コワーキングスペースDENの一次産業サミット
social coworking DENで開催された「第一回一次産業サミット」に参加しました。
長野県伊那市にはスタバもドンキもありませんが、なんとコワーキングスペースはあるんです!!
このイベントには「一次産業に従事している人で集まって、意見交換とかコラボとかしませんかー!?」というfacebook上での呼びかけにつられて参加しました。
一次産業サミットの参加者
参加者は、野菜農家、リンゴ農家、林業従事者、庭師、直売所従業員(グリーンファーム)、猟師(急用で欠席)といった一次産業関係者が多かったですが、会社員、大学生といった一次産業とは関係ない人もいました。
social coworking DEN
一次産業サミットのテーマは、六次産業化
一回目の今回のテーマは、ズバリ『六次産業化』。
まず六次産業化の実例として、参加者のお二人から「リンゴ園のリンゴジュースとリンゴ酢」と「フレンチレストランとコラボしたタマネギドレッシング」の説明を聞き、その後全員でディスカッションをしました。
そこでは期待していた以上に、参加者間で熱い議論が交わされました。
「もっと販売価格を上げていい。」
「ココを××したら、さらに面白くなるんじゃない?」
「別のこういう事例もあるよ!」
しかし、僕は勉強不足のためあまり議論には加われませんでした。
勉強不足の理由は、六次産業化が嫌いだからです。
農業を救う六次産業化が嫌いな理由
僕は、六次産業化が嫌いです。
そもそも、六次産業化とは何でしょうか?
そもそも六次産業化とは、農業、水産業は、産業分類では第一次産業に分類され、農畜産物、水産物の生産を行うものとされている。
だが、六次産業は、農畜産物、水産物の生産だけでなく、食品加工(第二次産業)、流通、販売(第三次産業)にも農業者が主体的かつ総合的に関わることによって、加工賃や流通マージンなどの今まで第二次・第三次産業の事業者が得ていた付加価値を、農業者自身が得ることによって農業を活性化させようというものである。
(Wikipediaより引用)
上記の内容は素晴らしい目標だと思いますがこの言葉ばかりが先行し、「六次産業化さえすれば、日本の農業は救われる!」という風潮が好きではありません。
加工をすること、直売することは大切なことだと思いますが、まずは「必要な費用・リスク・困難さ」と、「自分の農園の強み・農産物の特徴」などを考慮する必要があります。
それでも、取り組む意味はあるのかを考えなくてはいけません。
六次産業化の失敗事例
例えば、知り合いの農家で、「生食として売り物にならなくても、加工して売るから別にいい」と言っていきなり新しい作物に挑戦し、まともな農作物を収穫できず加工しても大した利益を出せず、結果的に大きな損害を出してしまった方がいます。
六次産業化ではなく、超高品質・個性化
六次産業化も大事ですが、まずは「付加価値を高めることを考える必要がないほどの超高品質の農産物を作ること」や、「差別化を考える必要がないほどの個性的な農産物を作ること」を考えるべきではないかと考えています。
もちろん、そのような農産物を作ることは容易いことではなく、加工や直売を工夫する方が楽なのかもしれませんが…。
一次産業サミットで気づいたこと
しかし、一次産業サミットに参加したことで考え方が変わりました。
今回の「リンゴ加工品」と「タマネギドレッシング」という二つの事例の共通点は、「両方とも安定した収入が確保されている方の取り組みである」という点です。
収入が確保されているため、破産というリスクを最小限に抑えながら取り組むことができます。
また、両者とも収入があるにも関わらず六次産業化に取り組んだ理由は、『遊び心』と『次への布石』だと思います。
より生活を楽しくするために、より収益を増やし経営を安定化するために、六次産業化は最適な取り組みかもしれません。
経営が安定している農家は、次への布石として遊び心を持って六次産業化に取り組むのもアリだと感じました。
ケータリングとして頂いた鹿肉の生ハムを使ったサンドイッチ
(この鹿を捕獲したのは、僕の大学時代の同級生)
コワーキングスペースデンの一次産業サミットに参加した感想
一次産業サミットでは、大変面白い話がたくさん聞けました。
参加できて良かったです。
主催者さん、参加者のみなさん、ありがとうございました。
第二回以降にもぜひ参加させていただきたいと思います。
それまでに、六次産業化についてもっと勉強します!