長野県の方言と訛りはきつい?
実は、長野県の方言は地域ごとに全然違う。
と知っているだろうか?
ぼくは長野県南信地域出身だけど、北信や中信でも暮らしたことがある。
そのときに方言の違いが大きいことに驚かされた。
例えば、北信の人は「〜するしない?(〜しよう?)」という。
しかし、南信では一回も聞いたことがないので理解できなかった。
そこで今回は、長野県に移住する前に知らないと理解できない方言をご紹介しよう。
長野県に移住する前に知らないと理解できない方言【北信編】ながのーと。
まずは、ぼくがこのブログを書くきっかけになった記事を紹介。
の「長野県に移住する前に知らないと理解できない方言【北信編】ながのーと。」をお読みいただきたい。
ちなみに、このあたりの言葉は南信でも使う方言。
・リンゴがぼける
・なから
・しみる
・こわい
・べちゃる
長野県の大きさの説明
まずは、ざっくりと長野県の紹介をしよう。
長野県は三つか四つの地域に分けられる
北海道や九州の人からは「長野県?どこにあるの?」と聞かれることがある。
なので、知らない人はグーグルマップで確認してみてほしい。
長野県は、群馬県・埼玉県・山梨県・静岡県・愛知県・岐阜県・富山県・新潟県と8つの県と接している。
なので、「日本で最も多くの都道府県と隣接する県」だそう。
そして、長野県は三つか四つの地域に分けられることが多い。
下の色分けした地図(自作)は、四つの場合。
【四つ】北信・中信・南信・東信
四つに分ける場合には、北信・中信・南信・東信に分ける。
北信:オレンジ色
中信:緑色
南信:青色
東信:黄色
【三つ】北信・中信・南信
北信・中信・南信に分ける場合には、東信を中信に組み入れたり、長野県を横に三等分することが多い。
長野県は大きい
長野県は、北海道、岩手県、福島県に次いで、四番目に面積が広い県。
なので、地域ごとに分けている。
長野県の大きさは下のツイートがわかりやすい。
長野の無駄に広いカンジを宇都宮のスタッフに説明するための図 pic.twitter.com/Q0xDtXyIim
— 無味茶(40) (@nya_n_n_nya) 2017年6月26日
別件で関西の人に長野の広さを実感してもらうための説明図がこちら
「関西での県越えは長野での市町村間移動と同じ」とか。
尚、長野は更に各地域が山で隔たれているオマケ付き pic.twitter.com/SKV3CPLW6U— 無味茶(40) (@nya_n_n_nya) 2017年6月26日
長野県の各地域は、昔は別々の藩だったので文化や方言が違う
長野県の各地域は、昔は別々の藩だったので文化や方言が違うといわれている。
ただし、長野県全域で使われている言葉もある。
例えば、「ずく」という言葉。
ずくとは長野県全域で使われている方言。
「やる気・面倒くさがらずに取り組む意欲」という意味。
長野県とぼくの関係
さくっとぼくの長野県民度をご紹介しよう。
長野県飯田市(南信)出身、18歳まで南信で育つ
長野県飯田市で誕生し、高校卒業まで南信地域で育った。
南信地域の中でも南に位置する「下伊那郡」が故郷。
・地域おこし協力隊の失敗事例?長野県泰阜村の協力隊活動報告会(緑のふるさと)に参加したら問題が見えてきた
長野県松本市(中信)の信州大学に進学し、中信で一年間暮らす
信州大学に進学したので、共通教育課程を履修するために、長野県松本市に引っ越した。
信州大学はキャンパスが学部ごとにバラバラの地域にある「タコ足大学」なので、松本市に住んだのは一年間だけ。
・信州大学の大学院生が手ぬぐいリンゴジュース・伊那谷ギフトをプロデュースした3つの理由
長野県伊那市(南信)のキャンパスに移動し、南信で五年間暮らす
大学二年からは専門課程が始まるので、上伊那郡南箕輪村にある農学部キャンパスに移動した。
南箕輪村に隣接する伊那市に住み、南信地域の北に位置する「上伊那郡」で五年間暮らした。
・長野県で一番面白い場所!僕がそれでも信州伊那谷に住み続ける3つの理由を地球の裏側から語ります!
