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パナマ人から「中国野郎!」と侮蔑的に言われているのに嬉しいのはなぜだろう?

      2015/07/23


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パナマ人はアジア人を差別用語で呼ぶ

「チーノ!」

パナマに来てから、ほぼ毎日こうして声をかけられる。

意味は「中国人!(差別的な意味を含む)」。

 

パナマ人にとって、アジア人は全員中国人だ。

日本という国は、中国の一部だと思っている人が多い。

残念ながら、日本の存在感はとても薄い。

 

「日本と中国は別の国なんだよ。言葉も文化もお金も違うんだよ」と何回も何回も説明するが、結局は僕のことを「中国人!」と呼ぶ。

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中国人を差別するパナマ人

さらに、基本的にパナマ人は中国人が嫌いだ。

なので「チーノ!」には侮蔑の意味も含まれている。

正確に訳すと「おい、中国野郎!」という意味になる。

 

今までは街で「チーノ!」と声をかけられたら、無視してきた。

それは、絡まれるとろくなことがないからだ。

 

 

中国野郎と呼ばれたのに嬉しかったのはなぜだろう?

今日も何回も「チーノ!」と呼びかけられた。

しかし、今日はいつもとは違う。

 

「中国野郎!」と呼ばれているのに、とても嬉しかった。
それは、なぜだろう?

 

青年海外協力隊の任地でサッカーをした

今日、任地のカニャサスという村に来てから、初めてサッカーをした。

ここでもサッカーが人気だ。

平日の夜は毎日、体育館で「賭けフットサル」をしている。

 

ラフプレーばかりのケンカサッカー

お金を賭けているので、本気で試合に臨む。

本気すぎてラフプレーばかりだ。

日本だったら、全員退場になっている。

 

サッカーに詳しくない人から見たら、まるで5対5のケンカの足元にたまたまボールが転がっているように見えるだろう。

それくらい、体のぶつかり合いが激しい。

 

 

パナマ人とのサッカーに誘われる

今日は休日だったので、路上でサッカーをした。

散歩をしていたら、「チーノ!サッカーをしようぜ!」と声をかけられた。

おそらく僕は「金づる」だと思われていた。

 

試合に出る選手や、試合を見に来た若者や通りすがりのおっさん達から今日もいつも通り「チーノ!」と呼ばれ続けた。

全員合わせると50人近くいた。

 

「僕の名前はダイスケだ。中国人じゃない、日本人だ。ダイと呼んでくれ」

と説明しても、もちろん誰も「ダイ」とは呼んでくれない。

試合中が始まってからもチームメイトや野次馬から「チーノ!」と声をかけられていた。

 

しかし、試合が始まってからしばらく経ってからパナマ人の反応が変わってきた。

相変わらず「チーノ!」と呼んでくるが、何かが違う。

 

 

 

 

一試合目は僕が2得点を挙げて、2-1で勝利した。

そこで、完全に変化が起きた。

 

 

 

チーノの言い方が変わった

もちろん全員「チーノ!」と呼びかけてくるが、その意味は「中国野郎!」ではなく、「中国から来た君!」という意味のようだ。

そこに侮蔑的な意味はなく、むしろ「親しみ」を感じた。

 

「チーノ!今のは良いゴールだったな!」

「チーノ!日本でもサッカーしてたのか?」

「チーノ!この村には何しに来た?」

 

 

試合の後、チームメイトや観客がたくさん話しかけてきてくれた。

得点を決めたことよりも、チームメイトから認められたことが
とても嬉しかった。

 

 

結局3時間も一緒にサッカーをした。

しかし、まだ誰も「ダイ」とは呼んでくれない。

 

しかし、僕も一緒にサッカーをした村人の名前を覚えていない。

村人全員の名前を覚えるまでは、「チーノ!」という名称を甘んじて受けようと思う。

 

 

「チーノ!」と呼ばれているのに、

今日はこんなにも嬉しいのは、なぜだろう?

 

おしまい。

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宮﨑大輔 Daisuke Miyazaki

【職業】

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VALU

【農業経歴】

1988年 長野県飯田市のリンゴ農家に生まれる

2011年 信州大学在学中に、実家のリンゴジュースを東京のマルシェやネットで販売する

2013年 信州大学大学院で農学修士号取得

2013〜2015年 青年海外協力隊として中米パナマ共和国で2年間農業ビジネス支援

2015年〜 農業コンサルタントとして日本、アジア、アフリカで、苺ビジネスのコンサルティング中

・テレビ出演(TBSあさチャン
・週刊誌監修(女性セブン
・書籍の監修多数

【フォトグラファー経歴】

2013〜2015年 中央アメリカで写真撮影を始める

2015〜2017年 世界20カ国を旅しながら風景写真を撮影

2017年〜 日本で人物撮影、企業撮影、イベント撮影を行う

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