中南米パナマのサッカーテクニック
現在はパナマのペノノメという町で、一ヶ月間の語学研修を受けている。
最近は、パナマ人と一緒にするサッカーが、本当に楽しい。
パナマ人はドリブルが好きだ。しかし、ディフェンスは下手糞だ。
レアルかバルサが大人気
それは、スペインリーグの影響だろう。
パナマ人は、スペインリーグの「レアルマドリード」か「バルセロナ」が大好きだ。
レストランやスーパーに入ると、どちらかのユニホームを着ている人が必ずいる。
それくらい、レアルマドリードとバルセロナの人気は高い。
しかし、もちろん毎日、サッカーばかりしているわけではない。
先日、配属先の視察に行った。
配属先の視察とホームステイ先探し
僕の配属先は「ベラグアス県農牧省カニャサス事務所」。
日本で言うと、農林水産省の地方事務所と農業改良普及センターを合わせたような場所だ。
カニャサスという村は、パナマ人もビビるほど、ド田舎にある。
今回の目的の一つは、「ホームステイ先の家を決めること」。
青年海外協力隊はホームステイをする。
青年海外協力隊員は、基本的にホームステイをする。
2年間生活を共にする家族、そして家の設備は隊員にとってとても重要だ。
不衛生な家で、気が合わない家族と2年間も生活していては、活動にも支障をきたすだろう。
ほとんどの隊員は、良い家に住むことを望んでいる。
ホームステイ先の3軒の候補
幸運にも、僕の配属先は、3軒のホームステイ先候補を用意してくれた。
しかし、実質は1軒だけだったと言っても過言ではない。
なぜかというと、1軒だけ飛び抜けて、豪邸だったからだ。
唯一の豪邸
庭には車が2台。うち1台は日本車。
居間には大型液晶テレビ、Sony製の大型スピーカー、デスクトップパソコン、プリンター。
キッチン、トイレ、風呂はホテル並みに美しい。
僕のために用意された部屋には、大型のベッドが2台もあり、さらに洋服ダンスまで用意してくれるとのこと。
しかも、案内してくれた奥さんは、若くて超美人。
【 大きなベッドと綺麗な庭 】
「日本のぼくの実家よりも、クオリティが高いのでは?」と思うほどの家だった。
この家にホームステイすれば、毎日全く日本と変わらない快適な生活を送ることができる。
協力隊活動にも万全の態勢で望める。
問題は一つもない、完璧な家であるかのように見えた。
実際、共に見学した同僚の隊員は「私だったら、必ずこの家にする。他の2軒はあり得ない」と言っていた。
他の2軒は明らかに貧しい家
確かに他の2軒は、「豪邸」と比べると明らかに生活水準が低い家だった。
それは、一目見ればわかってしまうほど、明らかな差だった。
【 ブロックで出来た家 】
(※僕が実際に住む家は、もう少しキレイな外観です。)
まさに庶民の家、「民家」。
おそらく、豪邸の家族と民家の家族は、交流をしていないと思う。
生きている世界が違った。
発展途上国パナマのド田舎の村でも、格差があることを感じた。
しかし結局、僕は「豪邸」に住むことを選ばなかった。
豪邸に住むホストファミリーは、レアルファン
豪邸には、一つだけ問題があった。
それは、僕が豪邸を訪ねた日の超美人の奥さんの服装だ。
彼女は、レアルマドリードのユニフォームを着ていた。
パナマではよく見る光景だ。
何も不思議なことはない。
他の人から見たら、何も問題はないように思えるだろう。
しかし実は僕は、バルセロナファンだ。
バルセロナとレアルマドリードは、ライバル同士のチームであり、ファン同士も犬猿の仲だ。
もちろん、レアルマドリードファンと同じ屋根の下で暮らすことなど不可能だ。
さらに、民家のうち1軒もレアルマドリードファンの家だったが、幸運にも、民家のうち1軒はバルセロナファンが住んでいた。
3軒ともどっちのファンか必ず確認したのだ。
青年海外協力隊のホームステイ先が決定した
バルセロナファンとしてサッカー観戦を楽しむために、
庶民と同じ生活を送り、コミュニティに溶け込むために、
僕は豪邸よりバルサを選んだ。
(バルサ=バルセロナの略称)
おしまい。