長野県駒ヶ根市(南信)の青年海外協力隊訓練所に入り、南信で二ヶ月間暮らす
大学院卒業後は青年海外協力隊に参加するために、駒ヶ根市の訓練所に入所して二ヶ月間暮らした。
駒ヶ根市も上伊那郡。
・青年海外協力隊の恋愛ぶっちゃけます!JICA訓練所で恋人カップルが生まれる駒ヶ根マジックがおきる5つの理由
長野県長野市(北信)のゲストハウスとコワーキングスペースで働き、北信で二週間暮らす
青年海外協力隊から帰国してから、長野市のゲストハウスとコワーキングスペースで二週間だけ働いた。
北信地域には数十回も通っていたので、特に目新しさはなかったけど。
・【ご報告】今月末まで長野市のコワーキングスペースCreeksとゲストハウス1166で働きます
南信二十三年間、中信一年間、北信二週間(通いで数十回)
そんなわけで、南信地域に二十三年間、中信に一年間、北信に二週間暮らしたことがある。
さらに昔付き合っていた女性が北信に住んでいたので、北信には数十回通っていた。
東信は日帰り旅行や学生時代の視察で数回行ったことがある程度で、全然詳しくない。
なので、今回は長野県南部の南信地域の方言をご紹介する。
南信地域は「上伊那郡」と「下伊那郡」でも違いがあるので、紹介する方言が南信のすべての地域で使われているわけではない。
下伊那郡の方言は、特に愛知県や静岡県の訛りと似ている。
南信地域は関西の言葉の影響も受けているそう。
長野県南信地域の方言、信州弁
それでは、長野県南信地域の方言を紹介しよう。
いただきました(ごちそうさまでした)
南信では「ごちそうさまでした」の意味で、「いただきました」を使う。
これは誰からから奢ってもらったときではなく、自分の食事が終わったときだけ使う。
例えば、学校給食の最後の挨拶は、「いただきました!」である。
いってきました(ただいま)
南信では「ただいま」の意味で、「いってきました」を使う。
小学校時代は学校帰りに道ですれ違う人に、「いってきました!」といわないといけないルールがあった。
家に着いた時も家族に向かって「いってきました!」という。
〜だら?(〜だよね?)
南信では「〜だよね?」という意味で、「〜だら?」という。
【例】お前、あの娘のことが好きだら?
〜だに・〜に・〜な(〜だよ)
南信では「〜だよ」という意味で、「〜だに」や「〜に」、「〜な」を使う。
【例】私の彼氏、イケメンだに。
【例】これ、美味しいに。
【例】昨日、お祭りに行ったんな。
〜だもんで(〜だから)
「〜だから」の意味で、「〜だもんで」を使う。
【例】旦那は太りすぎだもんで。
〜しとる(〜している)
「〜している」の意味で、「〜しとる」を使う。
【例】リンゴの皮を剥いとる
〜しん・〜せん(〜しない)
「〜しない」の意味で、「〜しん」や「〜せん」を使う。
【例】よそ見しんようにしなよ。
【例】汚いことせんでよ。
〜ないよ・〜なんよ(〜しなさいよ)
「〜しなさいよ」の意味で「〜ないよ」や「〜なんよ」を使う。
【例】手を切らんように、気をつけないよ。
【例】遅刻しないように、早く行きなんよ。
裏(後ろ)
「後ろ」という意味で、「裏」を使う。
【例】教室の裏に机を運ぶ。
「裏」は自然と使ってしまうので、大学時代は県外の友人から「え、裏ってどこ?」とよく指摘された。
ごしたい(疲れた)【上伊那地域】
上伊那地域では「疲れた」の意味で、「ごしたい」を使う。
【例】一日中働いたせいで、ごしたい。
これは下伊那地域では通じない方言だけど、上伊那の人は頻繁に使う。
おいでて(いらっしゃって)
「いらっしゃって」という意味で「おいでて」という。
【例】こっちにおいでて。
ぼくの祖母がよく使う言葉。
おあがりておくんないしょ(お召し上がりください)
「お召し上がりください」の意味で、「おあがりておくんないしょ」という。
【例】お菓子をおあがりておくんないしょ。
これも祖母がよく使う言葉で、若い人は使わない。
どえりゃあそいだったてぇ(めっちゃすごい)
「めっちゃすごい」という意味で、「どえりゃあそいだったてぇ」という。
祖母が衝撃的な話を聞いたときのリアクションで使っている。
くすがる(突き刺さる)
「突き刺さる」の意味で、「くすがる」という。
【例】果物に木の棒がくすがる。
〜まいか(〜しようか)
「〜しようか」の意味で、「〜まいか」という。
【例】そろそろ、会を始めまいか。
きぶる(すねる)
「すねる」とい意味で、「きぶる」を使う。
【例】子どもが怒られて、きぶっている。
だだくさもない(たくさんある)
「たくさんある」とい意味で、「だだくさもない」という。
【例】ゴミがだだくさもない。
だだくさもないは良い意味では使わずに、マイナスイメージの話でだけ使う。
つる(持って運ぶ)
「持って運ぶ」という意味で、「つる」を使う。
【例】机をつる。
ちなみに「裏」と「つる」を組み合わせると、「裏までつる(後ろまで持って運ぶ)」になる。
信州弁、長野県の方言まとめ
今回は、長野県に移住する前に知らないと理解できない方言【南信編】をご紹介した。
長野県南信地域には、23年間住んでいるぼくでも、理解できない方言は多い。
これから南信地域へ移住する予定する人の役に立てば、幸いである。