイメージを決めている
逆にいえば、ぼくたち青年海外協力隊も「日本のイメージ」を決めている。
ぼくの周りのパナマ人にとって日本人といえば、ぼくしかいない。
要するに、ぼくと知り合うパナマ人にとっては、「ぼくのイメージ=日本、日本人のイメージ」である。
もちろんこれはぼくだけではなく、現在世界中に派遣されているおよそ2,000名のJICAボランティア全員にいえることだ。
日本や日本人の存在感がない発展途上国の辺境の地では、青年海外協力隊が日本のイメージを作っている。
日本人として、責任ある行動をしなければいけないと思う。
まとめ
日本食レストランの駐車場で、駐車場係のおじさんと仲良くなった。
おじさんは超親切な人で、素敵な言葉を聞かせてくれた。
ぼくも日本のイメージを背負っていると自覚して、責任ある行動を取らなければと思った。
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