ただいま、絶賛逆カルチャーショック中
青年海外協力隊から帰国し、10日ほど経過した。
2年間の中米パナマ共和国生活の影響から、いまだにふるさと日本の生活になじめないでいる。
これを青年海外協力隊用語では、「逆カルチャーショック」と呼ぶそうだ。
逆カルチャーショックとは、途上国の文化と生活になじみすぎて、日本へ帰って来てから日本の文化と生活にカルチャーショックを感じることをいう。
なかなか逆カルチャーショックを味わう人はいないと思うので、今回は逆カルチャーショック真っ只中のぼくが感じていることを紹介しよう。
青年海外協力OBが感じる4つの日本の不思議
日本に帰って来てから感じた「ワーイ、ジャパニーズピーポー!?」と言いたくなることを紹介しよう。
1.町が静かすぎる
まず最初に驚いたのは、町が静かすぎることだ。
パナマではすべての店と家が爆音で音楽を流し、車はクラクションをならしまくっていたので、日本に帰って来てからは東京都心でさえも静かだと感じる。
日本ではバスに乗ってもレゲエ音楽が爆音で流されていないし、お菓子や歯ブラシを売りに来る物売りもいないので、車内は常に静寂に包まれている。
あまりにも静かすぎて、ぼくのiPodのイヤホンからの音漏れが気になるほどだ。
パナマの人口は390万人なのに対して、日本の人口は1億2000万人もいるのに、なぜこんなに町が静かなのだろうか?
2.店員さんの接客が丁寧すぎる
飲食店や小売店に行くと、店員さんの接客が丁寧すぎて驚いた。
「申し訳ございません」、「かしこまりました」、「少々、お待ちいただけますか」、「またお越しくださいませ」など言葉遣いが超丁寧だし、常に笑顔で接客を行っている。
なぜ、常に笑顔なんだ?
パナマでは注文をしたくて店員さんを呼んでも無視されることが多かったし、ちょっとでもスペイン語を間違えたら笑われたし、聞き取れないと「出ていけ!」と店から追い出されたこともある。
しかし、日本では荷物を持っていたら荷物置きを持って来てくれ、その上にカバーまでかけてくれる。
いったい、なぜこんなに接客が丁寧なのだろう?
3.時間に正確すぎる
日本では電車やバスが到着する時刻と出発する時刻が、時刻表とピッタリと一致していて、誤差は1分以下だ。
なぜ、こんなにも時間に正確なのだ?
パナマにも時刻表はあったが、ぼくが住んでいるような田舎ではほとんど機能しておらず、道端でバスが到着するのをひたすら待ち続けていたし、バスの運転手の都合で勝手にバスが運休することも多かった。
また、ある青年海外協力隊OBは「日本は時間に正確すぎて、逆にムカつく」と話していたが、なんとなく気持ちはわかる。
パナマなら多少遅れてもだれも怒らないが、日本ではどんなことがあろうとも、時間に正確に行動しなければならないので、窮屈さを感じてしまう。
日本人は、小説モモの住民のように、時間に追われて生きている印象を受ける。
4.治安が良すぎる
日本の街中を歩いていると、男性は財布をズボンの後ろのポケットに入れて歩いている人が多い。
女性は貴重品が入っているであろうカバンを、道路側の肩に背負って歩いている。
日本人は、強盗やスリに襲われることを想定していない。
パナマではそもそも財布は持ち歩かず、小銭入れだけをズボンの前ポケットに入れて生活していた。
カバンは必ずリュックサックを使い、常に両手が空いた状態にして、なんらかのアクシデントがあっても対応できるようにしていた。
そして、道の反対側から歩いてくる人がいたら、必ず両手に拳銃などの武器を持っていないか確認していた。
しかし、日本では誰も危機管理を行っていないようだ。
夜道を女性が一人で歩く姿も目にする。
まとめ
日本へ帰国してから10日が経過したが、逆カルチャーショックを感じ、まだまだ日本になじめていない。
せっかくなので、外国人目線で見た日本を記録しておこうと思う。
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