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青年海外協力隊・野菜栽培隊員も改良かまどを普及し、焼畑農業する。

      2015/07/23


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1月15日から20日までの5泊6日で、山奥の集落に滞在して来た。この集落に滞在するのは3回目。

今回は土日を挟んで滞在したこともあり、農業に関することだけでなくいろんな活動を行った。

 

スペシャル改良かまどを試作

 

「改良カマド」と呼ばれるカマドがある。日本の農村で開発されたカマドで、薪の消費量と調理時間を節約できる。

青年海外協力隊では「村落開発普及員(もしくはコミュニティ開発)」と呼ばれる隊員が、農村でこのカマドの普及活動をしているケースが多い。

山奥の集落では、「石を3つ並べただけのカマド」を使っているので、燃焼効率が悪いからだ。

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この集落でも改良カマドに興味を持つ住民が居たので、改良カマドを一緒に作ることになった。

作り方は同プロジェクトに派遣されているコミュニティ開発隊員と、改良カマドのセミナーに参加したことがある同プロジェクトのパナマ人のコーディネーターに教えてもらった。

 

しかし、「教えてもらった改良カマドの作り方は、複雑すぎて集落には適さない」と思い、結局集落の住民と相談し「住民が住んでいる家の泥壁の作り方」を応用して、今使っている石のカマドを改良することにした。

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さらに、僕の実家でもち米を蒸すために使っていた「移動式の鉄製カマド」の形や仕組みを融合させた。要するに今回作ったカマドは、【改良カマド+パナマカマド+信州カマド】のスペシャル改良カマドである。

スペシャル改良カマドの作り方

 

1.葉切りアリの巣の周りの土を採取する。

 

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2.採取した土と水と牛糞を混ぜる。

 

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3.短く切った牧草を混ぜて、ベース粘土の完成。

 

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4.5つの石を並べて、水をかける。

 

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5.石の周りに空気を抜きながら、粘土を付けていく。

 

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6.鍋を置いて調整したら、一週間以上放置し乾燥したら完成!

 

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作業後に、一緒にカマドの改良の仕方を考えてくれた住民と写真撮影。

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学校菜園に用水路を設置

 

 学校菜園に行くと、段々畑の上部に「塩ビ管」が設置されていた。

その塩ビ管は近くの川のから水を引いていて、小さな器で水をすくって乾季の水やりに使っている。

しかし、学校菜園はおよそ30アールあり、管理をしている女性が毎日小さな器で水やりを行うことは重労働である。

 

そこで、塩ビ管から各畑に用水路を作り、「水やりの簡略化」を図ることにした。

この発想は、「宮﨑農園の棚田の水管理」が基になっている。

石を置くと堤防になり各畑に水が流れ、石を外すと下の畑に水が流れる仕組みになっている。

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その様子を見ていた住民も、隣の段々畑に用水路を作った。彼は石は使わず、枯草と木で堤防を作った。

 

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共同開墾作業に参加

 

住民から土曜日に「共同開墾作業」に誘われた。

山の木をマチェテと呼ばれる山刀で伐採し、乾燥した後に燃やし新しい畑を作るそうだ。

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集落から男性が9名集まり、朝の9時から夕方16時まで何も食べずに一日中作業した。

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食事の代わりに「グワァラポ」というサトウキビで出来た伝統的なお酒を飲みながら作業した。

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直径50cmほどの木も山刀一つで伐採していく。

しかも、木を倒す方向もバッチリと制御している。

僕は直径15cmほどの木しか伐り倒せず、木を倒す方向も狙ったようには制御できなかった。

 

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ほろ酔いになりながら、一日中山の中で作業をして、夕方にはみんなで作業への協力を呼び掛けた男性の家に行き、夕食をご馳走になった。

発起人がグワァラポと夕食を振舞うのが慣習らしい。

そして、共同作業に参加すると、自分も発起人となり、協力を呼びかけることが出来るそうだ。

集落内で労働力の貸し借りを行っている。

これは、昔の日本の農村や世界中の農村でも同じような「共同作業制度」が多く知られている。

日本では「結」や「組」などと呼ばれている。

 

このような共同作業は昔は盛んに行われていたが、最近では回数と集まる人数が少なくなったそうだ。

「集落の風習が消えつつある」とおじいさんが寂しそうに話してくれた。

 

 

 

象徴的な山に登山

この集落には、山肌に大きな白い岩が露出している山がある。

この山は集落の中からならどこからでも見ることができ、集落を象徴する山である。

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他の地域から人が来ると、山の頂上に案内するらしい。

そこで日曜日に住民と登って来た。集落から1時間半ほどで登頂出来た。

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頂上からの景色は抜群に綺麗だった。別の集落が見渡せるし、とお~くの方にわずかに町も見えた。

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しかも頂上に着くとバックに虹がかかっていて、まるで僕らの到着を待っているようだった。

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「いつかこの山の頂上に、パナマ国旗を設置したいんだ!」と住民が夢を語ってくれた。

 

 

 

 

パン教室のカメラマン

 

最終日には、プロジェクトのメンバーが近くの町から訪れ、プロジェクトの支援として集落に設置されているパン焼き窯を使った「パン作り教室」が開催された。

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プロジェクトメンバーのパナマ人女性とコミュニティ開発隊員が、集落の女性にパンの作り方を教えた。

小麦粉を練ってパン生地を作ってから、パン焼き窯で薪を燃やして炭を作り、パンを焼いた。

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残念ながら、1回目は高温のため丸焦げになってしまったが、2回目は上手に焼けた。

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その間、僕はパン教室の写真を撮りながら、パンを作っている女性の子供の面倒を見ていた。

というよりは、なぜか子供に面倒を見てもらっていた。

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子供が家から持ってきた絵本を読み聞かせてくれた。

パン作りに参加していない僕を不憫に思ったのだろうか、赤ずきんちゃんや人魚姫など懐かしい絵本をスペイン語で語ってくれた。

 

 

5泊6日の振り返り

 

 

3回目の滞在と言うこともあり、「住民が少しずつ僕の存在に慣れた」と感じる。僕が集落に溶け込みつつあるとも言えるだろう。

これからも集落に入り込み、彼らの暮らしを体験したいと思う。

 

 

 

後日談

 

この滞在の10日後に集落を巡回で訪れたところ、「後日、改良カマドを使って、集落の女性だけで鍋を使ったパン作り教室を開催した」と教えてもらった。

しかも、すでに2回目も開催予定だと言う。

さっそくスペシャル改良カマドが役に立ったようだ。

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一緒に学んだ技術を生かしてもらえていることが、何よりも嬉しかった。

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宮﨑大輔の紹介

一眼レフカメラを握る宮﨑大輔

宮﨑大輔 Daisuke Miyazaki

【職業】

■農業コンサルタント

■トラベルフォトグラファー

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VALU

【農業経歴】

1988年 長野県飯田市のリンゴ農家に生まれる

2011年 信州大学在学中に、実家のリンゴジュースを東京のマルシェやネットで販売する

2013年 信州大学大学院で農学修士号取得

2013〜2015年 青年海外協力隊として中米パナマ共和国で2年間農業ビジネス支援

2015年〜 農業コンサルタントとして日本、アジア、アフリカで、苺ビジネスのコンサルティング中

・テレビ出演(TBSあさチャン
・週刊誌監修(女性セブン
・書籍の監修多数

【トラベルフォトグラファー経歴】

2013〜2015年 中央アメリカで写真撮影を始める

2015〜2017年 世界20カ国を旅しながら風景写真を撮影

2017年〜 日本や海外で人物撮影、企業撮影、イベント撮影を行う



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